忘却への扉

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知らない恥

2016-08-04 | 追憶

 ホームステイに海外留学や海外旅行に海外勤務、海外生活を送る人は私の知人にもある。子どものころには、私の父や叔父叔母家族など侵略戦争に絡んだ外地体験者だったことを思うと(今のところはまだ)様変わりを感じる。
 先日のラジオ番組の中で、数か月の海外滞在から帰国したが聴視者が、現地の人たちによく日本のことを尋ねられるのに「何も答えることができず、日本のことを知らない自分が恥ずかしく知識を得ようと、帰国してから歌舞伎など見に行った」と言っていた。
 歌舞伎見物はいいとしても、神教(神国・神の国日本)を知ろうと神社の宮司を講師に招き学習を受けたというのには、時代錯誤の甚だしさに首をかしげた。
 宮司から日本の歴史を教わり、日本の歴史が欧州ら諸外国より長いと知り誇りに思ったという。西暦2016年の今年は皇紀2676年に当たる。
 明治5年(西暦1872年12月)日本書紀の神武天皇(127歳まで生存)の即位紀元をもとに設定したもので、紀元前660年と比較する神話的内容で、考古学的にも実在は認められていない。
 歴史学的には3世紀以前の初期天皇即位は不正確であり、神話の世界。万世一系の天皇家ともいうが、あり得ないこと、当然朝鮮人など大陸からの血縁もあり、歴史で南北朝時代や南朝・北朝も習ったはず。
 中国の歴史の古さなどどれだけ古いか、中東に欧州などの歴史とも日本が勝るはずはない。現代に原発の安全神話を創作する日本、神社の神話を真に受けて、外国の人たちに知ったかぶりして話すと、日本に関心のある外国人に対して恥をかく。
 もっと正しい日本を知ろうと自分で頑張ることだ。安倍政権とその与党らも、歴史を造り変えようと必死に画策していることに対しても警戒は必要だ。