何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

若手が採用された背景

2009-02-12 22:25:35 | 思いつくまま
名ばかり「部長」70人、北九州市医療センターに是正勧告 2月12日17時8分配信 読売新聞

 北九州市立医療センターで、「部長」の肩書の医師七十数人が、「権限のない『名ばかり管理職』の状態にある」として、北九州東労働基準監督署が労働基準法に基づき、センターに是正勧告していたことが12日わかった。

 同労基署や市によると、同労基署はセンターへの立ち入り調査を1月15日に実施した。医師約110人のうち管理職手当が支払われている「部長」七十数人について、実際には病院経営に関与する権限がないのに、管理職であることから時間外勤務手当が支給されていなかった。うち4人には部下が1人もいなかった。

 市は「部長」を行政職の課長級と位置づけ、時間外労働に関して労基法36条に基づき労使間で締結する協定を結んでいない。
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 自分もコレに当てはまるというケースが多いのではないだろうか。経営に関与する権限がないのに管理職であり、時間外手当は支給されていない・・・・・。
 管理職手当をつけることで、時間外手当を削減したカタチになっているのだ。

 また最近、必要性もさほどないのにやたらに事務職の若手が採用されると思ったら、実はそういった管理職の部下をつくるために、「名ばかり管理職」の批判を浴びないために雇用しているケースもあるようだ。

 仕事と労務費のバランスからみれば、まったくこの部署になんでこんなに人がいるのかと、誰しもが思うだろう。しかし経営陣にしてみれば、自分たちを批判から守るための経費だと位置づけているわけだ。それにまったく仕事がないわけでもないし、何か作ればいいわけだ。

 知らぬは当の若手と、中間管理職だけなのではないだろうか。最近、やけに若手が採用されている組織は要注意だ。よほど経営体制がよほど計画されていない組織なのだとつくづくと思う。一度、経営陣を解散して、身の丈に合わせて再構築してみればいいのではないか。
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お客さんを「買う気」にさせる法

2009-02-12 22:21:22 | 薬局経営
あなたの思い通りにお客さんを「買う気」にさせる法』 長谷川博之・著、同文館出版、2002年9月6日

p.34 「気に入った商品に出会ったときの感動っていったら、それはもう、ひと目惚れに似たものがあるのよ」
 「どんなに店を飾っても、気に入った商品がなければ、お客さんは買わない!」

p.39 本質のマーケティングとは、安くすることでも、よい商品(ブランド商品や高機能商品)を販売することでもなく、お客さんが気に入る商品を提案することを最優先に考えることなのです。

 どの薬局に行っても、処方せんに基づいて調剤が行われる限り、もらう薬は同じである(ジェネリックの選択によって若干の違いはあるが)。
 ではどこで薬局の違いを出すかといえば、服薬説明の場でしかない。しかしそれも、薬が同じなら基本的な説明は同じである。抗生物質なのに痛み止めなどと説明さえることもないし、眠気や便秘などの一般的な注意も同じである。せいぜいプラスアルファの注意が加えられるか、飲み合わせの注意が加わるかである。

 ではどこが大きく異なるかといえば、そのような服用上の注意をする思い・姿勢のようなものではないか。投薬する以上、義務的に説明するのか、その薬局の方針か上司に言われてやれと言われているから伝えるのか、いや眼前の患者の安全確保や生活への影響を心配するからこそ出てくるものなのか。
 前者であれば、内容はマニュアル的に決まり文句のようになるだろうが、後者なら同じ注意も患者に合わせてカスタマイズされて説明されるだろう。

 とすれば、薬局の違いはどのような考えをベースに仕事をしているかによって、大きく異なるということになる。いわば薬局のオペレーション・システムの違いが評価を大きく分けることになる。
 自分たちの利益確保を目的にするのか、顧客の健康や安全を考えて、薬局が社会に果たす使命、責務を柱にして業務をするかの違いだ。そこを掃きちがえると、顧客からの評価は天と地ほども違ってくる。

