今回は12月6日に行われる管理業務主任者試験のお話です。
この管理業務主任者試験(以下管業)は,おなじ主任者資格でありながら宅建や貸金とは試験の科目配分が決定的に異なっているという特徴を持っています。
つまりどういうことかといいますと,宅建における宅建業法や貸金における貸金業法のような,攻略してしまえばほぼ合格が確定するというような大ボス的な科目が存在しないということ。
宅建では宅建業法だけで20問,全体の40%,貸金にいたっては全問題の60%を貸金業法が占めていますので,これらのボス資格さえなんとかしてしまえば合格に限りなく近づいていきますが,管業試験ではこういう合否の決着をつけられるようなボス科目がありません。
全50問が様々な科目に分散されているため,なにからどう手をつけてよいかが良く分からず,主任者資格の中ではある意味もっとも攻略が難しい試験であるともいえます。
管業試験を目指される方はまず全50問のうち,得意科目と苦手科目をはっきりと分けてしまって得意科目を集めてきて合格ラインに乗せるという勉強法を取られた方が良いと思います。
ここで言う得意苦手というのは本番で取れるか取れないかという意味です。
つまり12月6日の本試験で,この科目ならどんな問題レベルであっても出来そうだと思ったらそれはその方にとって得意科目なわけで,逆に客観的にみて多少やさしめのレベルであるにもかかわらず,本番では落としそうだと思ってしまうようであったら,その科目はほぼ間違いなくその方にとっては苦手科目ということになると思います。
得意科目はどんなレベルであっても必ず取る。
苦手科目は落としてもしょうがないが,とれればラッキー。
はじめにこういう感覚をもって勉強に向かうことです。
昨年20年度の合格基準点は34点(34問)。
一昨年19年度は33点(33問)でその前の年の18年度も33点(33問)です。
ここ3年の合格基準点から見て35点(35問)以上取れればほぼ確定だと思って間違いはないと思います。
ということは,得意科目が全50問中35問以上になれば合格ラインに乗ったということ。
逆に言うと15問苦手科目があっても合格はできるわけです。
得意科目が他の受験者の方の苦手科目であり,苦手科目も他の受験者が苦手にしている科目であれば文句なしなわけですが,そうでなくても別にかまいません。
実際,管業試験では法令が得意で,建築設備系を苦手にされているという受験者が圧倒的に多いと思われますのでそれほど得意不得意で差がつくことはないと思います。
ここで最も言いたいことは管業試験は苦手科目があっても必ず合格できるということで,そのための前提として得意(絶対に取る)科目と苦手(落としてもしょうがない)科目を分けてしまうということ。
そして本番までに得意科目(確実に取れる問題)を35問作れるようにしておくこと。
決して全50問を同じスタンスで勉強しようとしないこと(科目の多さに圧倒されてしまいわけが分からなくなって確実に挫折します)。
本試験まであと1ヶ月くらいですが,こういう感覚で勉強されると良いと思います。
また超直前期になったらモチベーションについてのお話でもしたいと思います。