建築資材メーカーの営業マン時代、
理不尽なことを言ってくる方、
無理難題をふっかけてくる会社でも
買っていただくために、自分を押し殺す、
ということを何度もやってきました。
そのおかげで、メンタルがタフになったり、
理不尽なことをされても、
「そういう人って、どこにでもいるよな」
と思えるようになったので、
自分の経験上、貴重な経験だったと思います。
ただ、自分一人で仕事が成立する仕事だと
自分が絶えればいいだけですが、
住宅会社のようにチームで仕事をしていく場合、
自分のことしか考えないような方の住宅を受注すると、
他のスタッフさんたちが疲弊し、
マインドをやられる可能性があります。
これからの時代、住宅会社はもちろん、
全ての業種でお客様を選ばなくてはならないと
心から思います。
住宅会社の場合、新築請負契約した後の話ですが、
着工の1か月半前には全て仕様を確定し、
着工の1か月前には確定した情報が
全て図面に落とし込まれている必要があります。
基礎業者さん、大工さん、設備屋さん、電気屋さん、外壁業者さん、
サッシ屋さん、建材屋さん、木材屋さん、屋根工事業者さん、
左官屋さん、塗装屋さん、クロス職人さんなど、
全ての業者さん、職人さんがその図面を元に仕事をするので、
正確な図面が着工前に完成していなければ、
各職人さんが困ると同時に、
各職人さんたちに指示を出したり、材料を手配する監督に
非常に負荷がかかってくるのです。
更に無駄やロスが出まくるのですね。
だから契約の1か月半前には、
全ての仕様を決めて図面化しなければ、
住宅会社の生産性は悪くなる一方なのです。
なので、必ず決められた時期までに
間取りや仕様を確定させる必要がある。
ところが、お客様の中には、
決められない方や、一度決めても「やっぱり・・・」
と変更したい旨を言ってくる方もいたり、
更には、
「これだけ高い買い物なのだから、
納得いくまでじっくり検討したい」
と自分のことしか考えない方もいます。
仕様を決めきれない原因は、
こちら側の提案力や説得力に問題あるケースもあれば、
お客様の人間性に問題がある場合もあり、
一概に言えないのですが、
でも人間的に素晴らしいお客様の場合、
事情をご説明すれば、ご理解いただけるはずです。
そういう方は、やはりリアルの世界で成功されていて、
経済的にも精神的にも余裕がある方が多いのです。
そういう方だけをお客様にできれば、
住宅会社として社員さんを守ることにつながりますし、
何よりそういうお客様は接していて、皆が気持ち良いのです。
一方、質が悪い方は、自分の立場でしか物事を考えられず、
自分たちの主張を通すことしか考えていないので、
こういう方は相手にしないに限るのです。
質の良いお客様だけで経営が回るような力をつけたいものです。