<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
宇宙エンタメ前哨基地



先週号の週刊新潮に札幌医科大学の高田淳教授が放射線測定器片手に私服で福島原発の玄関まで行った記事が掲載されていた。
なんでも、
「福島原発の放射線は恐るるに足りず。少なくとも原発の玄関前までは。避難する必要などまったくない。」
ということらしい。
記事には仙台あたりから原発までの放射線の実測レベルが記載されていて、「なるほど避難する必要はあるんかいな」という内容だった。

例えば原発のある浪江町で放射線レベル0.4ミリシーベルト。
福島原発の玄関先で0.059ミリシーボルト。
国際宇宙ステーションと比較すると、そこに一日乗船しているだけで1.0ミリシーボルトを受けるという。
でも、国際宇宙ステーションで放射線レベルが一般大衆に問題になったことがない。
浪江町が問題なら国際宇宙ステーションはもっと問題になるというわけだ。

それに発がんリスクが生じるのは100ミリシーベルト以上ともいうことだから、正直、政府発表よりもこっちの先生の方の信憑性が高そうだ。

そうなると、避難命令に科学的論拠はあるのだとうか、ということになる。
もし要らなければ原発事故は避難命令そのものが人災ということになってしまう。

新聞記事によると牛が3千頭、豚が3万匹も餓死しているということだから、もし過剰な避難が必要ないとなれば、これは畜産農家の経済的損失に加えて政府主導の動物虐待ということにもなる。

現状では何が本当なのか一般市民には選択しにくい状態が続いており、何を信じて良いのかわからない有様だ。

ロシアの説もフランスの説も。
そして高田教授の説も。

実のところ原発事故で避難の必要性はなかったとなれば、これまた大騒ぎの原因になる。
なんといっても共通した認識として「原子炉は安全に停止した後、トラブルを起こした」ということで、これはチェルノブイリともスリーマイルとも大きく異なるポイントなのだから。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )