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長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

ほととぎずとパンツが飛んできた

2010-11-10 09:36:14 | Weblog
本日・明日はお店はおやすみ。
庭に「ほととぎす」が咲き乱れている。久保さんの庭か、
京都の骨董やの庭から、飛んできた(いただいた)ものだ。
雑草のように強い山野草だけど、昔から茶花によくつかわれる
可憐な花だ。色がほととぎすに似ているところから命名された。
その花の横に、隣のアパートの二階に干してある男子のパンツが
飛んできて鎮座している。不思議な景色。

昨日は、「さわやかおじさん倶楽部」の人たちの蕎麦会があった。
その前にも、大先輩のご婦人が、蕎麦会にこられた。
「前にこの店にきた人が、日本酒がすきなので、酒器を
プレゼントしたい」とのこと。
「売るほどある」というわけではないが、どうも焼締めの徳利が
いいみたいだったので、俗称備前の「ちんことっくり」と、斑唐津のぐいのみを
見せたら、「これにする」ということになった。

昔から、酒飲みは「備前のちんことっくりに(ちんこは余計?)、斑唐津の
ぐいのみ」という組合せを、よしとした。これを根来(ねごろ)の折敷(おしき)で呑むのを、最高峰とした。今は昔で、今は徳利を使う酒徒は、天然記念物のようなあつかいらしい。
たぶん、今年中に開店する「押上文庫」では、このあたりの「ほんもの」が
味わえるのではないかと思う。ただし、このあたりに「はまる」と、いわゆる
「骨董病」という不治の病に感染する可能性が高い。どんなに医学が発達しても
治ることのない病。ただし、この病になる人は、終始金欠病にも感染するけど、
誰が見ても、幸せそうに見える、という不思議な病気だ。
上機嫌になった彼女が、「お昼から失礼ですが」と、上喜元の入った
備前の徳利をさしだされたので、久保さんの斑唐津のぐいのみで、呑んだ。

今日はおやすみだけど、親子ほど違うご婦人ふたりの蕎麦会をやる。
連日、おふくろさんみたいな人たちが、蕎麦前に、♪ちんことっくりの
首つまんで・・・、楽しい蕎麦会をやってくれる。
ぼくのまわりの友だち、とくにいっしょに飲んできた親友たちは、
50を超えなかったり、ちゃんちゃんこを着ることなく、あの世に
旅立つことが多いけど、女性たちは、ほんとうに元気だ。

午後は、「蕎麦打ち伝授の会」。そして、夕方は、「小さな音楽会」
野代美緒さん、竹本聖子さんが、元気な演奏をきかせてくれるはずだ。



さわやかおじさん倶楽部

2010-11-09 07:50:01 | Weblog
今日は「英語で蕎麦会」。夕方少しはやめに
「さわやかおじさん倶楽部」の人たちが、蕎麦会を
やってくれるようになった。池袋時代から、ときどき
個展なんかにきてくれる人たち。当時は、それぞれが
大企業の社長さんだったり、重役さんだったりした。
今は引退され、顧問をしたりしながら、俳句や歌舞伎鑑賞や陶芸
など、それぞれの趣味を磨きながら、人生を謳歌している人たちだ。

現役を引退してする趣味は、1.「ひとりでできるもの」(ゴルフやマージャン
は、ひとりでできない)、2.「お金が多くかからないもの」、3.「ひとによろこばれるもの」。このあたりが、コツらしい。
それと「引退してから、こんなことやりたい」という、「こんなこと」は、
現役の時から、準備していないとできないらしい。
当たり前なことだが、その当たり前のことが、なかなかできない。

明日は、「小さな音楽会」
さきほど、ピアノの奈緒ちゃんからメールが
きて、明日のプログラムが書いてあった。

シューマン:幻想小曲集 Op.73

シューマン:ピアノ・ソナタ第1番 嬰へ短調 Op.11より第1楽章

ショパン:序奏と華麗なポロネーズ ハ長調 Op.3

―――――――――――――

サン=サーンス:動物の謝肉祭より白鳥

フォーレ:蝶々 Op.77
エレジー Op.24

J.S.バッハ:6つの無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調 BWV1007よりプレリュード

ラフマニノフ:14の歌曲よりヴォカリーズ Op.34-14

カサド:愛の言葉


[チェロ] 竹本聖子
[ピアノ] 野代奈緒


とても楽しみな水曜日。満席でかなりの人に、お断りを
して失礼なことをした。
毎月第二水曜日は、「これからの音楽家」たちと「これからの蕎麦打ちさん」と、共に
楽しむ会を、開催していきたいと思う。






