特定行政書士 徳能ブログNEO

特定行政書士とくさんのちょっと得するかもしれないお話  
シーズン2

来年もよろしくお願いします。

2009年12月30日 22時16分17秒 | 日記・エッセイ・コラム

いよいよ2009年も残すところあと24時間あまり。

今年一年,当ブログのご閲覧,誠にありがとうございました。

この1年間書いてきた記事が皆様方の参考になられましたどうかは,はなはだ疑問ではありますが,今年の経験や反省点をもとに,来年はより精度の高い,質の良い情報をスピーディーにお届けできるよう頑張っていきたいと思いますので,ご支援のほどよろしくお願いいたします。

もうまもなく2009年も終えようとしていますが,年が明けるとすぐに待ち受けているのが今年行われた試験の発表。

15日のマン管を皮切りに22日の管業25日の行政書士,第3回貸金と10日間で4つの試験の発表が立て続けにやってきますが,もちろんこれらの情報も逐一お伝えしていきたいと思います。

また発表ばかりではなく肝心の本試験情報のほうも。

2月28日実施の第4回貸金試験から12月5日(予定)の管理業務主任者試験まで1年間フル稼働で試験に関する情報を追い続けていきたいと思っていますので,「今年ちょっとうまくいかなかった」という方も,「来年なにか資格を取ってみようか」という方も,いつでも気軽に覗いていただけたらという,そんなブログを目指して頑張っていきたいと思います。

また資格試験のみならず,「士業」に関する情報なども随時取り入れていく予定ですので,そちらのほうも合わせてよろしくおねがいします。

それでは,これで2009年の記事は全て終了。

来年は元旦より再開いたします。

みなさま,どうぞ良いお年をお迎えください。


09資格試験総括(マン管・管業編)

2009年12月29日 19時10分34秒 | 法律系資格

最後になりましたが,今回はマンション管理士管理業務主任者試験について。

両資格とも来年1月の発表待ちの状態で,受験された方は依然として気分的にスッキリしない日々が続いているかもしれませんので,あまり軽はずみな事は言えませんが,

今年はどちらも間違いなく昨年より難易度が高めであったと思います。

まずマン管のほう。

これは今年に限ったことではなくここ数年の一連の流れですが,民法と区分所有法がらみの問題が非常に難解になってきています。

もともとこの試験の特徴は,設備や建築系といった,全50問のうちの後半に用意されている問題のレベルが高く,前半は第1問目を除いて比較的得点しやすい問題構成になっていました。

ところがここ数年は,前半の民法,区分所有法のレベルが後半の設備系の問題レベルを完全に凌駕してしまっているような感じがします。

ただ単に難解な問題というよりも,実務色が非常に濃い問題が多く,マンション管理業の実務の世界で実際に起こりうるトラブルへの対応や解決策を問題を通して聞いてきているというのが率直な感想。

特に異色であったのが「電波基地局の設置」に関する問題。

管理組合の役員の方や管理会社の方ならともかく,学生や一般の受験者さんからすると意味不明な設問だったような気もします。

問題そのものは「電波基地局」の何たるかを知らずとも,民法と区分所有法の知識だけで解けるものでしたが,来年以降は,こういう本当にマニアックな所から,無理やり引っ張ってくるような出題が多くなりそうな予感を感じさせる「ひとこま」ではあると思います。

また区分所有法はともかく,マン管の民法に関しては,民法が試験科目に含まれている他の資格試験とは,明らかに異なる独自性を持っていてそれがまた非常にこの試験を難解なものにしている感じを受けます。

いうならば,「実務の民法

司法書士試験行政書士試験あるいは宅建の民法はどちらかというと「机上の民法」なのに対し(今年の行政書士試験では多少実務を匂わせるような問題もありましたが),マン管民法は現実に起こりえる,というよりも既に起きている事象のサンプル的な出題ばかり・・・

この傾向は年々強まりそうで,一般の受験者の方には「受難の時代」に突入したかもしれません。

今年の基準点が昨年とほとんど変わらずという結末になれば(個人的には昨年よりも下がると思っていますが)来年度の受験者数は更に減少の可能性もあり,来年で10回目を迎えるこの試験もそろそろ正念場という感じもしてきました。

