鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【4732回】 部下育成は子育てと同じ

2023年12月14日 | 住宅コンサルタントとして

会社組織において上司の役割は、

プレーヤーの役割と異なります。

 

プレーヤーは仕事のパフォーマンスを

ただただ上げていけば良いのです。

 

極論、自分とお客様だけを考えていれば良いのです。

 

ところが、上司になってくると、

自分の目標を達成することだけではなく、

チームで目標を達成させなくてはなりません。

 

更にチームとして目標を達成するだけでなく、

5年後、10年後、20年後の組織を考えれば、

若手の部下を育成する必要がある訳なのです。

 

要するに、職位が上の方は、

 

「自分個人の目標達成+チームの目標達成+部下育成」

 

を実現させなくてはならない、ということです。

 

自分の数字の達成しかできない人は、主任どまり。

 

チームの目標達成しかできない人は、課長どまり。

 

若いスタッフが育つ環境をつくり、

その人の下から多くの人が育った、という実績のある方が、

役員など経営陣に入る資格がある、ということです。

 

では、若いスタッフを育成する上で重要なポイントは何か?

 

指示を伝えたりノウハウを伝えたりするだけでは、スタッフは育たない、

と個人的に思っています。

 

というか、ノウハウを伝えるだけでスタッフが成長するのであれば、

どの会社もどの経営者も悩みなんて無くなるし、

どの会社の業績も良くなっているはずです。

 

伝えたことの本質を理解できていないかもしれないし、

そもそもこちらのアドバイスを受け入れる気持ちが

当の本人に無いかもしれない。

 

個人的に部下を上司が育てることは不可能だと思います。

 

というか、そもそも親が子を育てることも無理です。

 

自分の経験を通じて思っている子育ての極意は、

 

・夫婦が仲良くし、お互いリスペクトしていること

・親が毎日を楽しく過ごしていること

・学ぶ姿勢や仕事に真剣に取り組んでいる姿を背中で子どもに見せること

・親が約束や時間を守り、正直であること

・子どもを見守り、愛情を注ぐこと

 

という感じです。

 

要は親が模範となる行動を取り、背中で伝えることだと思うのです。

 

模範となる行動を上司が取り、

部下に愛情を注ぎ、見守る。

 

上司自ら学び、成長している姿を背中で見せる。

 

その姿を部下の方が見て、「こうなりたい」と思ってもらうこと。

そして自ら成長したい、変わりたい、と思ってもらうことができるかが、

部下が成長するかどうかの分水嶺だと個人的に思っています。

 

部下に質問を投げかけ、考えさせたりするには、

かなりの時間を割かなければなりません。

 

その時間を自らの仕事の時間に充てれば、

すぐに結果につながります。

 

でも、それでは部下は育たないのです。

 

模範となる行動を取りつつ、

部下と向き合う時間を確保し、並走することで

 

「この上司の役に立ちたい」

「この上司を楽にさせてあげたい」

 

と思ってもらえれば、部下のやる気スイッチは入るかもしれません。

 

部下育成は、子育てと同じくらい難しいのです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする