ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

何でもみてやろう

2007-07-31 09:26:05 | 


作家の小田実が亡くなった。

特に好んで読んだ作家ではないが、まだ旅を始めたばかりの学生の頃に、
読んだ「何でも見てやろう」は、とても印象に残っている。

この本はアジアやヨーロッパへの貧乏旅行を綴ったもので、
1961年に出版された彼のベストセラーである。とは言っても
彼が旅をしていたのは、今からすでに46~47年も前のことで、
まだ、東京オリンピック前であり、新幹線も走っておらず、
日本がまだまだ、発展途上国だった頃である。
私がこの本に出会った当時(1988年)でもすでに27~28年が経っていた。

今のご時世とは違い、日本から出るということ事態が、いかに大変だったか、
現代の貧乏旅行とは根本的に違っている。内容はいわゆる無銭旅行に
近いような形で進んで行く、情報もほとんどない中で、想像以上に大変だった
はずである。
読んだ後、「まだまだ、旅が足らないな、もっと旅をせねば」と
気合が入ったのを、今でも覚えている。

そう言えば、立花隆や筑紫哲也も当時、貧乏旅行をしていたという。

同じ頃、沢木耕太郎の「深夜特急」も読んだ。読んだ後、
ユーラシア大陸横断を決意し、果たしてその2年後、大学を休学し実行した。

それは自分にとって本当にかけがえのない旅であったし、
充実した時間でもあった。
しかし、帰国して大学に復学すると、友人は見事に全員卒業しており
一人ぼっちの4年生が待っていた。

そして、その1年間が全く充実しなかったのは、言うまでもない。



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