かたや管業のほうは・・

こちらはマン管とは違った意味で難易度が高まりました。

「組み合わせ問題」の1問はそれほど難解ではなかったものの,合計8問に及ぶ「個数問題」の難易度。

数もさることながら,レベルも相当なもので,なぜここまで?というくらい昨年とは傾向が変わってしまいました。

受験者間で差がつきにくくなったため,意識的に変えてきて様子をみよう,という思惑なのかもしれませんが・・・

来年以降も「個数問題」を「ウリ」にしてくるようならば,受験者の方さらに言うなら,主任者に求めるものがより一層高くなってきたといえるのかもしれません。

この傾向は個数問題以外にもかなり出てきています。

第1問目の「一般の法人と管理組合法人を対比させた問題

内容的には決して難解ではありませんが,問題の聞き方が数年前の「マン管」のそれに非常によく似た雰囲気

この問題ばかりではなく,問題全般的に「一昔前のマン管」をかなり意識している作り。

管理業務主任者にマンション管理士と同等か,あるいはそれに近い能力を求めてきているといっても決して言い過ぎではないほど,今年の管業試験のレベルは高かったと思います。

こちらも基準点は昨年より下がると思いますが,管業の方はマン管とは逆に今年の試験の基準点次第では受験者数は増加していくかもしれませんね。

これだけ骨っぽい問題になってくると,受験者の方にとっても,いい意味で受験へのモチベーションがアップしてくるのは間違いないと思われます。

ステイタス的にもかなり魅力が出てくるのではないでしょうか・・

来年以降2つの試験がどうなっていくのかは分かりませんが,まずは今年の試験の発表を待つ事にしましょう。


09資格試験総括(行政書士編)

2009年12月27日 21時37分17秒 | 法律系資格

今年の行政書士試験に関して,まず第1にあげなければならないことは,なんといって出願者数の増加

平成15年以来,毎年減り続けていた出願者数が6年ぶりに上昇に転じました

出願者数が年々減っていくというのは,その業界に身をおいている者ばかりではなく,受験者の方にとっても決して気分の良いものではないと思われます。

この数があまりにも減り続けますと,自分の目指しているものが,はたして社会に受け入れられるものなのかどうかなど,意味もなく懐疑的になってしまいかねません。

幸いにも行政書士試験は「合格率による合否の判定方式」を採用していませんので,出願者,受験者数の増減と試験の合否に直接的なつながりはなく,受験者のモチベーションにも大きな影響を与えることはないと思われますが,出願者数に関しては,微増や微減を繰り返しながら緩やかに推移していくのが資格試験の望ましい流れだと思います。

出願者数の増加が今年だけの一過性のものか,来年以降も続いていくのか・・・

このあたりは冷静に見守っていきたいと思います。

それはともかく肝心の試験の中身について。

平成18年から始まった新試験制度での試験も今年で4回目

問題の傾向も難易度もかなり落ち着いてきました。

「法令の択一」に関して,今年の試験を特徴づける問題が全部で3問。

まずは基礎法学の「法テラス」に関する問題。

問題そのものは決して難解とまでは行かないレベルでしたが,はたしてここまで準備が出来ていたかどうか・・・

もともとこの分野は平成18年の「ADR」に関する問題のように,時事的で,タイムリーな問題が1問出題されることがあるのですが,年によって出たり出なかったりといった感じでつかみにくさがありますので,今年の受験者の方は苦戦された可能性も・・

それと今年は,行政書士の実務を意識したかのような非常に面白い問題が2問出題されました。

憲法で1問と民法で1問。

憲法では「手紙での質問に関して回答する」という異色の問題

また民法からは時効に関する出題で,こちらも「相談に対して回答する」という形式

ご存知の方もおられると思いますが,行政書士試験というのは試験と実務がほとんどつながっていません。

そしてそれがこの試験に対する批判の根拠にもなっているわけですが,それを打ち消すかのような新傾向を思わせる出題形式。

実務で受けるであろう,依頼人からの相談に対して,的確な回答を与えられる能力を持ち合わせているかどうかを見極めたいというねらいのようです。

行政書士業務が従来までの書類の作成を中心とした手続き的なものから,相談やコンサルティング業務にシフトしつつある昨今の流れからすると,この形式の問題は,来年以降かなり増えていくことになるかもしれないという感じがしています。

