2010年春・アニメ最終回の感想文その7

2010-04-18 16:30:46 | 2009年秋アニメ関連

 2010年春アニメをチェックしつつもまだまだ視聴終了しつつも感想を書き終わってない作品も残っています。今回は2009年秋の日テレ深夜アニメ「君に届け」の最終話を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

Kiminitodoke2 Kiminitodoke3 「君に届け」…別冊マーガレットで連載されている、椎名軽穂の漫画「君に届け」のアニメ化作品で、アニメ制作はproductionI.Gです。「桜蘭高校ホスト部」以来3年ぶりだった少女漫画原作の日テレ深夜アニメ2009年秋の新作だったこの作品、1話から絶妙な雰囲気を醸しつつ演出も良く内容も濃い話で1話からいきなり思わず泣ける話だったため実況でも話題になっていました。

 そんなインパクト絶大だった1話から続いたこの作品、2話以降も思わず身もだえするほどニヤニヤが止まらない展開と泣ける話が交互に続く内容で非常に素晴らしかったです。

Kiminitodoke4_2 この作品、男が見ても惚れるメインキャラ風早翔太とヒロインの黒沼爽子といい個性が強く魅力的なキャラクターが多く、中でもやはり、皆から暗いイメージで見られ劣等感を感じつつもなんとかそのイメージを変えたいと努力しているヒロイン黒沼爽子に感情移入できるなら文句無しにオススメできる作品だと思います。他にも良かったのが声優で、中でも黒沼爽子役の能登麻美子と後に登場する胡桃沢梅役の平野綾のキャスティングがすごくキャラクターに合っていて実況でも絶賛されていました。

Kiminitodoke5 作画もproductionI.Gなので最高…といいたいところですが、人物の作画においてはあまり安定せず結構ばらつくことが多かったのが少々残念。しかしこの作品でいくつかある神回と呼ばれる回の作画は全て良作画だったのであまり気になりませんでした。そんな中背景の描写は独特の雰囲気を出しつつも繊細で作品に合っていたと思います。

Kiminitodoke6 そしてさらにこの作品で欠かすことができないと思ったのがS.E.N.S Projectによる音楽でした。この音楽と演出・声と間が絶妙に合っていてこそあの独特の雰囲気が描かれていたと思います。おかげで他愛のない会話シーンでも鳥肌ものな箇所がいくつもありました。

Kiminitodoke7 2クール放映だったのでじっくり見ることができたこの作品、後半は少々中だるみした印象を受けましたが風早翔太と黒沼爽子とのやりとりは見ていてあまりにも眩しすぎる青春具合に身もだえしながら最後は一区切りついたところで終わったので、これは是非とも最後まで描ききって欲しいと思いました。

Kiminitodoke8 そして日テレ深夜アニメ恒例なのが実写コーナー、残念ながらこれは歴代実写コーナーでもワーストに入りかねなかったです。一番の理由がネタバレ事件で、単行本にもまだ載ってなかった話を言ってしまうのはさすがにNGにもほどがあるレベルでした。まぁ本編とは関係ないミニコーナーでの出来事だったので作品自体には影響は無いんですが、おかげで実写コーナーは大不評でした。

Kiminitodoke9 全体的な感想としては、王道作品ながら全ての面において極めて高い水準の作品で、中でも原作者の椎名軽穂が「このアニメにはTVの中に空気があって風が吹いている!」と言っていた通り特に雰囲気が絶妙な作品でした。個人的には「CLANNAD AFTER STORY」を抜きアニメ人生で最も泣いた作品で、少女漫画原作のアニメ作品でこれほどの良作は初めて見ました。文句無しで殿堂入りです。

Kiminitodoke10 そして最終回の実写コーナーで「2期の実現は皆さんの応援にかかってます!」とか言っていましたが、これはやはり「DVDいっぱい買ってくれたら2期作るよ?」というメッセージとも受け取れました。そんなこと言われなくても買ってますよ!さりげなくこの作品は2009年秋アニメの中で「DARKER THAN BLACK ~流星の双子~」「とある科学の超電磁砲」に続いてDVD売り上げが良いためもしかしたら2期あるかもしれません。ただし日テレ深夜アニメで2期以降が作られた作品は「はじめの一歩」「犬夜叉」「カイジ(こちらは2期制作確定)」しか無いんだよなぁ…。