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クリームシチュー鍋


 3月になって少しは寒さもやわらいできましたが、まだまだ寒さ厳しき今日このごろ、いかがお過ごしでしょうか。
 さて、先般、ご用立ていたしました8000億。貴社にていかようにお使いくだされてもけっこうでございます。
わたくし、若いころは広告の仕事をしておりました。そのころ貴社のPR誌編集の御下命をいただき、貴社の売り上げの一助となるべく編集に務めました。そのおり記念品として拝領いたしました芯出し鉛筆はいまも愛用いたしております。また、小生が使う電卓は貴社以外のモノは使ったことはありません。
 このように、わたくし、貴社に対してはひとかたならぬ思い入れがございます。それが、昨今の貴社の状態に心を痛めておりました。このままでは、貴社は外国の企業の傘下になります。わたくしは、日本人として関西人として、関西発祥の企業たる貴社を救う方法を考えました。そこで些少ながら、わたくしのポケットマネーにて、まことに失礼とはぞんじますが、援助させていただいたしだいでございます。マスコミは貴社が外国企業傘下になるのは決定されたように報じますが、正式契約はまだなされてませんでしょう。そこで、貴社の社長様と外国企業の会長様を拙宅にお招きして粗宴などいたしたく思い、かように書状をしたためたしだいでございます。
 なお、お口汚しかと存じますが、季節柄、鍋なと用意いたします。クリームシチューを鍋仕立てにいたします。金に糸目をつけず厳選された素材を、拙宅お抱えのシェフが腕によりをかけて調理いたします。
 ひとつ鍋を囲んで、貴社の行く末にとって最も良き方策を考えようではありませんが。
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