忘却への扉

 日記? 気づいたこと 何気ないひとこま 明日への伝言 願い 子供たちに 孫たちに そしてあなたに・・ 

再稼働と住民への無責任さ

2016-08-31 | 共に

 【 原発事故時の避難に危機感 】 内子町 男性( 85・無職 )

 ◇四国電力は伊方原発3号機を再稼働させた。しかし、重大事故の突発時には佐田岬半島の原発立地点以西の住民約5千人の安全確保が難しく、最大級の危機感を抱く。
 ◇私は佐田岬ふるさとウオークに平成16年から7回参加しており、宇和海側の半島の地形や集落、道路状況を熟知している。そこは狭い町道や県道が宇和海に急傾斜で落ち込む山腹を蛇行し、ウオーカー泣かせの地獄道もある。小漁港に密集する民家も急斜面にへばりつくように立っている。ここが巨大地震に襲われると各所で土砂崩落が多発し、道路は寸断されて5千人の住民が孤立する可能性が高い。
 ◇現在、伊方町では住民が避難できる「放射線防護施設」の整備が進んでいるが、一部の施設は土砂災害警戒区域内にあるという。これでは十分ではなく、土砂災害にも耐えられる施設にすべきだ。住民の安全確保は再稼働に関わった国や県、四国電力に責任があることを強く訴える。]
                                    《 こだま 読者の広場 》 地方紙「投稿欄」より

 ( 忘却への扉 ) 伊方町の核発電所立地点を見るだけでも、なぜ、こんな場所にと誰もが感じるだろうと私は思う。理由は重大事故が発生しても犠牲者が少ないからだけ。
 東西約40㌔、地形的に佐田岬半島は細長く瀬戸内海側はリアス式海岸を思わせるように入り組んでいるが、それはもろい岩盤の崩壊跡だと地震地質学の岡村真特任教授(高知大防災推進センター)は話されていた。
 半島の頂上部分を通る通称原発避難道路を走るとあまり気づかないが、小漁港やへばりつく集落から旧道や里道などを通り、避難道へ歩くか車で走ればよく分かる。
 入り組んだ道に、走りなれているはずの私も何度か迷い込みやっと別の場所に出ることができたり、誰も通らない道路が行き止まりでしばらくバックしたこともある。深い霧の日など先が見えないのだから勘(かん)を頼るしかない。
 夜間で地震と原発事故の複合災害に襲われたら、果たしてどれだけの人が安全を確保できる場所まで避難できるか、「まず、無理だ」との地元民の話も聞いた。
 「放射線防護施設」ごと崩壊すればどうにもならない。どうせなら「核シェルター」が必要だということ=核発電所は危険極まりない存在=安全には廃炉が絶対不可欠な条件との結論。