彦四郎の中国生活

中国滞在記

歯の強い痛みで歯科医院(牙科/口腔)に行く―中国の歯科治療事情とは

2023-11-23 08:40:36 | 滞在記

 11月1日から1週間ほど日本に一時帰国した際に、行きつけの歯科医院で歯のチェックをしてもらっていたので、次に日本に帰国する1月まで、中国で歯の痛みなどは起きないだろうと思っていたのだが‥。中国に戻って5日後の11月13日(月)から歯のかすかな痛みが始まった。翌日の14日になると歯の痛みが強くなり、大学の授業中にも痛むので、日本から持ってきている薬・正露丸を痛む歯の上で溶かしながら痛みを少しでも抑えた。(正露丸は、少しだが局部麻酔的な効果があるようだ。)

 大学からアパートに戻って、2015年に行きつけの歯科医院でもらっていた痛み止めの錠剤を探すと、1錠だけが残っていた。このままでは痛みで夜も眠れないので、貴重な最後の1錠を午後7時頃に服用すると、30分くらいして痛みが治まってきた。この日は、坐骨神経痛や血管性の問題による腰や足の痛み、そして歯の痛みと、"痛みの三重痛"の一日だった。

 15日(水)、この日は大学の授業がないので、朝はゆっくり過ごしていたが、午前7時ころには痛み止め薬の効果がなくなってきたようで、再びズキズキと歯の痛みが始まった。我慢の限界なので、午前9時頃に、福州市内に住んでいる閩江大学卒業生の王さんに連絡、彼は午後からは仕事から離れることができるとのことで午後2時頃に私のアパートに来てくれた。そして、歯科医院で午後3時からの診察を受ける予約をしてくれた。

 予約した「美可普口腔」という私立の歯科医院に行くと、その立派さに驚いた。受付の人だけで3人のスタッフ、歯科医師は10人余りが在籍しているようで、医師たちの写真が受付付近に掲示されていた。(午前9時〜12時、午後3時〜午後9時まで診察・治療/月曜日〜日曜日  開院)   「口腔連鎖院」と書かれていたので、いわゆるチェーン医院のようで、この福州市内にも何箇所か「美可普口腔」があるのだろう。

 (レントゲン技師による)歯のレントゲン検査を受けた後、診察が始まった。診察をしてくれた女医さんによると、とても小さな虫歯があるが、その虫歯の穴を治療して詰めても痛みはなくならないとの診断だった。歯のかなり深い箇所での炎症が起きており、それが神経を刺激して痛みが起きているのだという。(王さんに通訳をしてもらう)  このため、「根管理治療処置」が必要なので、それをこの歯科医院でするか、日本に帰国してするかという選択を今後考えていく必要があると伝えられた。(今、虫歯治療をするとかえって痛みが強く長引く可能性が大きいので、虫歯治療はしない方がいいとも伝えられた。)   また、痛み止めや炎症を抑える薬は、この歯科医院では処方できないとも伝えられた。(薬はこの病院では出さないようだ。)

 受付で診察代金を払おうとしたら、王さんから「治療をせずに診察だけならば、免費(無料)なので、お金の支払いは発生しません」と告げられた。さらに王さんは、「中国では、歯科の治療では健康保険は使えません(健康保険の対象外治療)」とも話していた。

 歯科医院を出て近くの薬局に行き、歯科医院での診断内容を王さんが店員に説明すると二種類の歯の薬が出された。一つは痛み止め、もう一つは歯根箇所の炎症治療薬だった。アパートに戻り、この二種類の薬を服用したらすぐに効果が表れ始め、痛みが治まってきた。

 歯科医院に行ってから今日で1週間が経過した。この1週間、毎日3回、炎症治療薬を服用し続けている。もう一つの痛み止めの方は、5日間ほど服用後、今は服用していない。このようすなら、来年の1月中旬から大学の冬休みで日本に1か月半ほど一時帰国する際に、根管治療を受けることができそうにも思っている。

■中国の歯科治療をする医院などは主に四つある。①まず、これは正式な営業許可を受けているものではないようだが、野外での歯の治療。露天市場など、たくさんの人が集まるところで歯の治療を行っている。虫歯を直したり、入れ歯、義歯なども行っている。私はこの野外歯科のようすを写真で撮っていたら、スタッフが血相を変えて怒り出し、撮影した写真を消去させられたこともあった。やはり違法治療なのかと思われる。

■②最も多い歯科治療院は、「牙科」と書かれている治療院。名前を見ただけで怖くなる‥。この歯科医院には医師が一人だけいるだけで、看護師などはいない。③「口腔問診」と書かれた少し大きめで衛生的な歯科医院。最近はこれが増えてもいる。今回、私が受診した歯科医院はこの「口腔問診」の大型医院に入るのかと思われる。④大きな、公立や私立の総合病院での歯科。私は2017年の6月にここで歯の診察を受けたことがあった。

■私の坐骨神経痛などの痛みは、アパートの室内にいる限り、ほとんど痛みは生じない。でも、歯痛はアパートでもどこでも痛みが襲い続くので、耐え難く死んでしまいたい気持ちにもなる。その耐え難い痛みを少しでも意識から遠ざけるために読書をしたりもしていた。『極楽 征夷代将軍』(文藝春秋社刊)垣根涼介著[今年度の直木賞受賞作]は、歯痛にも耐える程、読み応えのある、とても優れた筆力を感じる作品だった。室町幕府を開いた足利尊氏とその弟の足利直義、そして足利家の執事の高師直の三人を描いた時代小説。歯痛が最も激しかった11月14日に読了した。

 最近読み終えた書籍の中で、『殺人者』(新潮文庫刊)望月諒子著も素晴らしかった。今年の5月には吉岡里帆主演でテレビドラマ化放映もされたようだ。

 

 

 

 

 


1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (大阪▪枚方市、小野賢一)
2023-11-23 22:30:53
今晩は。
お疲れ様。無理をしないで下さい。
返信する

コメントを投稿