平ねぎ数理工学研究所ブログ

意志は固く頭は柔らかく

南海トラフ地震を煽って大儲け(3)

2024-08-16 08:41:44 | 地震

追記 2024-08-16 08:41:44

直近の南海トラフ地震は、昭和東南海地震(1944)と昭和南海地震(1946)です。
これらの地震の震度と被害は概略つぎのとおりです。

・昭和東南海地震(1944)

・昭和南海地震(1946)

気象庁の被害予測より小さいです。


記 2024-04-23 10:22:31

南海トラフ地震で想定される震度や津波の高さ

>この被害想定によれば、南海トラフ巨大地震がひとたび発生すると、
 静岡県から宮崎県にかけての一部では震度7となる可能性があるほか、
 それに隣接する周辺の広い地域では震度6強から6弱の強い揺れになると想定されています。

四国、紀伊半島、東海エリアは全域震度6弱以上です。
とくに、高知県は全県震度7 高知県全滅です。
西日本造山運動でも起きない限りこんなことにはなりません。

赤下線をよく読んでください。
「強震動生成域を陸域寄りに設定した場合」と書いてあるでしょ。


四国の直下、紀伊半島、東海直下に広い面積の固着域(アスペリティ)があり、それらが一斉に滑ることを想定しています。
このような地震は過去一度も起きていないし、将来も起きません。
想定される強震生成域4ケース(基本、東側、西側、陸域)のうちあり得ない陸域ケースを選んで国民を脅迫しているのです。
気象庁はそれ(あり得ないこと)を認めていて、つぎのような言い訳をしています。


>また、南海トラフ巨大地震は、
 千年に一度あるいはそれよりも発生頻度が低く
 次に発生する南海トラフ地震を予測したものではない
 ことにも留意が必要です。

「千年に一度よりも頻度が低い」「次に発生する南海トラフ地震を予測したものではない」ので留意が必要だと?
何を寝ぼけたことをほざいているのだ。そう思っているのなら、こんな情報を出さなければよいじゃないか。
誤解されるに決まってるだろう。むしろそれ(誤解されること)を期待して(狙って)出しているのだろう。
この一文は、誤情報が流布されてもそれは気象庁のせいではないと言い訳するためのアリバイ工作なのだ。


地震が起きるたびにこのようなTV番組の垂れ流しだ。
想定震源域を見ていただきたい。陸域ケースがはっきり表示されている。
「千年に一度あるいはそれよりも発生頻度が低い」と気象庁が書いていても、
あり得ない地震が今後30年以内に確実に起きるかのように誤解され誤情報が一人歩きしている。


日向灘の地震

2024-08-09 11:10:03 | 地震

追記 2024-08-09 11:10:03

昨日の地震は、南海トラフ地震の想定震源域の西端で起きたもので、これが南海トラフ地震のトリガーになるかどうかは微妙ですよね。
確たる根拠があるわけではありませんが、私は関係ないような気がします。
この地域は、昔から地震が頻発する地域であり、昭和53年には「特定観測地域」(近い将来地震の起る可能性が他地域よりも高い)に指定されています。

小出他:地震と活断層の本、株式会社国際地学協会、昭和54年8月、より抜粋

日向灘は昔から地震の巣なんです。だから、今回の地震もその一つではないかと思っています。
しかし、「南海トラフ地震は起きない」とは断言できないので、用心するに越したことはありません。

宮崎日日新聞




私は山下さんの見解に賛成ですし、ロバート・ゲラーさんの言うように「地震少年」になっては国民が信用しなくなるので、
地震予報を出すときは、気象庁や大学の専門家は慎重にならにゃいけません。昨日の平田直東大名誉教授の説明は雑過ぎたと思います。

それから、今後数日間が危ないというのは、東北地方太平洋沖地震発生の2日前に、M7.3の地震があり、
それが東北地方太平洋沖地震の前震だったので、同じことが南海トラフ地震でも起きるのではないかと彼らは心配しているのです。

