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アイヌ民族、やっと旧土人→少数民族→先住民族へ

2008年06月06日 23時16分16秒 | チコロナイ
 今日の毎日新聞夕刊によると、アイヌ民族を「先住民族」として認定するよう政府に求める国会決議が衆参両院本会議で全会一致で採択されました。これを受け、政府もアイヌ民族を初めて「先住民族」と認識すると表明しました。

 たった11年前までアイヌ民族は「旧土人保護法」で「旧土人」とされていました。俗に言うアイヌ新法でも、「少数民族」とはされましたが、民族自決権付与につながる「先住民族」とは認められませんでした。

 それがやっとです。国会決議の趣旨に則った更なる法整備、行政施策がなされるように政府、国会に望みます。

 今日の国会決議に先立つ先月、アイヌ民族の方の最大の団体「北海道ウタリ協会」が来春に「北海道アイヌ協会」に名称を変更すると総会で決めました。

 ウタリはアイヌ語で「同胞」のこと。
 同協会は戦後まもない1946年、「北海道アイヌ協会」として発足しました。しかし「アイヌ」の名称を使うと差別を受けると、1961年に現在の名称「ウタリ協会」に変更。数年前にも「アイヌ協会」に戻そうとの動きがありましたが、差別が助長されると見送られました。そしてウタリ協会に変ってから約半世紀ぶりにようやく本来のアイヌ協会へ名称が戻ります。
 アイヌ協会の名称変遷の歴史をたどるだけでも、アイヌの方々への差別の凄まじさが分かります。

 アイヌ民族の方々への差別が全く無くなったわけではありませんが、国会決議、名称変更とアイヌの方々を取り巻く社会情勢が少しずつよくなってきました。喜びましょう。 

 アイヌ民族の歴史は「アイヌ民族抵抗史」 (新谷 行著、三一新書)が詳しいです。ご興味おありの方はぜひご一読を。

 言わずもがなですが、例えば中国でのチベット民族弾圧への抗議も、日本国内にお住みの少数民族、先住民族の方々へ多数者としてどのように対応しているかきっちりと認識し、さらに不平等、人権侵害があるのならそれに対して少なくとも反対の意思を表示する、それから始めないと、お叱りを受けるのを恐れずに俗に言うと、かっこ悪い。
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