風に吹かれすぎて

今日はどんな風が吹いているのでしょうか

国力

2009年02月11日 | 雑感
娘が喋るようになりました。
朝、布団にもぐりこんできます。
その時に二人でする会話の時間が至福の時です。
一瞬たりともじっとしていない娘の注意を引き付ける話題を繰り出し続けること。
反応が素晴らしく早く、冷徹で(笑)、面白いです。

自動車、家電をはじめ輸出形の企業が続々と赤字です。
生き残りをかけてどこも必死でしょう。
ここで円安誘導のためと称して、アメリカ国債やらドルを買うような政策で誤魔化そうとすれば、
日本経済はおそらく立ち直れません。
円安にしたから売れるというような世界の状況ではありません。
円高をテコにするような経済政策が必要です。
国内を思い切って潤わすことです。
豊かな実感のない国民に、豊かさを与えることです。
しようと思えば、今でこそそれができるのですが、そういう動きは政財界にありません。

結局、そうはならない可能性が強いのでしょう。
日本にためてある国富が、分けの分からないうちに消えてなくなる公算のほうが大きいかもしれません。
それでいいならそれでもいいのです。
貧乏になっても、誇り高く豊かな心で生きる心構えさえあるのならそれでもいいです。

クリントン女史が民主党の小沢代表と会談をしたいという申し出があったそうです。
きな臭い話です。

朝日新聞の「経済気象台」という小さなコラムは朝日新聞らしくなく(笑)、非常に公平的確な記事なのですが、
その国の通貨の価値が高い時の経済学というのは、かつての英国や米国では論じていられた分野であるが、
日本にはそれがないというような記事でした。
その通りだと思います。
英国は大英帝国の栄華をほしいままにし、アメリカはご存知の通り世界中に絶大な影響力を及ぼし続けました。

今、世界で一番強い通貨は円です。
日本という国の生産力が半端でないからです。
その生産力を生かすためには、国外に輸出するか、国内で消費するしかないわけです。
国外の需要が見込めないのなら、市場は国内だとするしかありません。
でも、国内には一部の金持ちと、大多数の困窮者がいます。
国全体から見れば、大金持ちの国民であるにもかかわらず、です。

お金というのは相対的な価値しかありません。
国力が豊かなら、その国の通貨は強くなりますが、このまま生産力が落ちれば、通貨の力は弱まります。
生産力が弱くなった段階で、通貨の力が弱くなった段階=円安を迎えても、ますます経済力が落ちるだけです。

今がとても大事なときです。
景気がどうのこうのよりも、日本の進路の問題ではないかと思います。