<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
宇宙エンタメ前哨基地



今回の地震災害は想像を絶する大規模なものだった。
今もテレビで放送されている壊滅してしまった街の姿を見るに付け、あまりに衝撃が大きすぎて現実感が湧いてこない。
失礼とは思うものの、まるで夢か映画を見ているような錯覚に陥ってしまう。

15年前、1月17日の午後、地震で大被害を受けた西宮、芦屋の街を目の当たりにしてぼう然とした時と同じ感覚が甦る。

土曜日なのだったが仕事があり出社すると私の担当ではないお得意様から電話があった。

「すいません。御社の製品デリバリー体制はどのような状況でしょうか?」
と訊かれたので、
「東北地区はわかりません。今日は土曜日ですから業務が休みなんです。今わかることならおお聞きしますが、どのような内容ですか?」
と答えた。
すると先方の話しを聞いて地震による災害の酷さを改めて感じたのだった。
「当社の本社は仙台にございまして、データセンターが被害を受け、復旧見込みの立たない状態なんです。」
「それは.......大丈夫ですか。」
「はい、ただ、つきましては通常の発注が出来ないため当分の間、ファクシミリとエクセルファイルによる発注業務で対応していただきたいのですが。」

この得意先はうちの会社ではあまり大きな取引はないが、誰もが知っている大手メーカーだ。
そのメーカーがシステムダウンで20世紀の発注方法「ファクシミリ」で処理したいと言ってきたことに驚いた。
正直、「詐欺かな」とも疑った。
しかし、折返し電話を確認したら、間違いなく得意先さんだった。

うちの会社も仙台の支店が津波に襲われ被災。
しばらく社員と連絡が取れなかった。
今日になって全員の無事が確認されて安心したが、このあとどのように対応していけば良いのか、想像できない。

15年前はリュックを背負って応援に行くという姿が見られたが、今回は前回になかった津波の被害が甚大だ。
歩くにも、歩く道が無くなっているところが無数にある。
市民ボランティアでは通用しない凄みがある。

東北地方にも友人が少なからず住んでいて、かなり心配だ。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )