あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

スズメバチ

2007-09-01 22:41:27 | 生き物

 本当は51回目に書きたかった題材です。でも昨日はとても疲れておまけにちょっと悲しかったので短いのにしました。

 50回記念に、いままでブログに書いたことのその後を書こうと思ったのです。たとえば、「孤独なかえる」のその後、クラウン差ししたパイナップルなどなど。でもそれはまた別の機会にします。「危険なブルーベリー」その後のハチの巣の写真を撮るためブルーベリーの木の所に行ったらー

  やたらと大きなハチが   スズメバチです!

 アシナガバチたちが右往左往しています。まさか?

 いやな予感はあたりました。スズメバチはアシナガバチの幼虫をワジワジと食べていたのです。

 こういうとき人間はどうしたらよいのでしょう。強者が弱者を食う、これは自然の摂理です。放っておくべきなのでしょう。わたしは、買い物に出かけました。1時間ほどして帰ってみると・・・・

 スズメバチはまだいました。ガジガジと巣をかみ砕く音が聞こえます。すごいあごの力です。アシナガバチは隅っこの方に固まって動こうとはしません。 「助けて、助けてー」アシナガバチの声なき声が聞こえてくるような気がしました。たった1匹のスズメバチになすすべもなく息を潜めているアシナガバチ。

 

 わたしは、無性に腹が立ってきました。これがしかたのないことだとは分かっています。人間だってほかの生き物を食べて生きているじゃないか、と言われればその通りです。でも、畑に行くたびに巣をながめ、ハチたちが一時も休まず働くのを見てきたのです。 こんなふうに。

  7月10日       8月23日 

 子どもも増え、巣の大きさは15センチはあろうかと思われます。こんなに大きくなってもわたしはハチに刺されることもなくブルーベリーを収穫することができました。そんな平和なアシナガバチの世界をおそったスズメバチが許せなくなりました。

 どうしたら、このスズメバチをやっつけることができるか? スズメバチだけをねらえるストロー付きの殺虫剤ならやっつけられるかも知れない、そう考えて、家にあったムカデキンチョールを持ってきました。念のため長袖の服を着て、ゴム手袋をはめ、麦わら帽子をかぶってタオルでマスクをしー完全武装です。

 なるべく巣にかからない位置からねらいを定めて一発。命中しました。でも死ぬほどではなかったらしく、遠くの空に飛んでいってしまいました。アシナガバチたちもばたばたと暴れてはいましたが、死んだものはいません。よかった、しばらくすればおちつくでしょう。

 ところが夕方様子を見に行ってみると・・・・

 空っぽの巣にナメクジがー。よく見ると無数のアリも巣に入り込んでいます。これはどうしたこと?

 ハチは巣を捨てたのです。すぐそばの枝に、たくさんのハチが固まっていました。まだ体の色が薄く、羽も弱々しそうです。十分羽の伸びていないのもいました。体もいつも見ていたハチよりは小さめです。

 

 わたしは、殺虫剤を噴射したのを後悔しました。もしかしたら、殺虫剤のかかった巣がいやで捨てたのかもしれない。十分育ちきっていないこのハチたちはこれからどうなるのか。そしてまだ巣に残っているさなぎたちは? よけいな手出しをするんじゃなかった。      

 悲しかったのはこういう訳なのです。

 今朝、もう一度様子を見に行きました。ハチは昨日のまま枝に固まっていました。そして、1匹だけ体のしっかりしたハチが、まるで子どもの世話をするように、小さなハチのそばを歩き回っていたのです。

 これを見てわたしは考えました。大人のハチは小さなハチを捨てたのではなく、すずめばちにやられたのかもしれません。でもよかった。生き残っていたはちがまだ幼いハチの世話をしてしていくでしょう。

 安心したついでにブルーベリーをとろうとしたら、おっと、ブルーベリーの木のそこかしこに小さなアシナガバチが止まっています。これは飛べるようになったハチでしょうか。無事に生きのびてほしいです。

 でも、こんなにいろいろな枝にハチがいたんでは、「危険なブルーベリー」は「もっと危険なブルーベリー」になってしまいます。 トホホ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ぶじこ)
2007-09-02 00:03:53
昨日は何が悲しかったん??

