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昨日、三陸鉄道の社長が悲壮なステートメントを発表した。
「なんとか三分の一の路線を復旧しました。運行能力は震災前の十分の一です。私たちにできるのはここまでです。あとは国などの支援がないと復旧できません。」
というものだ。

駅や橋梁が津波に流され、地方ローカル私鉄の自力再建はここまでが限度。
過去16年間の経営も赤字続きだった鉄道を生かし続けることができるのか。
地域にとって大きな問題だろう。
なんといっても鉄道はエコで正確な地域の足。
一度失うとなかなか復活させられない貴重な存在だ。

三陸鉄道は赤字ローカル私鉄線の中でも営業距離数が100kmを超える会社で、営業距離数だけでいくと、タイガースが親会社の阪神電鉄や京阪電鉄よりも大きな会社ということができる。
でも、経営は真っ赤かでなんとか騙し騙しで経営を続けてきたが、津波に巻き込まれここで限界を迎えてしまったというわけだ。

赤字会社に国が出資するのか。
国の財政も大赤字。
鉄道の復旧よりも道路の復旧。
地元財界に数百億の財力はない。

地方鉄道会社の悲痛な叫びがそこにある。

というこことで、ここで勝手に提案!
同じ鉄道会社、同じ国鉄出身ということで、ここは天下のJR東海の傘下に組み入れて復旧させたらどだろう。
名古屋の人は怒るだろうか。

国鉄民営化で7つに分割されたJR各社のうち、JR東日本、JR西日本、JR東海が黒字会社。
そのなかでも最も経営の健全なのがJR東海なのだ。
JR東日本は首都圏を抱えているとはいえ震災の影響をモロに受けているし、JR西日本は中国地方のローカル線の経営に四苦八苦。
そこへいくと売上の8割が東海道新幹線というJR東海は健全そのものなのだ。
なんといっても国鉄清算事業団から新幹線は買取りし、その支払が終わったら余ったお金で「リニア新幹線、自力で作ります」という財力を有しているくらいだから、某自動車メーカーもそうだが尾張の会社は侮れない。

そこで政治力で三陸鉄道をJR東海の傘下に組み入れたら復旧費用の数百億円ぐらいすぐに捻出。
同じ国鉄が出自の鉄道会社。
各々、自分の路線は買い取ったとはいえ元は国の税金で作った鉄路。
リニア新幹線にかかる何兆円という建設費に比べれば、三陸鉄道の復旧費用は小さなものだと思ったりする。

というようなことを述べたりするのは、関西のローカル私鉄が実は意外な親会社を持っているということを思い出したからだ。

大阪南部を走る水間鉄道の親会社は「うどん屋」さん。
和歌山市内を走る和歌山電鐵の親会社は「岡山のバス会社」さん。

うどん屋さんや、バス会社が鉄道を走らせることができるのだから、プロのJRが三陸鉄道ぐらい復旧できずになんとする。
と勝手に思った次第なのである。

他意はありません。

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