日本にとって円高阻止の方策とは
プラザ合意から27年たって、日本国内でも、「行き過ぎた円高の進展は日本経済にとっての大きなマイナスだ」ということが大多数の共通意見になってきました。ずいぶん時間がかかりましたが、結果的には良かったと思います。
ただ、残念なことに、「円高阻止なんて無理ないんじゃないか」とか「良くないことじゃないのか」といった考えを持つ方は、まだかなりおられるようです。
しかし、考えてみれば、円高で損する国があれば、得する国が当然あるわけで、推理小説でいえば、「この事件で得する人をまず疑え」というのが原則ですから、そう考えれば、円高誘導の構図というのが、自ずと解り、阻止が必要なことも当然解るということではないでしょうか。
円高阻止にはいろいろな方法があります。すでに論じた超金融緩和は別にして、典型的な形を挙げれば、
最も物理的で、端的な方法というのは、アジア通貨危機の際にマレーシアのマハティール首相が採った政策、資本取引規制、固定相場制採用です。
もう少しソフトな方策は、為替介入、円売り政策です。スイスの採ったユーロリンク等も無制限に介入するというのですから、この類型でしょう。最近では、巨大なファンドを作り、為替安定のために、ファンドが介入するといった方法も提言されています。
そしてもう1つは、日本が経常黒字国でなくなる政策をとることです。
この中で最も文句を言われないのは、3番目でしょう。国際資本市場が独自の判断で、「円高にすると損する可能性が大きい」と判断することになるからです。
方法が複数あるのであれば、状況に応じて、それらの政策を組み合わせて採ることも当然有効です。そしてその場合の錦の御旗というのは、「為替の安定こそが、国際金融秩序、国際政治の安定に寄与し、今日の世界の混乱の解決に役立つ」というものです。
急激な場合には為替介入、極端な円高ならば資本取引規制、安定着実な方法は経常黒字の解消でしょうか。
中でも最後の方法は、まさに王道をゆくもので、誰にも文句を言わせないだけでなく、日本としても、経常黒字分GDPが増えて、経済成長路線への復帰の見通しが立つという利点もあります。
これらについては、すでに、「頭を使った経済政策」、「国民のやるケインズ政策」、「GDPを使い切れば」などのキーワードで書いてきています。
ただ、その内需拡大の具体的な方法の選び方は結構難しいと思います。
その辺りも多少考えてみたいと思います。
プラザ合意から27年たって、日本国内でも、「行き過ぎた円高の進展は日本経済にとっての大きなマイナスだ」ということが大多数の共通意見になってきました。ずいぶん時間がかかりましたが、結果的には良かったと思います。
ただ、残念なことに、「円高阻止なんて無理ないんじゃないか」とか「良くないことじゃないのか」といった考えを持つ方は、まだかなりおられるようです。
しかし、考えてみれば、円高で損する国があれば、得する国が当然あるわけで、推理小説でいえば、「この事件で得する人をまず疑え」というのが原則ですから、そう考えれば、円高誘導の構図というのが、自ずと解り、阻止が必要なことも当然解るということではないでしょうか。
円高阻止にはいろいろな方法があります。すでに論じた超金融緩和は別にして、典型的な形を挙げれば、
最も物理的で、端的な方法というのは、アジア通貨危機の際にマレーシアのマハティール首相が採った政策、資本取引規制、固定相場制採用です。
もう少しソフトな方策は、為替介入、円売り政策です。スイスの採ったユーロリンク等も無制限に介入するというのですから、この類型でしょう。最近では、巨大なファンドを作り、為替安定のために、ファンドが介入するといった方法も提言されています。
そしてもう1つは、日本が経常黒字国でなくなる政策をとることです。
この中で最も文句を言われないのは、3番目でしょう。国際資本市場が独自の判断で、「円高にすると損する可能性が大きい」と判断することになるからです。
方法が複数あるのであれば、状況に応じて、それらの政策を組み合わせて採ることも当然有効です。そしてその場合の錦の御旗というのは、「為替の安定こそが、国際金融秩序、国際政治の安定に寄与し、今日の世界の混乱の解決に役立つ」というものです。
急激な場合には為替介入、極端な円高ならば資本取引規制、安定着実な方法は経常黒字の解消でしょうか。
中でも最後の方法は、まさに王道をゆくもので、誰にも文句を言わせないだけでなく、日本としても、経常黒字分GDPが増えて、経済成長路線への復帰の見通しが立つという利点もあります。
これらについては、すでに、「頭を使った経済政策」、「国民のやるケインズ政策」、「GDPを使い切れば」などのキーワードで書いてきています。
ただ、その内需拡大の具体的な方法の選び方は結構難しいと思います。
その辺りも多少考えてみたいと思います。