それと,これは法令択一全般についてなんですが,2つの選択肢を選び出す形式の組み合わせ問題全40問中8問出題されています。

特に民法では実に全9問中5問がこの形式の問題(昨年は全9問中3問でした)。

もともと行政書士試験では単純正誤問題が中心で個数問題やこのような組み合わせ問題というのは以前はほとんど出題されていませんでした。

ところがここ数年は一般知識などにもこの形式(2肢組み合わせ問題)が多用されるようになって来ています。

その意味するところは?・・

実はこの形式の問題が主流になっている試験がありまして,それが毎年7月に行われている司法書士試験

司法書士試験では択一全70問の内,実に9割近い問題がこの2肢組み合わせ形式の問題。

まさに司法書士試験の「オハコ」とも思えるこの形式を,行政書士試験が取り始めだしたというのが近年の明らかな傾向。

前にここで行政書士試験の記述式対策として司法書士試験のテキストを使うべきというようなことを書きましたが,記述だけではなく,択一も司法書士試験を意識して勉強をしなければならない時がきたのかもしれないという感じがしています。

民法ばかりか憲法や商法・会社法などの問題も,司法書士試験をかなり意識しているような感じがありますので,来年受験予定の方は,科目がかぶっているこの3科目に関しては,司法書士試験の過去問などにも目を通しておくと結構面白いと思います。

択一に関してはこのように今年は特徴がはっきりしていましたが,選択式や一般知識はほぼ例年通り。

可もなく不可もなくという難易度。

記述式はもう,付け焼刃ではどうにもなりませんね。

長期的に戦略をたてていかないと本番ではまったく手も足もでないということになってしまうレベルまで来てしまいました。

この点に関しては今年書いた「記述式攻略法」を来年更にパワーアップさせたいと思っていますので,受験される方は参考にしてみてください。

今年の試験の発表は来年の1月25日

来年も受験することになりそうだという方は,もうすでに勉強を再開されているかもしれませんが,まだという方でも発表後にはなんらかの行動を取らないと間に合わなくなりそうですね。

来年の試験は11月の第2日曜日ですので,予定では14日

あと約10ヶ月で進化した行政書士試験に向かっていく知識とパワーを身に着けなければなりません。

言うまでもなく行政書士試験は自分自身と戦わなければならないというスタイルの試験ですので,それだけ他の試験とは違った意味での自分に対する厳しさ要求されることになります。

一年の長丁場ですので,ダレてしまうようなこともあるかもしれませんが,このブログでは適度に受験者の方に対して気合を入れて来年の合格をサポートしていきたいと思っていますので,今年の試験の成績が良くなかったという方は来年は確勝を目指して頑張っていきましょう。

絶対合格を新年の誓いに!!


09資格試験総括(宅建編)

2009年12月26日 00時52分32秒 | 法律系資格

前回の貸金に続いて2回目。

今回は宅建です。

今年は問題の配分が大きく変更になりまして,その影響もあってか試験前から相当入念に受験準備をされていた受験者が多かったのではと思われます。

しかしながら,終わってみると問題の難易度,傾向などは予想以上に落ち着いていて拍子抜けされた受験者の方もおられたのではないでしょうか・・

まず「権利関係」ですが,昨年までの16問から14問へと2問減少

結局,民法が2問少なくなったわけですが,昨年までと問題の難易度,傾向はほとんど変わらず。

過去問対策で十分なんとかなるレベルでした。

特別,真新しい論点などもなく例年通りという感じ。

民法以外から出題されたのは3科目4問でしたが,これも従来までとなんら変わりのない構成。

「借地借家法」「区分所有法」「不動産登記法」いずれも難易度はそれほど高くはありませんでした。

今年の権利関係は全般的にみて,予想されていたほど問題のレベルは高くならず,結局は,この分野でいかに取りこぼしを防げたかが最終的に合否をわけるカギとなった可能性があります。

