<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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昨日、JR天王寺駅(大阪)のコンコースを歩いていたら、
「東北地方へのご旅行はお控えください」
というアナウンスが流れていた。

東北地方は復旧支援活動に忙しく、物見遊山の旅行なんかしてくれるな、という気持ちはわかる。
だいたい今の時期、物見遊山は不謹慎だ。
しかしながら、新聞やテレビの報道を見ていても判らないことが多々あって、どれをどのくらい信じてよいものかわからない事態になっているのがほんとのところだろう。
東北地方の全体が被害を受けているのかどうなのか。
物見遊山ではなくても、東北地方の経済の少しでも足しになればと、静かに旅行する人もいるかも知れない。
正確な情報がわからないので、JRのアナウンスを鵜呑みにするしかない、というのが現状だ。

ともかく震災にからむ情報は神戸の時もそうだったが、信頼できないことが多い。
今回はだいたい民主党菅直人政府や東京電力の発表すること自体が信用できない。

「原発は自動的に停止しましたら心配は要りません」

と当初言ってたのに、2週間半経った今現在は、

「プルトニウムが漏れだしている憂慮する事態だ」

に変わっているくらいだから、発言に信頼がないことは間違いない。

他の情報にしても同じことが言える。
東北地方の交通手段は寸断されて、どうしようもないというのが、私たち関西に住んでいる者の印象だ。
でも実際のところ、日本海側の秋田県や新潟県といった東北地方はどうなのだろう。
ちゃんと普通に機能しているところも多いのではないだろうか。
たとえば、大阪からは青森行きや新潟行きの特急が走っており、現在のところ運休しているのは札幌行きのトワイライトエキスプレスぐらいのもの。
このダイヤを見ていれば日本海側の諸都市は普通に機能しているように思えるのだが、それに関する報道は皆無だ。

「東北地方への旅行はお控えください」

とは言うものの、東北地方で旅行業を生業にしている人の人口は少なくなく、大きな産業であることに違いない。
お客が来てくれなければ、収入も途絶え、震災より、風評の方で被害を受けた、ということになることも考えられる。
もし、大きな損害が無く、旅行者を待ち続けているホテルや土産物屋、名所旧跡、タクシーやバス、鉄道といった交通機関があるのなら、駅のアナウンスは適切ではない、ということになる。

ホテルは被災者の一時宿泊所になっているのだろうか。
本当に、お金を落としに人々がその地域を訪れなくても良いのだろうか。

天下のJRが放送しているアナウンスなので、まさか間違いはないだろうが、本当に秋田や新潟、青森の一部などは旅する者を迎える準備もできておらず、「ややこしいから、来てくれるな」と心底思っているのだろうか。

旅をどうするのか?

難しいところだ。

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