蜂の巣でお困りなら、QUさんちの長男に相談したらいいよ。
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スズメバチ! (Qu)
2007-09-02 00:41:15
あた子さんは勇気がありますねえ。
スズメバチが反撃してきたら、どうするんですか!
アシナガバチになんの義理もないのに、(むしろ、邪魔なのに)ついつい、弱気を助け強気を挫いてしまう人なのねえ・・・。

息子のD介に言っときます。
おもしろがると思います。
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訂正 (ぶじこ)
2007-09-02 12:26:43
昨夜は長文だったので流して変な質問をしましたが、今日改めてきちんと読みました。
全国的に、スズメバチによる養蜂への被害が深刻化していますねぇ。何百万円もの被害が報告されています。獰猛な肉食のスズメバチはたった数匹で、ミツバチなどの弱いハチの巣を食い荒らしてしまうとか…。

殺虫剤は危険なので、あみでつかまえて捕殺するのが一番かもしれないですねぇ。
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Unknown (ねね)
2007-09-02 13:57:18
弱肉強食はどうしようもない自然の摂理ですけど、せめて自分の庭の中では弱いものを守ってやりたい、私も同じことをしたような気がします。
3回も刺されたのに、アシナガバチの子育てを見て、愛着を持っていたのかもね。
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訂正 (Qu)
2007-09-02 19:03:30
弱気→弱き
強気→強き
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ぶじこさんへ (あた子)
2007-09-02 20:27:11
 ははは、あなたの理解力がないのか、わたしの文章表現がまずかったのかと悩んでしまいましたよ。
 何のことはない、小さな悲しみです。平和ですね。
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Quさんへ (あた子)
2007-09-02 20:31:54
 ほんとに「ついつい」ですよ。あのハチの巣の大きさを見たらD介君は驚喜するでしょうけど、わたしが守ります。
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ねねさんへ (あた子)
2007-09-02 20:40:40
 人間のように「なぜ生きるのか」とか「いかに生きるか」などと悩むことなくただひたすら生きている生き物をみると、応援したくなるのです。今年はわたしも用心して、ハチに敵だと誤解されないように行動しています。
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摂理 (うさぎ)
2007-09-02 23:29:25
 大変な事件でしたね。私もあた子さんの立場だったら、どうしたものか迷ってしまいます。確かにスズメバチがほかの蜂を襲うのは摂理ですし・・・きっとアシナガバチの幼虫の肉ダンゴは、今の時期、ぐんぐん大きくなっているスズメバチの幼虫の大事な餌になっているでしょうし。一番いいのはなにもしないことかとは思いますが・・・。
 ただ人が自然に介入することは、必ずしも正しくないともいえないと私は思っています。というか、介入せざるを得ないところまできてしまった。という方が
真実かと思います。たとえばちょっと前のお話の、植物の種の件で、確かに弟さんのおっしゃるとおり、種子植物門に分類されるものは、原則全て種ができるものですが、人の介入によって種なし何とかというものができていることは、ご存知のとおりです。スイカとかブドウとか。これらはそのおかげで、今の豊かな食料となっている訳で、現代人としては「自然の摂理に反する」と否定的になるのも無理があるかと思います。
 話が逸れてしまいそうですが、この蜂騒動、あた子さんの介入が正しいか否か。それはあた子さんの想いひとつでよいのではないでしょうか。元来アシナガバチは、あた子さん所有のブルーベリーの収穫には邪魔であったはず。あた子さんが手を下さずとも、スズメバチに始末させるのもよし。今回のように愛着があるアシナガバチを助けるため、スズメバチをこらしめるのもよし。自然に大きくなダメージを与えない限り、人の小さな介入も、ある意味共存とよんでもいいのかと・・・。
 ところでハチが巣を放棄したのは、殺虫剤の匂いや、成分が残っているからではないと思います。同じ昆虫類の、アリが集まってきているのがその証拠です。ミツバチなどでも、スズメバチに襲われた巣は放棄して、ごっそり引越しをすることが知られています。巣を失ったアシナガバチは、触れない限り刺すことはありません。(100セント保障はできません。)今の時期ならまだ冬に間に合いますから、また近い所に一から巣を作り直すはずです。巣ができるとちょっと気が荒くなりますからご用心。といっても本来アシナガバチは、よほど刺激しない限り、近くを歩いたくらいでは、襲って来ないものです。ただしスズメバチの場合、これから2ヶ月間ほどは巣にたくさん子供がいる時期で、大変どう猛になっています。時々ニュースになったりもしてますよね。
 
 
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うさぎさんへ (あた子)
2007-09-03 10:04:38
 うさぎさんお久しぶり。読んでくださってありがとうございます。これも共存という、うさぎさんのご意見、なるほどなあと思いました。そしておっしゃるとおり、アシナガバチたちは新しい巣を作ろうという気配を見せております。それも3カ所で。へたに仏心をおこすと後々大変なことになるかも。またまた悩んでしまいます。
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