次に「宅建業法」ですが,ここは問題数がいっきに4問も増加しました。

試験前から実務色の濃い問題が増えるであろうという意見が多数でしたが,確かに昨年までとの比較からすると,かなり細かい部分まで突っ込んで聞いてきているような問題が増加しました。

また出題されると確実に正答率が低くなるという,受験者泣かせの「個数問題」が1問組み合わせ問題」が2問出題されたというのがこの分野での特徴。

そしてこの組み合わせ問題の2問こそが,試験直後から合格発表まで,その正答をめぐって延々と続いていくことになる疑義問題となりました。

正直,もっとも得点しやすい宅建業法でこの形式を取られてしまうと相当厳しい展開になってしまいますね。

捨てるというわけにもいかず,かといってここでいたずらに時間を浪費するわけにもいかず,痛し痒しで・・・

受験者の方の試験中の苦労は察するに難くないものがあります。

来年受験される予定の方は,こういう問題への対策をもしっかりたてておかなければならないという,試験機関側からのメッセージと受け止めた方が良いのかもしれません。

「法令上の制限」「税法その他分野」について。

個人的には免除科目である最後の5問の難易度が,昨年までとどのくらい変わるのかに注目していましたが,ちょっと手こずられたであろうという問題は1問だけ。

「住宅金融支援機構」に関する問題くらいで残りの4問は例年通りのオーソドックスな問題でした。

この5問の難易度は一般の受験者にとって脅威以外の何ものでもなく,ここが難しくなればなるほど一般の方は無条件で不利に。

合格が一気に遠のいてしまうことになりますが,そういう意味でいうと今年はこの5問ではそれほど差がつかなかったということになりますね。

法令上の制限の「建築基準法」でも個数問題が1問出ましたが,この問題は合否にはまったく関係ない問題であったと思います。

この分野も昨年までと難易度にほとんど変化はなかった感じです。

以上が今年の試験に関する分野ごとの総括ですが,重要なことは来年度試験への対策

今年の合格基準点は33点で,合格率は17.9%

基準点は昨年と同じですが,合格率は昨年(16.2%)より1.7%アップ

試験機関側の良心的な判断によって,合格率を高めることにより基準点を据え置くいう措置が取られたようです。

合格率に関しては,来年以降もこの17%台で推移していくものと思われます。

また基準点も従来どおり35点が一つの目安(ほぼ鉄板)になりそうなんですが,問題はこの得点の効率的な取り方

最も理想的なのが,宅建業法を限りなく全問正解に近づけた上で,業法20問と権利関係14問のうち取りこぼした分だけを,法令上の制限で補うというスタイル

実際,基準点が34点までなら,宅建業法(20問)と権利関係(14問)の2分野だけで合出来てしまいます。

さすがにそれはかなりハードですので,この2つの分野で取れなかった問題数だけ残りの分野で補うという勉強法が,考えられる最良の方式だと思われます。

講習受講者で5問免除で受けられる方は,この2つの分野で5問落としても,残りの29問取れれば自動的に合格ラインに乗ることになり,圧倒的に有利な展開になります。

逆に言うと,一般の方は相当覚悟を決めないと大苦戦を余儀なくされそう・・・

             講習修了者 26.6%

             一般受験者 15.8%

          これが今年の試験の合格率に見る対比構図。

この数字をはっきりと認識された上で,来年の試験へ向かわれることが肝要。

来年の試験予定日は10月17日

年が明ければ,残り9ヶ月半。

まだ9ヶ月あるとみるのか,もう9ヶ月しかないとみるのかはそれぞれの判断ですが,

受験される予定の方(特に一般の受験者の方)は出来るだけ早めに対策をたてられた上で,確勝体制で臨まれた方が良いですよ。

当然のことながら当ブログで随時,宅建に関する試験情報を取り上げていきたいと思っていますので参考にされていただけたらと思います。

以上宅建の総括と来年への対策についてでした。

次回は「行政書士編」やりたいと思います。


09資格試験総括(第3回貸金編)

2009年12月24日 17時20分50秒 | 法律系資格

これから何回かに分けて今年行われた資格試験の総括をやっていきたいと思います。

まだ発表待ちのものもいくつか残っていますが,とりあえず来年度の受験を考えられている方は参考にしてみてください。

1回目のきょうは貸金業務取扱主任者試験

第1回目と第2回目は試験の直後に講評を書きましたが,3回目はやっていませんでしたので,ここで第3回目の試験が,1回目2回目とどう変わったのかというポイントに限定して総括してみたいと思います。

まず1,2回目と3回目の決定的な違いを分野ごとにみていきます。

         1 「法及び関係法令に関すること」

    今回の試験が1,2回目と決定的に違っていたのがここ。

          なんと問題数が1問減っている!

