小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

映画「標的の村」を観ました

2015-08-24 | つぶやき
昨日、東村山富士見公民館ホールで上映された
三上智恵監督の『標的の村』を観に行った。

上映の前に、沖縄の歌と踊りの舞台があり、
亀谷親子のユニット「カーミーズ」の歌と、
琉球舞踊「浜千鳥」が演じられた。

「島唄」をはじめとするカーミーズの歌声と、
琉球音楽のリズムは、もちろん胸打たれたのだけど、
私は、琉球舞踊の手の動きの美しさに、感動してしまった。

バリやインドネシア舞踊、フラダンス、
フラメンコの手の動きには、それぞれ意味があるという。
踊りも表現手段のひとつである以上、
動かし方にメッセージが込められているのは当然なんだけど、
琉球舞踊の、といっても、ほかの踊りはわからないので、
演目「浜千鳥」の、といったほうがいいのかもしれない。

手だけが別の生き物のように、
やわらかくて、しなやかで、切ない思いが込められた、
本当に美しい手の舞いだった。
一番前で舞っていた方は、師範の方だったのだろうか。
ずうっと見ていたいと思ったほど……。

そんな心持ちで映画を見始めたものだから、
その衝撃は大きかった。

自然豊かな沖縄北部の高江という地域に、
米軍のジャングル訓練場があったなんて、知らなかった。
しかも集落を囲むように、22にも及ぶヘリパッドがあることも。

そして、ものすごくショックを受けたのは、
ベトナム戦争のゲリラ戦を想定した「ベトナム村」が作られ、
その村人役に、高江の人々が徴用されていたということ。
枯葉剤が撒かれていたことにも驚愕した。
したい放題……。

この映画には、オスプレイは配備せずという口約束など
簡単に反故にされ、だまし討ちに遭い続ける人々の
非暴力の闘争が描かれているのだけど、
敵対する種を播き、地域を分断させることで、
粛々と施策を推し進めていく権力者の手法が、
端的にあぶりだされている。

南北に分断された国々然り、
さまざまな問題で引きさかれた福島の人たち然り。

オスプレイパッド建設に反対し、
座り込みの抗議を続けている高江の人たちの闘いは
9年目に入ったそうだ。
会場では、カンパのための手ぬぐいやTシャツが売られていた。
Tシャツの絵がステキだったので1枚購入。


高江の問題の詳細は「やんばる東村 高江の現状」
http://takae.ti-da.net/ に掲載されている。

なお、辺野古の新基地建設問題に迫る三上監督の最新作
「戦場ぬ止み(いくさばぬ、どぅどぅ)」は全国で公開中らしい。
東京では「ポレポレ東中野」で、9月18日まで上映されるみたい。

『シネ・フロント』393号にも2作品がきっちり紹介されていた
コメント
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