竹の子族

2010-11-08 08:15:55 | Weblog
昨日は大分から先生がやってくる「竹細工」の日だった。
午前と午後にわかれて、二階で、それぞれが、おもいおもいに
竹を使って、いろんな器をつくる日。
午後の竹の生徒さん、つまり「竹の子族」さんたちが、終わって
「みどり」(ハートランドのことをそう呼ぶ)を飲んでだべっていると、近くにできた「ラーメン とんかつ」
のお店の話がでた。ときどきむしょうにとんかつが食べたくなる。
大分は「とり天」といって、とりのからあげ風?なものが名物で、他県
を圧倒するくらい鶏の消費量が多いところだ。でもときどき、とんかつが
食べたくなるのが人情?
というわけで、残りの「いいちこスペシャル」を飲み干して、竹の子族さん
らは、うちからすぐにできたそのお店にいったけど、ちょうど開店日で、
「売り切れゴメン」状態だったらしい。

ので、近くの中華やにいって、ワイワイいいながら、紹興酒を呑んだり
した。そういえば、竹の子族のひとり、戦車くんが昼に中国人を連れて
きた。最近中国人とか、いろいろの国から蕎麦を食べにくる人が増えた。
10年後のために「ダメ中」も、「英語で蕎麦会」も、役に立ちそうな
お稽古ごとかも、なんて思う。英語の岩本さんも今月末に、軽い「披露宴」
を天真庵でやる。来年は新婚旅行にどっかにいくらしい。新婚旅行では
ないけど、ダメ中のまいこ先生は、イタリア旅行中。

明日はその「英語で蕎麦会」
明後日は「小さな音楽会」 ピアノとチェロの演奏を
満喫したいと思う。音楽家とお客さんが、共に共鳴し、
楽しみあい、育っていく感覚が一番あって、ぼくは、
この第二水曜日の「小さな音楽会」の日が「共育の日」
みたいで大好きだ。伝授の会もあるし。

土曜日は、nobieと志宏くんのジャズ。
のびのびとしたふたりのデュオは、秋の日の夜に
ふさわしい。

竹細工

2010-11-07 07:32:05 | Weblog
昨日はエリカ庵だった。
こった体をほぐしてもらうと、朝も気持ちがよく、
界隈を一時間くらい爽快な気分で走る。この調子だと、
そのまま12月のホノルルマラソンにいっても、4時間以内で
走れるコンディションをつくれそうだ。ホノルルマラソンはこれまで3回完走したけど、チャンチャンコを着る前にもう1度挑戦したいものだ。

今日は「竹細工の日」。蕎麦打ちさんたちや、虚無僧さんやら、
いろいろな人がやってくる。昨日の「たつイイチコ」を昨日
少しあけてみた。味も気にかかったけど、中のお酒がへっても
たつのかどうかも気になった。だるまさん、エリチン(エリさんの夫くん)
さんと味見をした。なかなか美味だ。そして、ビンを立ててみたが、たった。
一杯くらいだとたつ?微妙な手の感覚が必要なので、原理的には、酒の減り具合
に関係なさそうだが、酩酊したらむずかしそうだ。あまり飲みすぎたら、たたない。
天地自然の法則かも・・・??

火曜日は、「英語で蕎麦会」
岩本先生の奥さんと、先日お茶の帰りに、押上駅のところでばったりあった。
昨年、天真庵にひょこっとやってきた縁で、あっというまに岩本さんの奥さんになり、この不思議な街に嫁いできた。

水曜日は「小さな音楽会」
ピアノの野代奈緒さんとチェロの竹田聖子さんが、やってくれる。
ありがたいことに、もうすでに満席。

土曜日の夜は「天才nobie」がやってきてジャズ。ピアノが伊藤志宏くん。
nobieは福岡出身。東京の大学、の、が入らない大学を卒業して
歌手になった。花やお茶の世界で、よく、原理原則にはあっているけど、
おもしろさがない、遊びがないことを、「のびがない」という。
規則を超えてのびぼびとする、どこまでものびていこうとする、そんな
ものが方程式ではなく必要だというようなことだろうか。
nobieの歌には、そのあたりののびやかさがあって、伴奏してくれるピアニスト
やドラマーや観客さへも、のびぼびとした世界へ誘ってくれる、ほんとうに
稀有なアーティストだと思う。最初は「なまいきな小娘」という感じだったが、
最近は「同郷の友だちの娘」みたいな感覚でふれあっている。


ナポレオンが立った!

