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彦四郎の中国生活

中国滞在記

中国の食堂、昼食をとる場合の値段は20元(約400円)を越えると、ちょっと高いかな—日系ファミリーレストラン「サイゼリヤ」は業績を大きく伸ばしている

2025-03-03 23:00:47 | 滞在記

 中国は昨年度から経済不況が顕著となり、人々は将来への不安も大きく、人々の暮らしむきは厳しいものがある。当然に人々の暮らしは節約志向となっている。中国の全国津々浦々、日本と比較すると、一人当たりの人口比にしても、とても食堂やレストランの数は多い。そんな中国で、日本系のレストランである「サイゼリヤ」は、特に最近の中国で大きく業績を伸ばしている。

 私も京都市内の四条大橋からほど近い「サイゼリア」で、友人と会って昼食にピザ(380円)などを注文し、お代わり自由のソフトドリンク(200円)も注文し、2時間余りも過ごすことがある。リズナーブル(品質も良く安価)な値段なので、長時間過ごせる雰囲気もあり、高校生たちの利用客も多い。

 サイゼリヤは、一応はイタリアン・ファミリーレストランなのだが、メニューも多種多様。中国では2003年に、上海に1号店をオープンし、現在は約500店舗がある。メニューの料理も中国の人たちの味覚に合うように工夫もしているようで、多くの種類の料理から選べるようだ。平日は予約なしでも席がとれるようだが、週末ともなると予約なしではなかなか入店が難しいとも聞く。

 「サイゼリヤ」の中国名は「薩莉亜」。高品質ながら低価格なので、40元(約800円)くらいで、ゆっくり食べながら時を過ごし、「ちょっと今日は、良い店で食べたね。いい時間だったね‥。」という感じがもたれているようだ。2023年比の2024年の1年間売上は(前年比)、北京で41.7%増、上海で30.1%増、広東省の広州で34.6%増となっている。そして、例えば24年度8月期の世界全体の店舗の「サイゼリヤ」の営業利益は148億300万円だが、そのうち中国の店舗の営業利益は85億円。実に6割近くを占めている。今後の約20年間で、「サイゼリヤ」は中国本土で7000~1万の店舗展開目標を打ち出しているようだ。

 中国経済の深刻さもあり、日本企業系列の有名衣服店舗「ユニクロ」は業績が下がってきている。2010年代のこの10年間、中国では、ちょっと値段は高めだが、シンプルなデザインで品質も良い「ユニクロ」ブランドの衣服は、多くの中国の特に若年層に人気が高く、売り上げ高や店舗数も年々増加の一途だった。しかし、‥‥。値段のやや高さもあの苦戦を強いられるように変化してきているようだ。

 8年間余り暮らす現在のアパート周辺にも食堂は多い。またその食堂店舗の移り変わりもけっこう早い。たくさんある食堂の料理の値段もまちまちだ。現在の中国では、例えば昼食の値段ならば20元(約400円)を超えると、人々にとってはちょっと高いという感覚かと思われる。毎週1度は利用する「草本湯」という店でよく注文する料理が、上記写真の2品。麺料理は11元(220円)、炒め飯は10元(200円)。そのどちらかを1品選び、水餃子7元(140円)か青菜5元(100円)か1品をつける。いずれの選択でも20元(400元)以内でおさえられる。

 中国の人は、昼寝をする習慣もあるためか夜は深夜まで起きていて、朝はかなり遅く起きる。そして、朝に近所の食堂でお粥やマントウ、油条などの揚げパンなどを食べる人もけっこう多い。これらの食事代は、いずれも7元(140円)くらい。

  週に1度は日本食を食べたくなるので、アパートからわりと近い二軒の日本食食堂に行くことにしている。一軒目は福建師範大学前にある「熊本家」。「サンマ定食」や「唐揚げ定食」などを注文する。いずれも21元〜27元(420円~540円)と、けっこう高い。特に若年層の日本食人気もあって(※一時は福島原発処理水海洋放出問題のため中国人客は激減したが‥)、ちょっと高いが客はまあまあ多い。二軒目は、「熊本家」よりも少し遠いが、「上野一番」(居酒屋でもある)。ここの「かつ丼」は30元とかなり高いが、時々、食べたくなるくらい美味しい。二つの日本食店の店長は両方とも中国人だが、かって日本に暮らしていたこともあり日本語は流暢だ。

 さまざまな食堂やレストランなどの店の値段は、同じ店でも安い料理からけっこう高い料理までと、まちまちだ。

 最近できた台湾料理の店の丼(どんぶり)ものは20元(400円)ほどのものが多いようだ。客家料理の店ま麺料理は3元(60円)と、とても安いものもある。これ一皿でけっこうお腹はいっぱいにもなる。街角の屋台の店の客もけっこうある。昼ごはんにここで買って仕事に行く人も多いようだ。

 中国の大学の食堂の一つ、閩江大学の学食でご飯と4品をセレクトした値段は13元〜18元(260円~360円)。日本の立命館大学の学食は、500円~600円くらい。

■中国の給与と日本の給与比較を考えれば、中国の大学卒業生の初任給平均は4500元〜5000元(9万円~10万円)、日本の大学卒業生の初任給平均は20万円~23万円。現在は約2倍余りの開きと縮まってきてはいる。中国と日本の大学の学食の値段も2倍余りの開きではある。また、日本の人々が食堂やレストランで食べる昼食は800円余りのものが多いかと思われるので、これも中国の食堂などで食べる平均的な値段の2倍余りの開きがある。

 中国と日本の給与の開きを考えると、食堂での昼食の値段の違いは、値段の実感として日本も中国も同じようなものかと思われる。

 


1 コメント

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Unknown (大阪▪枚方市、小野賢一)
2025-03-05 11:42:45
今日は。
久しぶりに貴方のブログを見ました。中国の暮らしぶりが良く分かります。元気そうですね。
僕はこの4月から仏教大学の研究員制度に申し込みをして1年間、通います。研究ノ―トとして書いた修論を、テ―マを絞り込んで書き直すつもりです。次回、帰国した時にアドバイスをして下さい。
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