3回目から受験された方は特別気づかなかったかもしれませんが,この分野は1,2回目の試験では30問の出題でした。

           それが今回は1問減って29問

それだけならともかく,今回のこの分野の貸金業法は1,2回目のそれと比べると明らかに易しいものばかり。

常識で解ける問題が圧倒的に増えているということ。

その極め付けが【問題1】

穴埋めの問題でただでさえ解きやすい形式であるにもかかわらず,なんと試験問題の中に答えがすべてのってしまっているという究極の問題

この分野の問題の至るところに「貸金業の登録」という言葉が出てきます(その代表が【問題4】)。

 ア が「登録」だと分かれば,その段階ですでに2択。

更に,この試験の第3分野のタイトルは「資金需要者等の保護に関すること」。

ならば ウは当然「資金需要者等」。

これで終わり。

業法をまったく知らずとも解けてしまえる問題がいきなり【問題1】に登場。

全3回の貸金業法のなかでもっとも易しかった問題かもしれません。

この問題に限らず今回の貸金業法は非常に易しめの問題が目に付くのが特徴的(問題310,12,14,28など)。

強いて真新しいものを上げるとすれば,【問題7】「媒介手数料の計算問題」くらいでしょうか?・・

10年くらい前に宅建で頻繁に出題されていた「報酬額の計算問題」を意識してのものかもしれませんが・・・

中には業法の細かい知識を必要とする問題も含まれてはいるものの,1,2回よりかなり少なめ。

今回のこの分野は全問正解が十分ありえるレベルではないかと思います。

         2 「貸付及び貸付に付随する取引~」

前の分野で1問減った部分がこっちに上乗せされ13問へ

ただ単に1問増えたというだけではなく,問題のレベルそのものがかなり上昇。

「法及び関係法令」とはまったく対照的な結果になりました。

なかでも民法の難易度が1,2回目よりもかなり高くなってきました。

【問題30】「期限」32「相殺」33「相続」などは完全に条文知識がないとほぼ絶望的。

1,2回目の民法はどちらかというと,大学の法学部の教養課程で履修する「法学概論」や行政書士試験の「基礎法学」のような問題レベルでしたが,3回目でこのレベルまで来たということは,4回目はかなり前から言い続けてきた管理業務主任者の民法のレベルまで行くかもしれません。

