前回の憲法に続いて,今回は行政書士試験用の「会社法」のテキストについて。
正直なところ,行政書士試験向けの会社法のテキスト類でオススメできるようなものは,ほとんど皆無といってもいいような状態・・・
行政書士試験専用のテキスト,問題集では,ちょっと頼りにならないというようなものが多いような気がしています。
だから,といって会社法全般を解説しているような学術書のようなものを使用するというのは,時間効率という点からしてあまりにも割に合わなく・・・
なんといっても会社法の条文は実に979条・・・
民法(1044条)と条文数は,ほとんど変わらず・・・
しかも民法と比べると,試験に出題される論点はかなり絞られますので,学術書のようなものはとても無理(使えない)ですね。
となると考えられるのは,行政書士試験以外の法律系の資格試験のテキストということで,行き着く先はやはり,といいますか,どうしても司法書士試験用のテキストになるかと・・・
ただ・・・
司法書士試験用のテキストは立場上,そのほとんどが商業登記法とセットになっていまして,どうしても会社法だけ,というものは少なくなっていますね。
それでも(かまわない)という方には,かなり強力な武器になると思いますが・・・
その司法書士試験用の問題集のひとつに,行政書士試験対策に使用しても違和感のないようなものがありました。
DAI-X(ダイエックス)の
「司法書士厳選!本試験攻略問題集 会社法1」と
「司法書士厳選!本試験攻略問題集 商法・会社法2」
司法書士試験向けの商法・会社法の問題集なんですが,行政書士試験用として使用しても全く問題ないと思います(特に会社法1がオススメ)。
司法書士試験での商法・会社法からの出題数は全部で択一から9問。
行政書士試験での商法・会社法の出題数は択一で計5問(20点)。
行政法が得意ではない(相性的に不向き)という場合は,憲・民・商法・会社法で攻めていかなければなりませんので,そういう方の場合は,たとえ択一5問でも絶対に軽視はできません。
最低でも4問は取らなければなりませんからね。
行政書士試験よりも広範囲にわたって出題される司法書士試験の会社法は,ある意味,行政書士試験の対策としてはもってこいですね。
この問題集に限らず,できるだけ司法書士試験の会社法の過去問(平成18年度以降の)をやっておくといいと思います。
行政書士試験の過去問よりもストックが多いですから・・・
さらに,論点も難易度も非常に接近してきていますからね。
本試験で難しいと感じる要素を今のうちに,少なくするような努力を積極的におこなっていかなければなりません。
特に「株式」と「機関」に関する部分を重点的に,そのあとは「持分会社」ですね。
5問中4問というのをノルマにして続けていくといいと思います。
基本テキストの前に,いきなり問題集のご紹介となりましたが,4月あたりから,新しいテキスト,参考書類が続々出てくるかもしれませんので,その頃にまたオススメできるものがありましたらお知らせしたいと思います。