Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

シークレット

2024-06-17 | 映画(さ行)


◾️「シークレット/Secret」(1971年・イギリス)

監督=フィリップ・サビル
主演=ジャクリーン・ビセット ペール・オスカルトン ロバート・パウエル

中坊の頃。初めて買った映画雑誌に、その年に公開された映画のチラシ画像がズラリと並んでいる特集記事があった。へぇー、こんなのあるんだ。地方都市在住だとお目にかかれない映画もあれこれ。

ジャクリーン・ビセットは「料理長殿ご用心」や「ロイ・ビーン」をテレビで観て、綺麗な人だなぁーとマセガキながらに思っていた。本作「シークレット」もチラシ画像が載っていた。なーんか煽情的なコピーと共に気になった。
「あのジャクリーン・ビセットが全裸で挑む人妻の性!!」
感嘆符2個‼️ですよw。こんなんに出演してたのか😳。マセガキ君は(ちょっと)ドキッ💓としたのでした。ウン十年経って初鑑賞。製作は1971年で日本公開は80年。それで初めて買った映画雑誌に載ってたのか。ふむふむ。

平凡な日常に囚われて精神的に参っている夫婦。夫アランは就職試験に臨み、妻ジャッキーは娘を連れてコインランドリーに出かける。頭痛に襲われたジャッキーは公園に足を向けるが、そこでロールスロイスに乗った中年男性ラウルに声をかけられ、彼の家を訪れる。アランは試験中に妻とのことを考え続けていたが、面接対応をしてくれた女性と二人きりに。娘はランドリーで会った年上の少年の家に遊びに行く。三者三様のその日の午後。それぞれに言えない秘密ができた日になった。

もっと淫らなお話かと思ってた(マセガキの妄想?🤣)。確かに不倫話ではあるのだが、収まるところにきちんと収まって、しかもそれぞれの気持ちを見つめ直す時間と経験になりましたというお話。

娘は寝る前に父親に本を読んでもらうのが習慣なんだろう。いつものように父親が娘にキスしようとすると顔を背ける娘。それは少年との午後の記憶がよぎったからに違いない。

長回しのワンカットが多用されている。オープンカーから通りを渡るヒロインを追うカメラの目線が右往左往する場面は、おいおいと思う。けれど、ラウルとジャッキーが抱き合う場面はなかなか。脱ぎ散らかされた衣服、壁に飾られた亡き妻の肖像、鏡越しの二人がチラチラ見えて、やがて映像は二人をデーンと捉える。濡れ場に至るまでのラウルの気持ちが映像からにじんでいるようにも思える。マセガキ時代にこの場面を見ていたら絶対早送り⏩してただろなww。

少女が少年にもらった鉢植えを見つめる映像からつながるエンドクレジット。印象的で綺麗な幕切れ。
「コンピューターの仕事にはホームズよりもワトソンの方が向いている。」
なるほどなるほど。




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