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レバレッジ・マネジメント

2009-02-11 23:01:05 | Book Reviews
少ない労力で大きな成果をあげる経営戦略 レバレッジ・マネジメント」 本田直之・著、東洋経済新報社、2009年1月29日

p.30 「どうやったらできるのか?」というマインドセットは、「内部要因思考」というものである。物事がうまくいかなかった要因は自分の内部にあり、改善可能だと捉える考え方だ。
 その反対に、できない理由を並べ立てる経営者の多くは、「外部要因思考」である。うまくいかなかったときの要因を「景気が悪い」「銀行が融資してくれない」「社員のレベルが低い」といった外部に求めてしまうのである。

p.131 そこで、「業者」ではなく、「パートナー」として扱われるような営業スタイルを確立するのが、経営者の仕事になる。商品を納期までに納めるだけではなく、顧客との間に何らかのリレーションを築けば、「この品は他の会社からではなく、あなたな会社から買おう」と言ってもらえるパートナーになれる。

p.142 「いくら業者扱いされても、あの会社との取引は金額も大きいから、切ることなんて無理だ」という状態では、すべてのパワーを会社を駄目にする顧客に吸い取られてしまう。そればかりか、相手は大幅なディスカウントや通常ありえない納期といった無理な要求もし、会社が弱っていく。努力すればするほど実らない。こんな逆レバレッジは避けるべきだ。

 まさに、施設調剤の多くがこれだ。まるで施設の下請けのようになっている。定期的に確実に処方せんが稼げるとばかり、施設を多く抱えようとするのは、薬局経営としては明らかな誤りである。施設も顧客として、近隣の施設を受け持つのはよいが、広範に営業をかけ、受けるのは患者志向とは対極の、利益志向そのものである。

 施設の都合に振り回され、結果として一般の患者にそのシワヨセをもたらす。施設が増床するのでなければ、そこには伸び率もない。施設調剤の多くが処方せん稼ぎになっており、適切な取り組みをする必要がある。


p.190 やったほうがよいものはどんどん仕組み化し、やらなくてもよいものは仕組み化しないということ。仕組み化には時間と労力を費やす必要があるため、くれぐれも無駄は避けるようにしよう。
 ちなみに、仕組み化しないほうがよいことには二つある。「効率化しても意味がない仕事」は、重要ではなくやめてもよい業務なので、放念してよい。また、頭を使って考える仕事」は重要度が高いので仕組み化はせず、丹念にやろう。

p.192 「マネジメントが二一世紀に果たさなくてはならない最も重要な貢献は、知識労働者の生産性を同じように高めることである」
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洞察力

2009-02-09 22:19:38 | Book Reviews
「洞察力 本質を見抜く「眼力」の秘密 中山正和・著、PHP文庫、1988年2月15日

p.125 仏教では「三毒」といって、アタマを悪くする三つの毒は、怒ること、ねたむこと、グチることだといいます。怒ってみたってどうなるものでもない、ねたんでも何にも効果はない、グチをいったからといって誰も喜ばない、自分のアタマの自在性をなくすだけのことです。
 ですから、要するにアタマをよくするためには、つまり〔イメージ記憶〕のイメージを自在にするにはこういうことをしなければいい、「考えても仕方がないこと」は考えないのです。禅では「莫妄想(まくもうぞう)」、妄想する莫かれと教えます。これしかないのです。

p.133 怒りが怒りを呼ぶ、ねたみはねたみを拡げる、グチを言い出したら切りがない、というのはみんなこのイメージの拡がりのことをいっています。拡がってしまったら消すことはできませんからはじめのうちにとめておけということです。

p.133-4 こういう三毒追放運動を実行しはじめたとき、一月や二月でその効果を期待してはいけません。少なくとも三年を一つの目安にしていただきたいことです。

本書は「起きていることはすべて正しい」から学んだことによる。年月のかかることであり、最初のうちはつい忘れてやってしまいそうだから、気を長く取り組む必要がありそうだ。忘れずに続けていかば、いいかげん忘れかけたとき、その効果が出てくるのだろう。
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真実の瞬間