昨日の地震の余震域が拡大していくとか、余震にしては大きすぎる地震が起きだしたときは注意する必要があるでしょう。
それを判断するにはこのサイトが役立ちます。

追記 2024-08-10 20:12:23

・余震域の推移 

 

追記 2024-08-11 08:35:16

 

追記 2024-08-11 21:48:49

こちらの方が分かりやすいですね。

気象庁|震央分布

 

記 2024-08-08 17:14:29



・ 観測点

K-NET日南(MYZ016)

・ 震度

計測震度 5.47  震度5強

・ 加速度波形

・ 加速度応答スペクトル


南海トラフ地震が起きると大阪WTCビルは倒壊する

2024-05-30 09:15:46 | 地震

追記 2024-05-30 09:15:46

TMDは効くんじゃないですかね。
TMDは、渦励振やガスト応答など風よる振動の低減目的で用いられることが多く、地震による揺れの抑制には不向きでした。
地震動は一般的に継続時間が短く、TMDが作動する前に収まってしまうので、効き目が悪いのです。
でも、3.11の時の揺れのように、共振状態にあって3分も4分も揺れる場合は効くはずですよ。

つぎの動画は多段振り子式TMDの動作確認試験です。
 





記 2024-01-14 08:40:50

WTCビルは南海トラフ地震が起きるとおそらく倒壊します。
なぜ、倒壊するか?
理由は二つあります。
(1)地盤の卓越周期と建物の固有周期が合っているからです。
(2)大阪平野の地盤の特性上、表面波が長時間継続し減衰しないからです。

2011年東北地方太平洋沖地震の際にWTCビルの近くで得られた波をみてみましょう。

■ 観測点

KiK-net此花(OSKH02)

■ 震度

計測震度= 3.19  震度3

たかだか震度3ですよ。
揺れの大きさは全然たいしたことない。

■ 地表面加速度



240秒までしかデータが採れていない
大阪平野では240秒は不十分

■ 変位応答スペクトル


スペクトルが尖ってますね。
なんだか嫌な感じです。
卓越周期は6.5秒。
これに当たったらOUTです。

■ シミュレーション

1次の固有周期が6.5秒程度になるように適当なモデルを作ってシミュレーションしてみましょう。
仮想モデルの固有振動特性はこんな感じです。



3次までの固有振動モードを使って応答解析を行いました。
減衰定数はh=1.0%、入力波はNS波を使いました。
こうなりました。
最上階の変位応答です。



うわっ、1783mm
地表面の震度は3なのに最上階では2m近く揺れるんだ
なにもしなかったら、WTCビルは南海トラフ地震に耐えられませんよ。
ほぼ間違いなく倒壊します。
なにか耐震対策してるのかなと調べてみると、制震ダンパーを取り付けていました。
でも、どれだけ効くかねぇ。




制震ダンパーで2%の付加減衰が期待できるとして、h=3.0%で計算したらこうなりました。

計算上は効くけれど、実際はたぶん効かないと思います。

 

■ 大阪平野の揺れの特徴

大阪平野は北に六甲と北摂、東に生駒・金剛、南に和泉、と壁のような山地に取り囲まれていて、
これらの壁で表面波が反射を繰り返すのでなかなか減衰しないのです。

大阪平野の地下構造



長周期の波が長時間継続するのが大阪平野の揺れの特徴です。
さらに、人工地盤なので堆積層が厚いことも長周期の波が作られる原因になります。
また、これも重要ですが、規模の大きい地震は規模の小さい地震に比べ長周期の波を多く含むのです。

港湾の施設の技術上の基準・同解説(上巻)平成19年7月pp.332-333、につぎのように書かれています。

つまり、地震の規模が大きくなるにつれて、とりわけ長周期成分が大きくなることがわかる。
地震動の長周期成分の影響を受けやすい長周期構造物(高層建築物や長大橋梁、石油タンク、免震構造物等)
を検討の対象とする場合は、特にマグニチュードの大きな地震に注意する必要がある。

大阪平野の人工島にWTCビルを作ってしまったのがそもそもの間違いなのですが、でも作ってしまったので
いまさら悔やんでも手遅れです。南海トラフ地震が起きないよう祈るしかありません。


■ 東北地方太平洋沖地震 WTC osaka、社内は地震パニック!!



