Photo by Chishima, J.
(一斉に飛び立つハクガンの群れ 2015年4月 北海道十勝川下流域)
晴天にほだされて、またしても半日鳥見に出かけてしまいました。この2日で湖沼の解氷が飛躍的に進み、大部分の箇所で開水面が広がっていました。氷漬けとなった魚を求めてワシ類が集まり、狭い水面にガン類が群がる、早春ならではのミラクルは既にそのピークを越えたようです。
季節の移ろいはタンチョウからも感じることができました。今日だけで4巣、特に探したわけでもないのに抱卵中の巣が見つかりました。ヒナの孵る5月まで、卵が水没してしまうような大規模な出水の無いことを願いたいものです。
このところ気になっていることにカモ類の少なさがあります。例年、3月末から4月上旬は多くのカモ類で賑わい、特にオナガガモやヒドリガモは数千から万を超える群れが入ることもあるのですが、今年は種類は一通り見られるものの、数が桁違いに少ないのです。越冬地の本州以南での大量死のニュースは聞いていないので、暖かさにかまけて早く北上してしまったのでしょうか。
沼の氷はほぼ解けましたが、ガン類やオジロワシは今月末まで楽しむことができますので、お時間の取れる方は是非見にいらして下さい。ハクガンやシジュウカラガンの大群を目の当たりにするのは、本当に夢のような気分です。ただし、車の止め方や鳥との接し方に関して、いくつかの注意事項があります。詳しくはNPO法人日本野鳥の会十勝支部のホームページを参照下さい。また、これは個人的な思いですが食事や給油、宿泊などは地元である浦幌町、豊頃町、池田町の店や施設を利用いただけると幸いです。現時点では無価値もしくは害鳥とみなされている鳥たちに、地域を潤すポテンシャルを示すことができるかもしれないからです。
確認種:ヒシクイ マガン ハクガン シジュウカラガン オオハクチョウ オカヨシガモ ヨシガモ ヒドリガモ マガモ カルガモ オナガガモ コガモ キンクロハジロ スズガモ クロガモ ホオジロガモ ミコアイサ カワアイサ ウミアイサ アカエリカイツブリ ドバト カワウ アオサギ オオバン カモメ オオセグロカモメ トビ オジロワシ ハイタカ アカゲラ ハシボソガラス ハシブトガラス ハシブトガラ シジュウカラ ヒバリ ヒヨドリ ゴジュウカラ スズメ ハクセキレイ カワラヒワ シメ
(2015年4月8日 千嶋 淳)