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SFマガジン2015年6月号

SFマガジン2015年6月号 №709

雫石鉄也ひとり人気カウンター

1位 「輸送年鑑」より「長距離貨物輸送飛行船」(〈パシフィク・マンスリー〉誌二〇〇九年5月号掲載) ケン・リュウ 古沢嘉通訳
2位 痕の祀り         酉島伝法
3位 神待ち          松永天馬

連載
小角の城(第32回)             夢枕獏
椎名誠のニュートラル・コーナー 第45回
地球は不公平な惑星              椎名誠
絞首台の黙示録(第9回)           神林長平
マルドゥック・アノニマス(第3回)      冲方丁
青い海の宇宙港(第3回)           川端裕人
エピローグ(エピローグ)           円城塔
近代日本奇想小説史(大正・昭和篇)(第21回) 横田順彌
SFのある文学誌(第40回)         長山靖生
にゅうもん! 西田藍の海外SF再入門(第4回) 西田藍
アニメもんのSF散歩(第4回)        藤津亮太
エンタメ
現代日本演劇のSF的諸相(第13回)     山崎健太

人間廃業宣言 特別篇 シチェス・ファンタ2014レポート
                       友成純一
2000番到達記念特集
ハヤカワ文庫SF総解説
PART2(501~1000)

 隔月刊化SFマガジン初動最大のヒット企画「ハヤカワ文庫SF総解説」今
号は中間。この企画は非常に好企画である。
 さて、掲載作だが読み切り短篇は3遍。大変に少ない。例えば、1974年  
6月号
は7篇の読み切り短篇が掲載されている。そのかわり連載は1篇。昔は
こういう編集は普通だった。ところが今月号は短篇が3篇にたいして連載小説
が5篇。なんどもいってるが連載が多すぎる。隔月刊になったのだから、連載
を減らすべし。1カ月前に小説でも覚えてないのに、隔月刊になって、2か月
も前のことなんか覚えていられるか。
 単行本の原稿確保用という事情は判るが、それは出版社の都合。われわれ読
者にとっては知ったことではない。連載小説をゼロにせよとはいわない。せめ
て1篇か2篇にすべし。
 さて人気カウンターで2位にした「痕の祀り」これは円谷プロとのタイアッ
プ企画。この企画、小生は良い企画とは思わぬ。しかし、今回の執筆者は酉島
伝法。さすが酉島伝法。倒された怪獣の死体処理という、だれか考えつきそう
で、だれも書かなかったお話。それを特異な酉島節といっていい、独特の文体
で書く。で、他の何物でもない酉島ワールドを創出していた。愚かな企画では
あるが執筆する作家しだいということがよく判った。
 1位のケン・リュウ作品。これでこの作品の題名だろうな。長いな。「延陽伯」
かいな。ツェペリン型の飛行船。燃料効率がよく、CO2排出も飛行機よりだん
ぜん少ない。飛行船が長距離貨物輸送の主力となった。改変歴史モノといって
いいだろう。このところSFマガジンは集中的にケン・リュウの作品を掲載し
てきたが、今月号でその企画も終わり。ケン・リュウ、楽しみな作家だ。       
   
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虎屋火事

「にいさん、ちょっと聞いておくんなさい」
「なんやおトラはんかいな」
「きょうというきょうはもう別れよ思うてまんねん」
「どうしたんや」
「ええ調子でなげてたんや」
「ほう」
「158キロも出して投げてたんや」
「ええやんか」
「ところがウメノがバンド処理で悪送球」
「ま、あいつも若いからな」
「でタイムリー、四球四球、タイムリーでアッという間に5点」
「あかんな5点もとられたら、はよ別れ」
「そやけどアテ好きで応援してんねんから」
「どないすんねん」
「どうしましょ」
「ほな、こうせい。昔、モロコシにアンコクジダイのトラゆうエライ学者の先生がおったんや。その先生、毎年毎年最下位や。けどファンはついてった」
「はい」
「おまはんも思い切って今年はずっと最下位を通してみい」
「そんなんイヤやわ」
「それが試しやんか。これでついてくるようやったらほんまもんのファンや」
「ほな、さっそく今日から負けますわ」
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