ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

けがれ

2008-08-04 14:10:36 | 時事(海外)
日本では昔、日常生活を営むのに必要なエネルギーが
枯渇した状態のことを「けがれ(褻枯れ)」などと
言ったそうである。

「け(褻)」とは日常という意味で、その対照にあるのが
節目節目に行われる儀礼や祭りなど非日常の「はれ(晴れ)」
なのだと、最近読んだ本に書いてあった。

夏祭りに花火を打ち上げたり、盆踊りで汗を掻いたり、
はたまたお酒を飲んで大騒ぎをしたりと、そんな非日常的な
「晴れの舞台」が、人々から「けがれ」を追い払い、
また明日から始まる単調で退屈な日常生活への元気を
取り戻す活力になったそうである。

しかし、お祭り好きなのは何も日本人だけではない。
世界中の人々が同時に日常の小さな煩いを忘れて、
連日のようにテレビに釘付けになる。
(もちろんそうでない人もたくさんいるが…)
オリンピックは、一部ではそんな世界中の人々の
「はれ」の舞台でもあるのだろう。

数日後には、開会式である。
北京では地方からの出稼ぎ農民らが、一時的に故郷へ
強制的に返されたり、外国人に見せたくないものを
一掃するような事柄が頻繁に起きているようである。

何が何でも成功させなければという、政府の意地はわかるが、
開催と引き換えに政府が行った人々への処遇に対しての不満は
確実に増殖したであろう。

せめて開催中は何事もなく、競技が行われることを願いたい。




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