<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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先週末、大阪の難波界隈をぶらぶらしていると異様にひとが多いのに驚いた。
まるでショッピングに賑わう年末のような風景なのだ。

ただ、年末とちがうのは中国や韓国、そして台湾からの外国人観光客と思しき人達が多いことに加え、白人や黒人の家族連れの姿も大きく目立っていたことだった。
これって東北地方の震災の影響なのか。
正直、人の流れに身を任さなければ、容易に歩けないほどの混雑になっていた戎橋筋や心斎橋筋の雑踏に巻き込まれると、そう思わざるを得なかったのだ。

今回は単なる地震ではなく、原発の事故が二次的に発生し、人々をより大きな不安の中に陥れている。
日本人はもちろん、日本に滞在する外国人にとっては言葉も十分に通じないし、テレビやラジオで報道される政府発表や東京電力発表はてんで信頼ならない。
ということは日本を離れるか、どこか別の安全そうに見える街に引っ越すか、ということになってしまう。

そういう避難場所に選ばれたのが大阪なのだったのだろう。

例えばスイスの大使館は今、東京にはなく、暫定的に大阪ミナミのスイスオテルという元南海サウスタワーホテルの中に設置されているし、ドイツ大使館も一時的に大阪総領事館を大使館にしている。
週刊誌の報道によると東京に拠点を置いていた外資系企業も大阪や京都に拠点を移しており、事態の沈静化を待っているというのだ。

そういえば、ミナミを歩いている多くの外国人は家族連れで、かつ、生活臭プンプンただよっている人たちなのであった。

こんな事態がいつまで続くのか。
大阪市も水道局が放射線のデータを公表し始めた。

もっとも、ミナミのごったがえしの雰囲気は、震災の鬱々とした湿っぽさを吹き飛ばしていたことは間違いない。


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