ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

外見で…

2008-08-03 15:31:26 | 時事(海外)
表の顔はセレブ、裏の顔はスリのプロ。
高級車を乗り回し、不動産物件を3~4つ所有する
韓国の金持ちおばあちゃん集団が、スリの常習犯で
捕まったそうである。

このスリ集団の平均年齢は60.5歳。リーダー格は67歳の
おばちゃんで韓国国内に3つの不動産を所有し、数十億ウォンの
資産を持つ金持ちであった。さらに、身だしなみにも気を使い、
愛車はベンツ、子どもは海外留学中と優雅な生活ぶりというから
驚きである。

また仲間の最高齢は70歳のおばあちゃんで、スリ歴
40年のプロ。日本などでもその道を渡り歩いてきたという
国際的な盗み屋だそうだ。また、このおばあちゃんの特徴は、
犯行時にはいつもブランド物の服を身に着けて犯行を
行っているそうである。

このスリ集団の前科はなんと平均17.5犯。これまでに何度も
警察に捕まっているが、金にモノを言わせて弁護士を雇い、
精神病のふりをして厳罰を免れてきたらしい…

彼女ら曰く、「長年の習慣はそう簡単にやめられない」とのことである。

人は誰しも初対面の相手に対し、第一印象や外見で判断してしまう
ことが実に多い。身なりのきちんとしている人だから大丈夫だとか
お金持ちそうだから安心だなんてことは、その人を見極める上で、
何の根拠にもならないはずである。しかし、わかってはいても、
つい、油断してしまうものである。

昔、マレーシアのクアラルンプールで、市内を歩いていると、
品の良さそうなおばさんに突然、「ナイスシューズ」と声を
かけられたことがある。何のことか分らず、立ち止まると
「どこから来たの?どこへ行くの?とあれこれと質問してきて、
あげくの果てに私の家に来で家族と食事しないか?」と持ちかける
のである。ほめてくれた靴の話は、その後は全く出てこないのであった。
もちろん胡散臭いので当然断り、そそくさとその場を後にした。

そして翌日、歩いていると後ろの方から、また「ナイスシューズ」である。
振り返ると、昨日と同じおばちゃんであった。
しかもおばちゃんは、昨日声をかけたことを覚えていないようで、
話の展開も昨日と全く同じであった。
最後まで聞くに堪えなかったので、「昨日聞いたよ」というと
おばちゃんは「はっと…」我に返り、罰の悪そうな顔をして
逃げていった。

このように、どこか間の抜けたおばちゃんだったので、すぐに
怪しいと気が付いたのだが、それでも身なりはちゃんとしていた
というはっきりとした記憶がある。出会いの場所がもっと自然な
ところだったら絶対に騙されなかったという保証はないだろう。
最も、その後の展開はどういうものであったのか定かではないが…
おそらく、当時流行していたトランプ詐欺(カモが来るからと、
ブラックジャックをやらされて、勝ち続けるが最後の最後に
大負けする。それをキャッシュではなく、クレジットカードで
商品を購入させられて支払うことになる。当然、賭けの途中に
クレジットカードは担保として所持していることを確認される)
ではなかろうかと…

それでもこのおばちゃん、最初から決定的にアホなところがあった。
それは、その時私の履いていた靴は、もう何年も履いていたボロボロの
靴で、しかも靴底の部分がはがれかけており、どう見ても「ナイスな
シューズ」ではなかったのである。なのに「ナイスシューズ」なんて
声をかけるのは、おそらくマニュアルでもあるのだろうか、機転も
利かずに相手の靴も確認せずに言ってしまうところが、なんとも
間が抜けていた。

本来、スリにしろ、詐欺にしろ被害に会った方には何の非もないのだが、
物騒な世の中である、被害に会わない為には、今後さらに自己防衛は、
必要であろう。

「人は外見では判断できない」

あらためて、認識したいことである。


コメント