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水鏡子、本の雑誌に出る


 本の雑誌今月号で、水鏡子の書庫が紹介された。巻頭のカラーページ「本棚が見たい!」にご本人の写真とともに書庫の全景と内部の本棚の写真が出ていた。この号の特集は「書庫を建てよう!」だから、実際に書庫を建てた水鏡子はうってつけの素材。特集企画では、「本の雑誌おじさん二人組」が加古川の水鏡子宅まで取材に行ったルポを掲載している。
「水鏡子の書庫が本の雑誌で紹介されるぞ」「この前取材に来たんやて」と、先日の京都SFフェスティバルでは、もっぱらのウワサであった。実は書庫を建てる前から、水鏡子の蔵書は尋常でないことはファンダムでは有名。なんせ本を買うスピードが異常なんだから。
 水鏡子。小生はそんなに親しいわけではないが、お互い長年のSFもん。イベントで顔をあわせればあいさつを交わす。彼を知ったのはずいぶん大昔。彼が神戸大SF研究会で神大四天王といわれてたころからだから、かれこれ40年になろうか。四天王の一人岡本俊弥を介して水鏡子を知ったわけ。
 ともかくSFファン活動に熱心な男。水鏡子や大森望が所属していた関西海外SF研究会。この連中も熱心な連中で、毎週日曜日に大阪は梅田で例会をやっていた。普通は月に1回である。だから、日曜日、大阪へ出て、なんぞSFの集まりに顔出したいなと思えば、連中の会合に出ればいいわけで、関西のSFもんのお救い会合だったわけ。水鏡子は毎週皆勤で出ていたとのこと。阪神大震災で関西の鉄道がズタズタになった時も、なんとか動いている鉄道を乗り継いで加古川から大阪までやってきたとか。
 本の雑誌の記事を読むと、水鏡子はラノベ愛好家と思われるかも知れない。確かにラノベもお好きらしいが、彼は1950年代アメリカSFの紹介評論では第一人者。だいたいが、水鏡子というペンネームも、そのころの作家ウォルター・ミラー・ジュニアからきてる。ともかくSFもんがSF道を歩いて行って、一つの到達点が水鏡子だろう。 
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