2010-11-06 07:37:52 | Weblog
今日まで、「炎色野」で久保忠廣さんの陶展をやっている。
天気もいいし、♪せまいながらも、楽しい我が家・・・で
明るく楽しい正月を迎えたいかた、お屠蘇がわりに飲む日本酒の
酒器や、おせちをのせる器などを、見つけにいく、というのも
いいものだ。家も器だけど、料理や飲物をいれるのも器だし、そんな気持ちになる柔軟な頭もまた「器」だ。「器の問題」という器は、奥深い。


今日はエリカ庵。エリさんとリカさんがやってきて、
コリコリになった体をほぐしてくれる日。
猛暑の後に、ほとんど秋がなく、冬がやってきた、
みたいな感じなので、体調をくずしている人が多い。
「珈琲の樹」の夏樹くんもしばらく休養中。
みんな「身を粉」にしないと、なかなかのりきって
いけない時代を迎えているけど、より以上に「からだ」
が大事になってきた。まじめに人生を考えるのに、不可欠な
要素だ。

明日は「竹細工の日」
先日、大分の友だちの父親が、「下町のナポレオン」のiichico スペシャル
を土産にもってこられた。「これは、ビンがたつばい」と教えて
くれた。昨日やってみたら、ほんとうに、たった。
さすがに、元気な会社がつくるお酒は、「たつ」のだ。
ばかばかしい、けど、こんなところに、元気がでるコツがあるような
気がした。

海癒

2010-11-05 08:17:07 | Weblog
昨日は、朝から走りまわった。
まず銀座にいって、ギャラリーと骨董やに顔を出す。
年末は、お金も忙しいし、気持ちも忙しいし、長い
休みもとるので、今のうちに来年のテーマとか、やること
などを考えながら銀ブラ。いつもは、いきつけの蕎麦屋で
ゆっくり昼酒を楽しむのだが、昨日はファンケルビルの上に
ある泥武士で、さっとビールを飲みながらランチ。あいかわらず
女性でにぎわっていた。ぼく以外はみな女性客。入り口からして、
ファンケルチックで男子禁制みたいな場所だけど、まるで女風呂に
まぎれて入ってきた男子みたいな感覚になる。いろいろな意味で
クラクラするけど、ビールを飲んで、くらくらが楽になった。
熊本が本店だけど、銀座にあると、銀座のお店になるから不思議だ。

銀座から銀座線で表参道で降り、「炎色野」へ向かう。
天真庵の器の9割くらいを作ってくださる久保忠廣さんの
陶展を見に行く。ちょうど久保さんのお姉さまがきていたので
挨拶をして、久しぶりの久保ワールドを堪能する。今回は
志野の器が、際立っていた。これまでのやり方と、土つくりから
まったく新しい技法、といっても、桃山時代あたりの陶芸家たちが
やってきた技法にもどして、志野を焼いたらしい。絵志野の雰囲気
まで、なんとなく桃山時代を彷彿させるようで、いい感じだ。
美人の店主(ご無沙汰しているので、少しお世辞っぽい)と四方山話をして、
ヒルズの裏にある織田流煎茶道の茶室まで、走る。途中に「花垣」を売って
いる酒屋があるので、一本仕入れて、デイバッグに入れ、また走って
茶室へ。その後、高知の「海癒」と渋谷で会う約束があったので、
簡単な手前をやろうとしたら、着物を召した女性が、「今日は
本手前を見てみたいんです」と真剣な顔していうので、めったに
しない、まるでお抹茶の手前みたいに優美で幽玄的な本手前で、玉露を
入れた。

その後、また花垣を入れたデイバッグをしょって、渋谷まで、走った。
11月だというのに、まるで師走だ。
高知空港から車で3時間くらいかかる、きっと沖縄にいくより
時間がかかるところに「海癒」はある。ここの自然は、彼のHP
で見ても、「すごい」と思うけど、口で説明しても、写真を見る
よりも、それぞれが、その場所にいって、五感で感じたほうが、
100倍素晴らしい、そんな場所だ。便利なもの、有名なもの、
なんかミシュランとか、女性雑誌に紹介されるようなチャラチャラした
ところがなく、「ほんもの」がいっぱいな場所だ。

「癒」という意味では、明日の「エリカ庵」も、月に
二度の「癒しの空間」。
疲れることの多い時代だけど、体とこころのケアーは
セルフサービスでやるしかない。


休み

2010-11-04 08:53:30 | Weblog
今日は木曜日、定休日。
昨日は、文化の日。文花一丁目のカフェを、アド街さん
が撮影にきた。まるで「文花の日」。
ごったがえしていた模様が、正月に映るかも?
松江とか大分からわざわざこられた方がいたけど、
「はじめまして」という挨拶くらいしかできなかった。

