《 集団的自衛権 愛媛の声 ⑬ 》 『 県日中友好協会会長(元松山大学長) 宮崎 満氏(78)=松山市 』 【 武力で圧力 おかしい 】 《 両国発展へ 対話重ねて 》 2014/10/12 地方紙記事より 》
[県日中友好協会は1952年の発足から現在に至るまで、太平洋戦争への反省と、不戦の誓いを受け継いできた。集団的自衛権の行使容認は紛争に発展しかねず、反対だ。
政府は中国に譲歩したくないとの思いから「尖閣諸島(沖縄県)の領土問題は存在しない」と主張しており、同盟国の米国と連携して抑止力を高める集団的自衛権で中国をけん制したいのだろう。
だが、このままではいつまでも日中関係は深まらない。領土問題があることは認め、お互いの言い分を話し合うことで、その先に交流があるのではないだろうか。現政権が掲げる積極的平和主義にしても、積極的に武力をちらつかせることが平和と言えるのか。矛盾を感じる。
歴史問題が常に両国間で問題となるが、日本が過去、満州事変や日中戦争などの侵略戦争を繰り広げ、中国軍の捕虜や市民を虐殺した南京大虐殺を行ったのは事実だ。中国人の従軍慰安婦がいたことも間違いなく、友好関係構築のためには日中の歴史を知る努力が欠かせない。
今や日本と中国は経済や観光、文化面で密接に関係している。造船や農業、繊維などの分野でも各企業が中国に投資し、松山市と上海市の間に定期航行路が開かれ、旅行客が行き来している。
協会としても中国の留学生受け入れを支援したり、中国大使を招いた講演会による啓発活動に取り組んだりし、民間レベルで交流を深めている。
平和主義の憲法9条を掲げる日本は、集団的自衛権を認めるような国ではなかったはずだ。武力で圧力をかけるのではなく、両国の発展に向けて互いの歴史を知り対話を重ねることこそ必要だ。]
[県日中友好協会は1952年の発足から現在に至るまで、太平洋戦争への反省と、不戦の誓いを受け継いできた。集団的自衛権の行使容認は紛争に発展しかねず、反対だ。
政府は中国に譲歩したくないとの思いから「尖閣諸島(沖縄県)の領土問題は存在しない」と主張しており、同盟国の米国と連携して抑止力を高める集団的自衛権で中国をけん制したいのだろう。
だが、このままではいつまでも日中関係は深まらない。領土問題があることは認め、お互いの言い分を話し合うことで、その先に交流があるのではないだろうか。現政権が掲げる積極的平和主義にしても、積極的に武力をちらつかせることが平和と言えるのか。矛盾を感じる。
歴史問題が常に両国間で問題となるが、日本が過去、満州事変や日中戦争などの侵略戦争を繰り広げ、中国軍の捕虜や市民を虐殺した南京大虐殺を行ったのは事実だ。中国人の従軍慰安婦がいたことも間違いなく、友好関係構築のためには日中の歴史を知る努力が欠かせない。
今や日本と中国は経済や観光、文化面で密接に関係している。造船や農業、繊維などの分野でも各企業が中国に投資し、松山市と上海市の間に定期航行路が開かれ、旅行客が行き来している。
協会としても中国の留学生受け入れを支援したり、中国大使を招いた講演会による啓発活動に取り組んだりし、民間レベルで交流を深めている。
平和主義の憲法9条を掲げる日本は、集団的自衛権を認めるような国ではなかったはずだ。武力で圧力をかけるのではなく、両国の発展に向けて互いの歴史を知り対話を重ねることこそ必要だ。]