◼️「欲望」(2005年・日本)
監督=篠原哲雄
主演=板谷由夏 村上淳 高岡早紀 利重剛
かつて同級生だった3人の男女。一人は裕福な夫とのセックスレスに悩み、一人は不倫とされる男女関係にどっぷりの女。そして一人は少年時代の事故が原因で女性と交わることができなくなった男。男の欲望を受け止めてあげたい女の切なさと、抱え込んでいる欲望を吐き出せない男の苦しみが、この映画のクライマックス。
地上波の深夜枠で放送されたもので観たせいか、全体的に暗い映像が残念。ところどころ絵になる場面が心に残るだけになおさら。ラスト近くで、並んで海を見つめる裸の二人を背中から撮る場面が印象深い。
濡れ場は確かにたくさん出てくるのだが、官能的と言うよりも、生々しくて、時に痛々しい。不倫相手の大森南朋が板谷由夏に迫る場面のギラギラした剥き出しの欲望。悩む村上淳に「欲望があるなら私を使って」と抱きしめる板谷由夏。そしてもの言わぬ突然の辛い結末が、物語をいっそう切なくさせる。エロを目的で観ても、この映画には甘美な味わいは皆無。むしろやり場のない気持ちが残るのかも。
地上波の深夜枠で放送されたもので観たせいか、全体的に暗い映像が残念。ところどころ絵になる場面が心に残るだけになおさら。ラスト近くで、並んで海を見つめる裸の二人を背中から撮る場面が印象深い。
濡れ場は確かにたくさん出てくるのだが、官能的と言うよりも、生々しくて、時に痛々しい。不倫相手の大森南朋が板谷由夏に迫る場面のギラギラした剥き出しの欲望。悩む村上淳に「欲望があるなら私を使って」と抱きしめる板谷由夏。そしてもの言わぬ突然の辛い結末が、物語をいっそう切なくさせる。エロを目的で観ても、この映画には甘美な味わいは皆無。むしろやり場のない気持ちが残るのかも。