<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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関空発のANAを1ヶ月ぶりに利用して羽田空港に降り立った。
窓際の席に座っていたので何時まで経っても木更津が見えてこない。

「んんん、もしかして今日は久しぶりに東京湾一周コースか」

と思っていたら眼下につり下げ式のモノレールの線路が見えてきたので千葉市上空を飛行していることがわかった。
やがて千葉マリンスタジアムと幕張メッセの建物が見えてきたので木更津コースではないことがわかった。

天気が良くて眺めが良い。
右側窓際に座ってよかった。

数分もしないうちに東京ディズニーランドが見えてきた。
モノレールが動いているのが見えたので、ディズニーランドが休業していても外周モノレールは営業をしていることを初めて知ったのであった。

「C滑走路に着陸や」

と喜んだ。
なんといっても第二ターミナル前の滑走路に降りるとANAの場合は早く到着口に接続できるので嬉しい。
特に、仕事で目的地に急いでいるときはメチャクチャありがたい。
やがてドスンと着陸。
スピードを落としてほとんど停止するようなスピードになったら直ぐ目の前の綺麗なターミナルビルの前にANAの大型機が止まっているので、

「お、今日は京急への乗り換えはスムーズや」

と再び喜んだ。

ところが良くよく見ると、ANA機の向こう側に欠けた日の丸のJALも止まっている。
さらによく見ると、大韓航空が止まっている。
さらにさらに良く見るとシンガポール航空も止まっている。
なんのことはない、国際線ターミナルなのであった。

結局第二ターミナルからは最も遠いB滑走路に関空発羽田行きのANAのB777-200は着陸したのであった。

「めっちゃ遠いやないかい」
早く乗り換えられるという期待は、一瞬にして砕かれたのであった。

で、我がB777-200機はチンタラチンタラと第一ターミナルの南側を自走して、大回りで第二ターミナルに到着したのであった。

震災後初の東京出張なのであった。

到着ロビーからエスカレーターを降りてムービングウォークのある通路へ向かった。
行く手の通路がやけに暗い。
真っ暗ではないが、なんとなくヤンゴン国際空港を彷彿させる薄暗ら~い、陰気な雰囲気が漂っているのだ。
と言ってもよくわからないかもしれないので、別の例えで説明するとUSJのジュラシック・パークで恐竜が巣食う変電所の中に入っていくような雰囲気なのであった。

「なんじゃい、看板の電灯が全部消えてるやないかい」

そう。
いつもは煌々と灯っている壁面の大きな広告看板が消灯していて、めちゃくちゃ暗くなっているのであった。
さらに天井の照明も約半分が消灯されていた。
このため看板消灯に拍車をかけて薄暗くなっており、電力不足のヤンゴン国際空港の国内線ターミナル、もとい恐竜が巣食う変電所みたいな薄暗さなのであった。
ちなみに薄暗かったヤンゴンの国際線ターミナルは数年前に日本の資金でぴんぴかぴんになっているのでとっても明るい。

出口を出ると地下のモノレール乗り場へ降りるエスカレータ2基のうち、1基が「節電のため運転を中止しています」の張り紙がベチャッと貼りつけられて止まっていた。
モノレールの乗り場もご多分にもれず薄暗く、良くよく観察すると案内看板の電灯まで消されていたのであった。

初めて体験する首都東京の節電風景なのであった。
関西からやってきた私には、今の東京は普通の都市ではなくなってしまった雰囲気なのであった。

驚いたのは仕事が終わって帰りの便を利用するために羽田空港に到着したら、来た時よりも驚いた。
なんと搭乗手続きをする2階ロビーはさらに薄暗く、おまけに人通りもかなり少ない。
とても世界第三位の利用客を誇る東京国際空港とは思えない、寂れようなのであった。

ということで、今回の震災の初めての直接接触は節電政策で体験することになったのであった。




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