2009-02-08 23:18:19 | Book Reviews
「真実の瞬間 SAS(スカンジナビア航空)の戦略はなぜ成功したか ヤン・カールソン、ダイヤモンド社、1990年3月1日

p.85 顧客を重視して“真実の瞬間”に好印象を与える企業をめざすなら、ピラミッドを崩す、つまり顧客のニーズに直接、迅速に対応するために階層的な責任体制を排除しなければならない。顧客本位の企業は、変化に即応するよう組織される。

p.90 「素晴らしいです。まるで新しい会社で働いているようです」「たとえばどんな点ですか」「そうですね。たとえば、だれかの許可を求めたり、あとでいちいち報告せずに、いまのようにお客様を案内したり、飲み物を出したりすることができるという点ですね」

p.96 責任の委譲は権限放棄と同じことだとみなされることがあるが、それは誤りだ。実際、分権化した機構を円滑に運営するには、中間管理職の職能が不可欠である。現場従業員の意欲を盛り上げ、業務活動をサポートするには、指導、情報伝達、批判、賞讃、教育に熟達した、見識のある中間管理職が必要だ。総合戦略を現場従業員のための業務ガイドラインとして具体化し、業務目標達成に必要な資源を確保するのが、中間管理職の権限になる。そのために中間管理職には、独創力や機転とともに、実際的な業務計画づくりの能力が求められる。

p.97 ここで重要なのは、管理職は追加経費を受益者である顧客の立場で評価しなければならないという点である。もし経費追加の目的が、ビジネス旅行者のニーズに応えるという戦略に合致するなら、それは承認されるべきだ。そうでない場合は、その経費は戦略に沿うサービスに充当される。
 きにしい規則でしばるよりも、目標達成の全責任を与えたほうが、従業員の能力を発揮させることができる。

p.104 私は読者に、自社の組織の見直しを強く勧めたい。ピラミッド機構を崩せば、顧客をさらに満足させるサービスを提供するだけでなく、従業員が内に秘めている活力を解放する。しかも、企業体質は以前と比較にならないほど弾力的になり、驚異的な成果が期待できるのである。

p.122 私がこれまでに述べた、従業員の意欲を高め、秘めた活力を解放した事例に多くは、じつは情報伝達、説得、激励、つまり意思疎通の事例である。分権化された、顧客主導型企業のすぐれたリーダーは、コミュニケーションに最も多くの時間を費やす。リーダーは、全社員を一つの目標をめざして結束させるために、社員との意思疎通を図り、会社の新しい活動とサービスを周知させるために、顧客に情報を伝達しなければならない。

p.137 取締役会におそれを抱いている社長は、自分の企業ビジョンを開陳せず、かわりに経営陣が成果を上げているという印象を与える都合のいい情報を取締役会に伝えることになる。同時に、些細な決定についても取締役会の承認を求めて、責任を上部に委譲してしまう。そして取締役会の決定を社内に発表する。取締役会が最高意思決定機関なので、その決定は定則となる。その決定が社内に通達され、各現場で実施される。
 このような手順は時間を浪費し、従業員の意欲をそぐだけでなく、役員たちの企業運営経験を活かす方法としても妥当なものではない。
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力士の育成、教育で防ぐことができた

2009-02-08 17:34:55 | 思いつくまま
若麒麟「解雇」に協会批判が続出 温情…「日本人に甘い」「失望した」 2月3日8時5分配信 産経新聞

 角界では昨年8月、元若ノ鵬が逮捕され、翌月には協会が抜き打ちの薬物検査を実施。元露鵬と元白露山のロシア人力士から陽性反応が出た。若麒麟容疑者は検査3回中2回、陰性を強く肯定できないグレー判定の結果が出ていたが、協会は最終的に“シロ”と判断していた。

