彦四郎の中国生活

中国滞在記

中国福州の交通事情・歩行事情。

2013-10-19 07:29:32 | 滞在記

 中国・福州に来て1か月と3週間余り。新1回生のほとんどが、日本語を学習し始めたばかりなので、日本語での会話はほぼ成立しない。お互いにそんなに得意ではない英語と、簡単な中国語を使っての授業展開。90分間の授業をいかに有効な内容にするか苦心するが、視覚をとらえる教材を豊富に準備する必要がある。パワーポイントや画用紙に描いたものなど、授業準備に膨大な時間を要する日々。それでも、新1回生との授業が始まって1か月。少しずつ教師と学生の距離が近づいてきているのを感じる。
 中国の大学に来て、感心することの一つに、「あいさつ」がある。大学敷地内や廊下などで、私を見つけると、「先生、こんにちは。」と大きな声で近づいて挨拶をしてくれる。授業を担当していない2回生などからも、挨拶をされることがよくある。
 今週に入って、ようやく福州も秋の気配が訪れてきた。3日前には、秋の雲である「うろこ雲」を初めて目にした。中国で最も暑い都市として知られる、南京市や武漢市を、今年は上回る猛暑だった福州市。ようやく、朝夕は涼しくなったが、日中は28度くらいの気温がある。



さて、中国福州の交通事情と歩行事情について、ある日本人のブログを見ていたら、「北京から福州に移り住んだが、この地方大都市福州の交通事情は北京に比べても、すざましく、侮りがたし福州。」と書かれてあった。ほぼ毎日、1時間以上をかけて大学まで通勤をしていたり、よく町の中心地にも出かけたりするので、交通事情や歩行事情については、いろいな危険な経験をしてほぼ自分の体で理解できてきた。これまで、接触事故はあっても、病院に行くことはなかって幸いである。この2日前にも、歩道を歩いていて、5~8秒考えごとをしていたら、バイクが後方から急停車してきて私の服に当たった。相手の謝罪はない。「歩道を歩く時も気をつけろ。」という感じか。とにかく、たくさんの車とバイク、そしてたくさんの電動自転車(ほぼバイクと同じ形で、スピードが出る。しかも、バイクのように音がないので近づいても気づかない。歩道を走る人も多い。)

 歩行者優先の逆で、大型車→車→バイク→電動自転車→自転車→人という順になっている。横断歩道まで、屋台や露店が占拠していて、歩行がままならない場所もある。福州は、現在地下鉄を作っていて、来年1部開通予定。市内バスが3200台走っている。この市内公共バスの運転手もすざましい人が時々いる。運転中の携帯電話の常用、無理な追い越しをしてきた乗用車に対して、怒りにまかせての追跡と逆追い越しの開始。まるでアクション映画の一コマなのだが、乗客はひやひやする。しかし、感心するのは、中国人の運転技術。15センチほどの車間での急停車など、みごとにやってのける。車だけでなくバイクも。私は、中国に来たら中古のバイクを買って乗ろうと考えていたが、このような様子を見ていて、乗るのをほぼ断念した。バイクにはかなり慣れているが、中国福州では自信がもてない。
 私も、この交通・歩行事情に慣れてきて、中国人のように、今では平気で、(3車線道路)道路の真ん中に立って車をやりすごし向こう側に渡ることをしている。ぶっかってこないだろうという「中国人の運転技術」を信頼し始めている自分がある。
 ある日のバス停。完全に熟睡している男性。こんなところが、「人間社会における、ゆるさ。」も感じる中国社会。
 

中国に来て、1か月。中国の大学。

2013-10-02 04:25:29 | 滞在記

 中国、福州に来て約1か月が経った。閩江(びんこう)大学での教員生活にも、少しずつだが見通しがもてるようになって来始めた。この1か月を振り返ると、「不安と孤独感、そして中国社会への驚き。」「不安と孤独感」は、仕事への見通しが少し見えてきたり、少しずつ人間関係ができたことにより、慣れてきてもいるようだ。
 先週の9月23日より、1回生が3週間の軍事訓練を修了し、大学の授業に参加するようになった。私は、3回生と1回生の授業をそれぞれ8コマ(90分)担当しているので、かなり忙しくなってきた。特に、1回生への授業準備に時間を要している。

 2万人の学生が寮生活をする、閩江大学の新キャンパスは、敷地面積も広大で、北海道大学くらいの広さがある。私も1か月間くらいで、ようやく建物の配置等が理解できて来た。学生たちは、おおむね真面目であり、毎回授業の最後に「先生、ありがとうございました!」と大きな声が返ってくる。特に、新1回生は新鮮な気持ちが強いようだ。午前中の授業が終了すると、2~3人の学生から毎日、食堂に誘われる。日本人の教師と一緒に食べる順番を学生達が決めているようだ。

 それにしても、新一年生の3週間休みなしの軍事訓練にはおどろかされた。月曜日から日曜日まで、朝8時から夕方5時まで(昼4時間あまりの休憩)、ひたすら行進と掛け声。大学の中国人職員の話では「忍耐力と協力性を養う。」のだと言う。6人~8人部屋の寮生活とともに、中国の大学生は、鍛えられる。