昨日、spice cafeの伊藤さんからメールがきた。
弟さんが、1日かけて撮ってくれたイキイキ写真が
できあがった。「祭り」の高揚した気分や、音や空気までが
伝わってきそうで、いい。不肖・野村のシャドーボクシング
まで、撮影されている。没後4年生にしては、若つくりな
感じで気にいった。「天真庵」のHPの表紙にリンクを
貼ったので、JAZZ十間橋にきたくてこれなかった人は
のぞいてほしい。

「かっぽれ」も、4人で踊るようになると、二階が
道場みたいになった。芸の道は遠けれど・・・
みんなで極道みたいに、極めてみたいと思う。
終わった後に、大分からきたお客さんが土産にもって
こられた「かぼす」で、サングリアをつくって、久保
さんの黄瀬戸の片口で、みんなで飲んだ。汗をかいた
後の「カボスサングリア」は、本場ヨーロッパの
ものものより、美味で体にいい。

大分の娘というか、自称「かぼす大使」は、煎茶の仲間。
ふるさと大分県を盛り上がるために奔放している素敵な女性だ。
今日も夕方に表参道の茶室で、いっしょにお茶のお稽古。
いろいろな土地で、身土不二よろしく、自分のふるさとを
盛り上げていく運動が伝わっていくと、アメリカの茶会旋風以上の
楽しい茶会が、いろいろなところでできて、想像してみるだけで、
ウキウキしてくる。これからの時代のキーワードはそのあたりに
あると思う。

来週の10日(水)の「小さな音楽会」で天真庵デビューする
チェロの竹本聖子さん、13日(金)のジャズのnobie、
30日(火)にN響のやまねさんといっしょにやってくれるピアノの
松岡美絵さんは、みんな福岡出身だ。ぼくも「めんたいこ大使」
になって、福岡県を盛り上げていこう。どの会も、だいぶうまって
きたので、おはやめにご一報くだされ。








かっぽれ

2010-11-03 08:18:09 | Weblog
今日は、かっぽれがある。
ついに、これまでの2倍の4人が勢ぞろいする記念すべき
日になった。これ以上人気がでると、場所を「押上文庫」に
移転しなくてはいけなくなる。今日から入門する新人さん
から「よろしくお願いします」とメールがあった。
その下に「日曜日はジャズではなく、武道館に山下達郎と竹内まりや
のコンサートにいきました」と書いてあった。それぞれの週末があってよろし。
(と、書きながら、内心では、「よし、今日はいじめてやろう」なんて・・)

明日はおやすみ。木曜日は、朝から普段できない仕込みなど(かえしが二種類あって
その仕込みや、実験的な焙煎や、新しいメニューの開発やら)におわれたり、
夕方には、気持ちを整えて、お茶のお稽古にいくので、休みらしい休みにならない。
長い休みがとれたら土佐の大岐の浜にある「海癒」に行こう、と思っていたら、
明日上京されることを知り、あうことになった。
♪人はなぜ悲しくなると海を見たくなるのでしょうか
そんな歌が、あったけど、悲しくなくても時々、海が見たくなる。
しかし、大岐の浜の海や自然は、この世のものとは思えないくらいに
素晴らしい。あの海をみながら、五一ワインの一升瓶を飲んだ思い出は
一生もんだ。最近、ゆかりの人がわざわざ、天真庵にきてくれたりすることが
ままある。友の遠方より来る、またうれしからずや。

土曜日は「エリカ庵」
季節も本格的な冬を迎えるけど、世のなかの景気も、
円高がいよいよ本格的になり、大不況と物価高になりそうな気配。
そうなると、これまでのやり方では、歯がたたなくなる。
入れ歯でもないのに、歯がたたなくなったり、ツリーみたいに
元気にたたなくなったりするような場面が多くなりそうな気配。
今年はまだ2ヶ月も残っている。来年からの「冬」の時代を
明るく迎えるために、いろいろ磨いていかなくてはいけない時。
どうしても、歯とか、なんやらがたたなくなったら、「エリカ庵」
にきて、心身ともにほぐしてもらうに限る。
来週は10日に「クラシック」、13日(土)は、ひさしぶりに
nobieがジャズをやってくれる。
「こころの置き所」が肝心な時代になりそうだ。



東京ラグ

2010-11-02 08:16:20 | Weblog
先日の「JAZZ十間橋」をやろうと、最初に提案してくれたのが、
ピアニストの深澤芳美さん。「よっしゃ」ということで、spice cafeの
伊藤シェフが実行委員長になり、不思議な輪(和)が広がっていった。
開催前は、天真庵もspice cafeも、お客さんを洗脳するように、ジャズが
鳴っていた。「深澤芳美とキャロライナシャフト」というグループの
「東京ラグ」。古きよき時代の、「モボ」(モダンボーイの略)や
「モガ」(モダンガールの略)たちが、銀座や浅草で、生のジャズを聴きながら、
青春を謳歌していたころに流行った曲が、いっぱい入っている。