 尾車親方も検査でグレー判定が出たことを本人に伝え、私生活に注意するように指導していたとする。それなのに、若麒麟容疑者はジャージー姿で、元若ノ鵬が大麻を入手した疑惑の街、六本木に繰り出していた。

 元相撲中継アナウンサー、杉山邦博さんは「グレー判定を受け、協会や親方が神経を配って、目を光らせていれば防げたのではないか」と再発防止策の不備を指摘。出羽海部屋での居候経験があるフリーアナウンサー、押阪忍さんも「国技のまげをつける力士として自覚がなさすぎる。教育体制を見直す必要がある」と話す。
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 若くして入門し、相撲を通じて人間としても育ててきただろうに、大麻に手を染めるなどといった自律できないことが原因となると、指導能力がないと言われても仕方ないのかもしれない。
 検査は最終的に「シロ」かもしれないが、限りなくグレーに近いのであり、なぜそのような怪しい結果になっていることを不問にしていてはいけなかった。そこが実はデッドラインだったわけで、もし救われるとしたらその時点だったのだ。

 お咎めに相当しなくても、猛省が求められることが往々にしてある。結果だけでとりあえず許されても、そこに至る経緯をみていたら、おおいに反省をしたほうがよい状態だったわけだ。そこに目を配るのが親方であり、師匠であり、リーダーの役目なのだ。まさにリスクマネジメントが出来ていなかったようだ。
 
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あっ、買っちゃった。

2009-02-07 00:00:40 | Book Reviews
「あっ、買っちゃった。 一瞬でお客に反応させる快感マーケティング 松本朋子・著、フォレスト出版、2006年12月4日

p.52 カスタマー・ハピネス(CH、顧客幸福)
 購入時における「期待による幸福」と使用時における「浸る幸福」の2種類の幸福感によって構成される。

p.103 「期待消費」は、CHの「期待による幸福」が瞬時に起こり、反応しているもの。「納得消費」で多いのは、「簡単」「便利」と「安い」「お得」である。
 売る側は断然「期待消費」されるものを目指すべき! 「納得消費」したものには何の愛着もなく、別の商品に取って代わられる可能性が高い。

p.129 「関係消費」は、自分がそそられて買っているのではなく、「一緒に○○する」「みんなと一緒に○○する」というパターンが多くみられる。この場合は、幸福なイメージ創りが欠かせない。

p.136 「私消費」とは、私がそそられて買い、私が使う。①美味しそう。②可愛くなれそう。愛される私になれそう。③良さそう。楽しそう。④苦痛からの解放。

p.142-3 私はモノやサービスを売る側に立つとき、魅力とはアイデアの裏返しだと考えています。どういうことかというと、お茶というオーソドックスな商品であれば“濃い”というちょっとした製品レベルのひねりであったり、パッケージやネーミングに“あっ!”という惹きつけられるものがあったりすることが魅力になります。

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売れる&儲かる!ニュースレター

2009-02-05 23:17:46 | Book Reviews
売れる&儲かる! ニュースレター販促術」 米満和彦×高田靖久・著、同文館出版、2006年11月6日

p.52-3 本書で推奨する「定期ダイレクトメール」とは、「売りこまないダイレクトメール」です。「販売促進」ではありません。「お客様との関係促進」です。

p.69 ニュースレターは一方的に情報を送るだけのものではありません。「双方向性」の要素を取り入れることで、さらにお客様との深いコミュニケーションが図れるようになります。

p.99 ニュースレターの基本的な考え方は、商品の宣伝や価格訴求ではありません。あくまで、店やスタッフのことを知ってもらうためのコミュニケーションツールです。

p.118 消費者は常に心のどこかでアドバイスしてくれる人を求めているのです。彼らは、最終的にアドバイスしてくれる人から商品を買いたいと考えます。
 ですから、ニュースレターでは機能や価格といった商品の表面的なことばかりでなく、商品の利便性や効果、類似商品との比較、使用した感想といった商品のアドバイス情報を書き記すようにするべきなのです。
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一歩先のシゴト力

