代理に関する基本的な問題。
この問4のような問題は,民法が試験科目となっているほぼすべての資格試験で過去に出題されてきている最重要ともいえる論点の問題だと思います。
3日後の行政書士試験にも,さらには10日後の貸金試験にも出題の可能性が高いテーマですので,それらの試験に向かわれる方々は,この問題の検討とあわせて,再度「代理」についてチェックしてみることをオススメします。
「問題」
A所有の甲土地につき、Aから売却に関する代理権を与えられていないBが、Aの代理人として、Cとの間で売買契約を締結した場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。なお、表見代理は成立しないものとする。
1 Bの無権代理行為をAが追認した場合には、AC間の売買契約は有効となる。
2 Aの死亡により、BがAの唯一の相続人として相続した場合、Bは、Aの追認拒絶権を相続するので、自らの無権代理行為の追認を拒絶することができる。
3 Bの死亡により、AがBの唯一の相続人として相続した場合、AがBの無権代理行為の追認を拒絶しても信義則には反せず、AC間の売買契約が当然に有効になるわけではない。
4 Aの死亡により、BがDとともにAを相続した場合、DがBの無権代理行為を追認しない限り、Bの相続分に相当する部分においても、AC間の売買契約が当然に有効になるわけではない。