平ねぎ数理工学研究所ブログ

意志は固く頭は柔らかく

天の岩戸神話の真相(1)

2008-02-06 19:21:23 | 雑学
東京都教育委員会定例会議でのことです(3年半前)。
東京都立白鴎高校付属中学校の歴史教科書に「新しい歴史教科書」(扶桑社)の採択が決定し、そろそろ審議終了というころになって、委員の一人である内館牧子氏がとつぜん発言を始めました。
古事記を紹介する記述の中に、中学生には不適切と思われる描写があるというのです。

[ねぎ注]不適切と思われる描写 : 「アメノウズメの命が、乳房をかき出して踊り、腰の衣のひもを陰部までおしさげたものだから、八百万の神はどっと大笑い」、市販本新しい歴史教科書、扶桑社、p62、2001

http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/gaiyo/gijiroku/1613teirei.pdf
(平成16年第13回東京都教育委員会定例会会議録)

引用ここから(●内館氏、○他の委員)
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●これは細かいことなのですが、扶桑社の中で古事記ですとか日本書記ですとかの記紀神話について書いてありますが、記紀神話の描写について少し話します。
例えば、「天照大神が、乳房をもみしだいて踊っているアメノウズメの命をなんだろうというので外を見た」という表現は、もしかしたら授業中に女の子たちが嫌な思いをするということがあるかもしれないと思います。
ただ、私は古事記とか日本書紀を以前から読んでいますが、そういった描写が多いことも事実で、それを物語として教科書にそのまま書くということは多分意図したものであろうとは思いますけれども、そのあたりの描写は、もしかしたら今後考えるべき点ではないかという気はいたします。これはあくまでも私の感想です。

○描写をやめるということですか。

●古事記なり日本書紀なりそういう描写のものは結構多いので、そのまま書いたということだろうと思うのです。
でも、そのような描写はもしかしたら女の子たちにとってすごく恥ずかしがるものかもしれない。
そうすると、そこのところが男女平等のなどの問題に発展していくということもあるかもしれない。ですから、教科書としては「外で大変にぎやかでおもしろい笑い声が起きたので何事だろうとのぞいてみると」という要約で構わないのではないかという気はいたします。
「アメノウズメの命が陰部まで衣服をずり下げて踊った」とあり、それを見た神々がみんな笑ったという部分が一番引っかかるだろうと思います。このあたりは要約という形でもいいのではないかという気がします。いかがですか。
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ここまで

この人は「性」に対して偏見を持っています。「性」は猥褻なものだと思っています。
「性」が猥褻ならば、あなたはどうやって生まれてきたのか?と尋ねてみたい気がします。
内館氏は「もしかしたら」を3回も使っています。発言に確信がもてないのでしょうか。
ならば発言するなといいたい。

>でも、そのような描写はもしかしたら女の子たちにとってすごく恥ずかしがるものかもしれない。
>そうすると、そこのところが男女平等のなどの問題に発展していくということもあるかもしれない。

この辺りは、あまりにもあほらしくてコメントに堪えないので無視しますが、次の発言は看過できません。

>「アメノウズメの命が陰部まで衣服をずり下げて踊った」とあり、それを見た神々がみんな笑ったという部分が一番引っかかるだろうと思います。

なんたる無知。なんたる誤解。これでは太安万侶が浮かばれません。
ここがこの神話の最も重要なポイントなのです。

なぜ神々がみんな笑ったか?

笑わなければならなかったからです。
アメノウズメの命や、八百万の神々の所作には深い意味があるのです。

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