ミズノクリスタ(地上31階147m高)が窓の外にみえるので、揺れている部屋は中間層なのでしょう。
最上階では、片振幅1.3mの揺れが5分以上続くので、最上階にいた人は生きた心地がしなかったはずです。
書庫が滑っていましたね。それをみると周期は5秒~6秒ですかね。中間層なので2次3次も交じっているかもしれません。


石川・珠洲の震度6強から1年

2024-05-06 17:18:25 | 地震

追記 2024-05-06 08:56:25

2度の被災乗り越え、少しずつ前へ 石川・珠洲の震度6強から1年


能登の人はほんとうに気の毒ですね。
昨年の5月5日に震度6強の揺れにみまわれて、もうないものと思っていたら1年も経たないうちにそれ以上のものが起きました。
能登半島は2007年にもM6.9の地震(2007年能登半島地震)で大きな被害を出していて、過去何度も同様のことが起きています。
何度も起きているため、今後も1月1日のような大地震が起きる可能性を排除せず、十分注意して暮らすしかありません。
このことは日本で暮らす全ての国民に必要な心構えですが、地域によって深刻さが違うので、
自分の地域の災害リスクはどの程度かを、国民ひとりひとりが日頃から(自分の頭で)考えておくことが大切です。

追記 2024-05-06 17:18:25

3.11以降、日本人は津波恐怖症といえるくらい津波を恐れますが、津波はそう簡単には起きません。
海面が持ち上げられてそれが波になって伝わるわけですが、M7程度では被害津波は起きないんですよ。
気象庁とバカマスコミが国民を煽るので、国民はノイローゼ状態になっていますね。
この前の台湾の地震で、沖縄に3mの津波が来るというデマを気象庁が流布したので、大騒ぎになって、
デパートの屋上にまで駆け上がったおつむの弱い人たちがいましたが、台湾で津波騒動が起きましたか?
彼らは日本人よりも頭が良いのであの程度の地震で被害津波は起きないことを知っているのです。
災害時には、気象庁、マスコミ、行政等、が発信する情報を鵜呑みにせず、自分の頭で考え行動することが肝要です。

 


石川県能登地方の地震(2023.05.05)

追記 2023.05.06

これはおそらく液状化です。
地表面が砂であれば地中の間隙水が噴き出るのですが、コンクリートやアスファルトで被覆されているので、
水圧で押されてコンクリートやアスファルトがめくれ上がるのでしょうね。
地殻変動がどうのとか言う大学の先生がいるようですが、
地殻変動は広範囲に起きるので、このようなローカルな変状は普通は液状化です。

 

記 2023.05.05



・観測点

 K-NET正院(ISK002)

・震度

 計測震度=6.10 震度6強

・加速度波形


・加速度応答スペクトル



能登半島の先端は地震の巣で地震が頻発しています。
去年の6月19日と6月20日に起きていて今回はそのときよりも地震の規模は一回り大きく揺れも大きいです。
1秒辺りに卓越周期があり、h=0.05で1500galくらいの加速度応答がでているので建物被害の可能性があります。
波形をみると周期が延びているので液状化が起きていると思われます。

・wavelet解析結果


横軸は時刻(s)で縦軸は周波数(Hz)です。
5秒から8秒の間で周期1秒のエネルギーの塊があり、その後時間が経つにつれて周期が延びています。

・土質柱状図


非常に軟弱です。
液状化が起きやすい地盤です。

 

追記 2023.05.05

余震が発生しました。



・観測点

 K-NET正院(ISK002)