昨日は、まだ先日の「ジャズの精霊」が、お店の中に漂っていたのか、「モバ」
(モダンなばーちゃん)が、あまたこられた。今よりも物資も食べ物も
ない時代、敗戦から復興をする時代に、音楽は、とても大切なエネル源だったに
違いない。ぼくは、小倉生まれだけど、もうすぐ隣の「モジ」になる。
少し財布の中が軽くなったり、給与が少ない、ボーナスが少ないといっては、
愚痴と溜息しかはかない現代人とは違い、財布の中が空になっても、腹の中
が空であっても、「明日の希望」に満ちていた清貧な「モボモガ」たちは、
もっと清く美しく生きていたに違いない。「貧乏」というのも、人生を
豊かにする大事な隠し味だと思う。

そのアルバムの中に、トランペットの下間哲さんが歌う曲がひとつある。
♪せまいながらも楽しい我が家・・・
という、エノケンも歌った、あの曲だ。
日本人、その時代の日本人を代表するような、語りかけるような歌だ。
「これぞ、日本のジャズだ」と打ち上げの時、横に座った下間さん
にいったら、ふたりともメートルがあがって、ワインをがぶがぶ飲んだ。
spice cafeの建物や、天真庵の長屋が立った時代にぴったりな歌だ。

貧しくたって、狭い家だって、ちゃんと「居場所」があれば、人間は
みな幸せに生きることができる。
「出番」とか「居場所」がない人ばかりが目立ち、みんなで右往左往
している。少し、こころを落ち着かせて、気を整えたら、それぞれ
の人に、「出番」も「居場所」もあるのではないかと思う。
金魚の糞みたいに、「あれがいい」とマスコミやブログなどが紹介すると、
口あけて、そちらにいったり、あちらにいったりするようだと、「自分」
の立ち位置がなくなる。

あの新しいタワーを見てみろ。
「細い男根ではあるが、空をつくようにそびえ、人をこんなに
ひきよせる」(昨日、陶芸家の升さんが久しぶりに来て、かく
かたりき)さすが、天井桟敷にいた人だ。 感謝。




楽しいお祭りでした。

2010-11-01 07:37:02 | Weblog
「JAZZ十間橋」が無事に終わった。
初めてのお祭りで、チケットの販売も最初はかんばしくなかったけど、
日をおって盛り上がり、昨日当日券が完売し、spice cafeと天真庵の
整理券も午前中に完売した。どの開場も盛況だったみたいで、ミュージシャン
とお客さんとが、共に楽しめたみたいで、たいへんよかった。出展してくれたお弁当や
スコーンなども大好評みたいだった。ボランティアの人たちとの打ち上げも盛り上がり、おいしいワインがでたので、チャンポンになって、少し飲みすぎた。
「お祭り」は楽しいね。お祭りの後が淋しいぶん、そう思う。

天真庵ではピアノの大橋高志さんと、トラさんのボンゴが中心だった。
「ピアノ・レントパーティー」といって、ニューオリンズあたりで発祥したと
いわれるジャズが、最初は、ピアノのある部屋に集まり、部屋代をかせぐために
ジャズを奏でながら、人を呼んだ、そんなスタイルを再現した。
アフリカから無理やりアメリカに連れてこられた黒人が、自分たちの楽器を
ひくこともできず、ピアノやギターやトレンペットを使い、新しい音楽を
つくっていったのが「JAZZ」だ。まさに「新世界」。
3回目のステージの時、ドボルザークの「新世界」をジャズ風にアレンジして、
やってくれた。


この曲は、ドボルザークが家族、確か息子をなくした時に、絶望の淵の中で、ニューヨークに渡り、ジャズクラブなどに通いながら、作曲した。「だから新世界はJAZZ」かも知れない。日本では「家路」として親しまれている。

家路

♪遠き山に 日は落ちて 星は空を ちりばめる
きょうのわざを なし終えて 心軽く 安らえば
風は涼し この夕べ いざや 楽しき まどいせん まどいせん

やみに燃えし かがり火は 炎今は 沈まりて
眠れ安く いこえよと さそうごとく 消えゆけば
安き御手に 守られて いざや 楽しき 夢を見ん 夢を見ん

昨日は、うらぶれた十間橋通りが、まるでニューオリンズの
「バーボンストリート」みたいに、JAZZが流れ、みんなで
楽しく酔った。 感謝