ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

何もない魅力

2008-08-26 19:07:18 | 時事(海外)
これまで東南アジアで唯一、鉄道のなかったラオスに、
先日ようやく鉄道が開通したそうである。

タイ東北部のノンカーイという町からメコン川を渡ること
その距離たった3,5kmほどだが、それでもラオスにとっては
国内初の唯一の鉄道である。今後は首都のビエンチャンまで
延伸する予定らしいが、一体いつになるのだろう…?

タイとラオスを結ぶメコン川初の国際架橋である友好橋
が完成したのは今から14年前の1994年である。
その後、タイ側は橋の中央まで線路をすでに敷設していたのだが、
ラオスは財政難だったのだろう、なかなか工事が進まなかった。
それがこの度、タイの援助でなんとか念願の鉄道が開通した
ということである。

私は1995年、初めてラオスを訪れた時、この橋を見たくて、
首都のビエンチャンでバイクを借りて、橋のよく見える場所を
懸命に探した思い出がある。初めはこじんまりした橋を想像
していたのだが、想像以上に大きくて立派な橋だったので、
なんだか、ちょっとがっかりしたことを記憶している。

その時、橋には道路の一斜線分くらいの、線路敷設スペースが
すでに作られていたと思うのだが、あれからもう13年である。
たった3,5kmの線路を敷設するのに…である。いくら資金難
とはいえ、あまりにも遅すぎやしないか…?

2008年の今年、米ニューヨークタイムズ紙は、「お薦めの旅先」
の1位にルアンプラバンを中心とするラオスを選んだそうである。
世界遺産に登録されたこともあり、この10年でルアンプラバンを
訪れる観光客は6万人から31万人と5倍以上も増えている
とのことである。

喧騒の東南アジアにあって、唯一その静寂が魅力だった
ラオスに多くの人々が訪れるのは、なんとも複雑な気分
であるが、経済発展を願う地元の人々にとっては、余計な
お世話というものであろう。

癒しを求める時代でもある。

何もないというのもまた、ある意味立派な観光資源といえる
のかもしれない…




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