そこまで行くと別の対策が必要になりそうですが・・

【問題34】「手形」の問題。

いまさらという感じもありますが,意表をつかれた受験者の方もおられたかも・・

ここでは他に「民事再生法」なども出題されていますが,決定的に変わってしまったのが「刑事法からの出題が消えたということ」。

1,2回目でしつこく出題されていた「犯罪収益移転防止法」がこの分野での出題として固定されているのかと思いきや,ここにきてあっさり消滅。

刑事法がゼロになり,完全に民事一色に。

この分野は問題のレベルアップもさることながら,何が出題されるか分からないという不安感を常に背負っていなければならず,非常に対策が練りづらいですね。

せっかく勉強してみても,その科目が出題されずに肩透かしを食らうということがありそうです。

早く宅建のように問題が固定されるとよいのですが・・

4回目がはたしてどうなることか・・・

       3 「資金需要者等の保護に関すること」

問題数は5問で配分は変わらず。

「個人情報保護法」がらみで2問出題。

どうやらこの科目は完全に固定。

しかもかなり重要視しているようで,4回目以降もまず,はずすことはなさそう。

それとこの分野は貸金業法が前回より2問も減りまして,出てきたのが「景表法」

前の分野の手形とならんで,忘れたころにやってきた1問という感じ。

ただこの景表法は宅建から流れ込んだ方に明らかに有利な問題となりました。

そのまま宅建で出題されてもまったく違和感のない問題でしたので・・

この問題を含めて5問中最低でも4問は取れたのでは?と思います。

レベル的には1,2回目とほとんど変わっていませんでした。

        4 「財務及び会計」

1回目から通算して明らかに変わったのがこの分野の3問

全3問とも過去問からではなく,ちょっとずれたところからの出題。

もうネタがなくなってきたのかもしれませんが,1,2回目よりも解きにくい問題でこのレベルになると前日だけでなんとかするということは難しくなりそうです。

4回目は相当入念に準備してかからないと取りこぼす可能性もありそうですね。

以上全分野を見渡してみて,はっきりとわかることがひとつ。

それは,

『今回(第3回目)の試験問題は,1,2回目とは違う時期に作られている』ということ。

問題全般的に,1,2回目とは色合いが決定的に異なっている。

1回目と2回目は難易度こそ違え(2回目の方が若干難しい)トータルの部分で共通したものを感じましたが,3回目だけは明らかに別枠。

思うに,これは本来1回目と2回目で合格者を確保し,3回目を前の2回で合格できなかった受験者を救済する,という目的のためだけの試験としていたために起きた現象であると思われます。

はじめから,この回だけ問題の質を変えて用意してあったのではないでしょうか?・・・

だからといって基準点は前2回と変わることはないと思います。

本来の3回目の試験での役割が4回目に移っただけでしょうね。

個人的には4回目の試験の問題に大変興味を持っていますが(おそらくこれから作る可能性もありそうで,本当に最後なので何でもありということも?・・)。

4回目を受験されることになるかもしれないという方,あるいは4回目をはじめて受けてみようという気持ちの方。

流れ的に,問題の難易度や合格率なども劇的に変わってしまう可能性もありますので,今から十分な覚悟で臨まれた方がいいかもしれません。

以上長くなりましたが,今回は「第3回貸金試験の総括」でした。

次回は「宅建」をやりたいと思います。


年度内試験すべて終了

2009年12月23日 00時00分00秒 | 法律系資格

20日の第3回貸金試験が終わって,今年の資格試験はこれでひととおり閉幕。

あとは発表を残すだけです。

これまでこのブログで取り上げてきたものは全て,来年の1月発表ですので,以下日程を上げておきます。

         マンション管理士    1月15日 (金)

         管理業務主任者    1月22日 (金) 

           行政書士      1月25日 (月)

           第3回貸金     1月25日 (月)

ボーダーにからんでいる方は,不安でお正月どころではないかもしれませんが,この時季は時間の流れが速く感じますので,あっという間に行政書士,貸金までいってしまいそうですね。

あまりナーバスになられず,気楽に待たれた方がいいと思います。

各資格ごとの「今年の試験の総括」来年度試験の対策」については,これから随時やっていきたいと思っていますので,今年うまくいかなかったという方は来年への参考にしてみてください。


貸金試験第3回出願者数は約1万2千人

2009年12月22日 19時36分06秒 | 貸金業務取扱主任者試験

第3回試験の出願者数は約1万2千人と発表されました。

だいたい想定内の数字でしょうか?

問題は実際の受験者数

これが少なければ少ないほど30点説が強力になりそうですが,はたして?・・・


第4回貸金試験出願開始

2009年12月22日 00時00分00秒 | 貸金業務取扱主任者試験

おととい第3回目の試験が終わったばかりだというのに,本日22日より第4回目の試験の申し込みが始まります

第2回目の試験の発表が,わずか5日前にあったとは思えないくらいスピーディーな流れ・・・

締め切りは来年の1月26日で第3回試験の発表翌日

このあたりも非常に意味深な日程を組んできています。

さすがに3回目の受験者の方で今から申し込みをされる(考えている)方は,ほとんどおられないかと思いますが,この4回目の試験をどう捉えたらよいものか・・・

基本的には,これまでこの資格についてほとんど興味をもたれていなかった方や,この資格の存在そのものを知らなかったという新規の受験者を呼び込むのが目的だと思われるのですが・・・

