彦四郎の中国生活

中国滞在記

福州の上下杭➋海のシルクロードの起点の港町の、中国人商人たちの店や住居のあった町―孫たちへの土産も買えた

2023-12-06 17:19:45 | 滞在記

 1500年余りの歴史をもつ都市である福建省福州は、かっては城壁(外城壁と内城壁)に囲まれた、中国の典型的な城郭都市の一つだった。現在、古街の伝統的な建物を改修したり再建築されたりして再開発され、多くの観光客などが訪れる所が3箇所ある。

 閩江(びんこう)河畔のかっての福州港のほとりにある「上下杭(じょうげこう)」地区は、中国人商人たちの中国風店舗や住居が集中的にあった場所。そして二箇所目は閩江をはさんで「上下杭」地区の対岸の倉山丘陵地にある「倉山(くらやま)文化景観区」は、かって諸外国の領事館や銀行、商社、商店などの洋館建築群が立ち並ぶ場所。三箇所目は、かっての福州城の内城壁の周囲にある「三坊七巷(さんぼうしちこう)」地区。ここはかって、役人や高級官僚、学者や文化人などの邸宅群が立ち並ぶ場所だった。

 「上下杭」の町中を流れる運河のような三捷河に沿って散策していると、白い伝統服を着て髪に花をあしらった冠(かんむり)をつけた若い女性の姿もみられた。

 ここ福建省と台湾海峡を隔てている台湾とは、歴史的に人的にも文化的にも経済的にもつながりが深い。河に架かる「永徳橋」を渡ると壁面を朱色に塗られた道教の寺がある。この寺もこの「上下杭」地区の人々の信仰を集めていた寺のようだ。この道教の寺は、福建省や台湾の海岸部で信仰される伝統をもつ「媽祖(まそ)」信仰の寺でもある。橋のたもとで「台湾車輪餅」が売られていた。日本のたい焼きのような食べ物だが、二つ買って食べてみると、たい焼きのような大豆あんこではなく、もちもち感のあるカスタードクリームだった。

 「中国糖画」という名の、いろいろな動物などの形をした水あめ細工の食べ物。中国では町中の街頭でよく売られている「冰糖(ひょうとう)」という名の食べ物は、日本では祭りの縁日などで売られている「リンゴ飴」と同じようなもの。ただ中国のものは、長い竹串に5個も6個も刺されている。どんな味が食べたくなったのでイチゴ🍓の周りを水飴で固めたものを買って食べて見るとけっこう美味しい。

 「吹糖人」という名の細工菓子や紙粘土で美しく作られた人形が並べている露店があった。この美しくかわいい紙粘土人形を3人の孫にそれぞれ買った。

 「星安橋」に向かう途中、カジュマル(榕樹)の根が見事に這(は)っている河畔の家壁。「星安橋」の狛犬の獅子に歴史を感じる。この橋にもカジュマルの根が見事に巻き付き這っていた。

 2時間ほどの「上下杭」での散策を終えて、近くの台江バス停に戻る。竹で作られた荷物を運ぶためのものを持っている女性が座っていた。竹で作られていて、両端を曲げられている道具は、町中やバスの中でもそれを持って物を運んでいる人が中国ではけっこう多い。幌(ほろ)の三輪バイクタクシーが3台あまりバス停前に停まって客を乗せていた。

※1月8日、大学の冬休み期間に日本に帰国することになった。「上下杭」で買った孫たちへの紙粘土細工の美しい人形。7歳の孫娘には中国の伝統衣装を着た人形、5歳の孫娘には、なぜか蝶の羽(はね)のあるリトルマーメイドの人形、3歳の孫には恐竜の人形。

 

 

 

 


コメントを投稿