・震度

 計測震度=5.45 震度5強

・加速度波形



・加速度応答スペクトル


串田氏の地震予報

2024-05-03 15:46:09 | 地震

私は、地震予知は原理的に無理と思っています。
たぶん起きないとは思いますが、念のために気をつけてください。

№1778 長期継続前兆変動からの推定内容

M8の地震が内陸で起きたら日本終了ですよ。
たぶん大丈夫とは思いますが、
私は串田さんのやり方がよくわかりません、よくわからないので、自信もって否定できないです。残念ながら。


南海トラフ地震を煽って大儲け

2024-04-19 09:13:24 | 地震

南海トラフ地震防災対策推進地域の指定

この図を見てください。信じられないくらい範囲が広いでしょ。
南海トラフ地震が来るぞ来るぞと国民を脅して地震防災に莫大な税金を出させ、土木業界が濡れ手に粟で大儲けをするんです。
地震の頻度と影響の大きさから考えると南海トラフ地震防災よりも、
首都直下地震もしくは相模トラフ地震からの首都防災を優先すべきなのは分かりきったことですが、
首都防災では土木業界はやることが多くないため儲からないし、
問題が深刻過ぎてまともに考えると気が滅入るので、当り障りのない南海トラフで金儲けしようとしているのです。
国民は賢くならなければいけません。地震は南海トラフに限ったものではなくどこでも起きます。
特に首都圏に住んでいる人は、首都直下地震・相模トラフ地震が起きた時、家族の命と財産をどうやって守るかを日頃から考えておくべきです。
国は国民を守りません。彼らが考えていることは国民が納めた税金をどうやって奪い取るかだけです。


豊後水道の地震

2024-04-18 10:40:32 | 地震

記 2024-04-17 23:40:19

■ 観測点

K-NET宿毛(KOC015)

■ 震度

計測震度 5.97 震度6弱

■ 加速度波形

■ 加速度応答スペクトル

減衰定数 h=0.05

広島もよく揺れました。

よく見るとこの揺れ面白いですね。
アスペリティが二つあるように見えます。
はじめ小さいのが滑って6秒後に大きいのが滑っています。

 

追記 2024.04.18

伊方原発が近くにあるKiK-net伊方(EHMH09)の波をみてみましょう。

■ 震度

計測震度 4.11 震度4

■ 加速度波形

追記 2024.04.18


南海トラフ地震?関係ない関係ない。豊後水道でときどき起きる普通の地震ですよ。
我が国の民は南海トラフ地震恐怖症患者なので地震があるたびにふるえ上がるのですね。


追記 2024.04.18

震度6弱の愛媛 現地の様子を中継

屋根瓦がずれていますね。
でも、建物はびくともしていません。
それはなぜか?
固有周期が建物の部位ごとに異なるからです。
屋根瓦がずれるときは短い周期の揺れが生じています。
短い周期の揺れは建物を壊しません。
屋根瓦に被害が集中しているときは、建物本体の被害はないか、あっても軽微のはずです。

つぎの写真は能登半島地震で倒壊した木造家屋です。

建物本体はつぶれているけれど屋根瓦は動いていないでしょ。
それは、屋根瓦の固有周期と地盤の固有周期が合っていないからです。
地盤の固有周期が屋根瓦の固有周期と合わずに建物本体の固有周期と合うとこのようなことになります。

K-NET宇和島(EHM012)の揺れをみてみましょう。

■ 震度

計測震度 5.44 震度5強

■ 加速度波形


■ 加速度応答スペクトル

減衰定数 h=0.05

0.23秒に卓越周期があります。屋根瓦はこの辺の周期帯の揺れで動いたと思われます。
建物を破壊する1.0秒以上の成分の値は小さいです。

 

追記 2024.04.18

建物の部位ごとに固有周期が異なると言いましたが、これは人体についても言えます。
人体の部位ごとに固有周期(固有振動数)が異なり、一致すれば加振に対する応答は大きくなります。
船酔いや車酔いするのは、胃の固有周期が船の振動周期や車の振動周期に合ってしまうからです。
図には書かれていませんが、胃の固有周期は長い(固有振動数は低い)はずです。

 

追記 2024.04.19

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