もちろん,3回目までに合格できていない,複数回受験者の方救済というねらいもあるんでしょうが,それは副次的でメインの目的は別だと思いますけど・・・

実際1回目,2回目でうまく得点出来なかったという方でも,おとといの試験でほぼ確実に抜けられたような気もしています。

4回目は本当に補欠募集という感じになるかもしれません。

このあたりについてはおいおい探っていきたいと思います。

それとおとといの試験の難易度について。

まだ全問題を詳細に見てはいませんが,いまのところ言えるのは,ひょっとすると全3回のうち,もっとも易しかったかも?という感じ・・

特に貸金業法で1回目2回目に見られた,多少厳しめ(タイプC)の問題が若干減ったような気がしています。

今回の貸金業法は実際に問題を解いていて,そんなに苦痛を感じなかったのではないでしょうか?・・

ただその分,民法が1,2回目よりもやや難

さらに「財務及び会計」はかなり深めになってきたという印象を受けました。

問題全般の細かい検討については2,3日中にまとめたいと思っていますが,いずれにしても基準点は変わることはないと思っていますので,少なくとも3回目の受験者の方は,しばらくゆっくりされて来年の発表を待たれるのが良いかと思います。


第3回貸金試験おつかれさまでした。

2009年12月20日 22時13分42秒 | 貸金業務取扱主任者試験

本日の第3回試験を受験された方,お疲れ様でした。

協会の出願者数発表を待っていましたが,いっこうに出てくる気配がありません。

本日中の発表はないのでしょうか?・・

前回(2回目)の時は試験終了後わずか2時間足らず,午後5時過ぎには出されていたと思いましたが・・

さて一番気がかりなのは合格基準点のお話だと思いますが,今回,第3回試験に関しては,もう出てくる数字は1つしかないと考えていまして,予想というよりも,確定でも良いような気もしていますが,その数字は言うまでもなく,

                    30点です。

         試験の難易度にかかわらず合格基準点は30点。

仮に今回の30点が前回(2回目)の65.2%を上回ったとしてもこれ以外の数字は考えられないという結論。

そもそも第3回目の試験の申し込みは,第2回本試験日の前に締め切ってしまっていました

実質的に,2回目と3回目はセットになっていたわけで,2回目の試験で合格基準点を30点にしておきながら,3回目は基準点を何点か引き上げるというのはまったく筋が通りません

第3回目の受験者の方は,第2回目の合格基準点はおろか,試験問題すら分からない状態で3回目の申し込みをやらざるをえませんでした。

あらかじめ分かっていたのは第1回目の試験問題と合格基準点(30点),そして合格率(70%)の3つでしたが,これは2回目の受験者が持っていた情報とまったく同じ。

つまり2回目の試験と3回目の試験は時期が4週間ずれただけの同一の試験捉えるのが妥当な解釈。

2回目で30点以外の数字を出すことが可能であったにもかかわらず,あえて基準点を据え置いたのは,はじめから決めてあるという有力な根拠であると考え,「30点説」を貫きたいと思います。

2ヵ月後にもう1回試験をやって受験者を募集するということも,合格基準点を動かさないであろうという根拠の強力な後押しとなってくれそうで・・

わざわざここに来て上げるくらいならば,4回目をやらずに,30点にして合格者を多めに取ればよいだけのことですから・・・

前にも書きましたが本日の試験で業界の方はほとんど合格されることになるのではないか,と思っています。

にもかかわらず4回目があるということは?・・

どうもこの試験において協会側がウエイトを置いているのは,合格率ではなく「合格者の絶対数」ではないか?という感じがしてきています。

はじめに決めてあった合格者数に到達するまでは基準点を変えずに,合格者を増やし続けるとみて良さそうですね。

今回の試験で数が満たされたとすると,もともとやるはずのなかった4回目では調整に入る可能性もありますが,はたして今回はどれくらいの受験者さんがおられたのか・・

出願者数の発表を待ちたいと思いますが,いずれにしても30点以上取られた方は(マークミスがないということを前提に)ひとまずご安心を,ということで。

問題分析した後でまたコメントしたいと思います。

なにはともあれ本日はおつかれさまでした。