2009-02-04 23:53:18 | Book Reviews
「一歩先のシゴト力 今のモヤモヤから脱け出したい人へ 小阪裕司・著、PHP研究所、2006年1月9日

p.78-9 たとえば人のためにきちんとスリッパを揃える、そういう「善行」を行いましょう。「スリッパを揃える」という、今日からできること、そのことにきちんと目を向け、それを実際にやり、そのことから次の課題を見出すことのできる力のことだ。

p.95 何か小さな出来事でも、人生を左右する大きな出来事でもいい。自分がグラッときたら問いかけてみよう。「やっていてよかった」と思えることは何だったか。そして、それを自分は捨てられるのだろうかと。

p.113 現在のビジネスパーソンは、効率が美徳であるという世界に慣れてしまっているがゆえなのか、根気よく修練しない。小さなことを重ねない。しかし、それこそが現在の私たちに欠けている力、いまの時代に生きる私たちに必要な力、「積み重ねる力」だ。

p.115 私たちはどうしても楽をしてゴールへ行きたがる。やめてしまうときに、「才能」という言い訳を使いたくなる。そんなときはこれからもあるだろうけれど、そのときはイチローの言葉を噛みしめることにしよう。「小さなことを重ねることが、とんでもないところにいくただ一つの道」だと。

p.124-5 先の酒屋の例でいえば、店主はお客とどんな人間関係づくりをしているのか、店の雰囲気づくりはどうかなど、一見、関係なさそうなことにも目をむける。そうして彼らは、目に見えるものと、目に見えないものとの相互作用を見抜く。そこからビジネスの成果が生まれてくることを知っているからだ。

p.125 「単純ではない」とは「難しい」ということでなく、学校の試験のように、「問い」に対して一つの「正解」が用意されているという「単純なもの」ではないということだ。

p.151-2 ビジネスの世界を眺め、「ビジネスパーソン」として生きるということはどういうことか」という問いを考えるとき、私は断言したい。「人は金儲けのために生きているのではない」ということを。
 ビジネスにとって、儲けることは不可欠だ。しかし、金儲けは、自分のやるべきことをやるための「手段」として必要なのであって、「目的」ではないだろう。

p.156-7 ビジネスの本質とは、その「人に何かを与えることができるもの」に、人が好感と尊敬をもって対価を支払うということなのである。
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薬局薬物動態学

2009-02-03 21:42:29 | Book Reviews
患者とくすりがみえる薬局薬物動態学」 松澤忍・菅野彊・著、南山堂、2008年9月1日
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注意喚起の徹底を図る

2009-02-02 22:30:43 | よくわからないこと
 厚労省 処方増の抗インフル薬、注意喚起徹底を通知 リスファクス 2009.1.30

 厚生労働省医薬食品局安全対策課は29日、「タミフル」の中外製薬など、抗インフルエンザウイルス薬の製造販売企業に対し、注意喚起の徹底を求める課長通知を発出した。インフルエンザの流行が本格化したことを受け、処方増が予想されるため。「リレンザ」のグラクソ・スミスクラインと、「塩酸アマンタジン」(一般名)のノバルティスファーマほか後発品メーカー8社に対しては、タミフルが効かない耐性ウイルスが国内で流行していることを踏まえて「速やかに関係者に注意喚起の徹底を図る」ことを求めた。
 注意喚起の内容には、因果関係が不明ながら抗インフル薬服用後に異常行動などの精神神経症状を発現した報告例があることや、小児・未成年者に対して、異常行動による転落といった万一の事故を防止する対応が必要なことを挙げた。
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 この厚労省の通知、メーカーに宛てたものだから、一般の目に触れることを前提にしたものではないが、このような報道がなされることによって、間接的に医療機関に向けて注意喚起をしていることにもなっているのだから、また安全性の確保を目的とするものであればマル秘にしておくほどのこともないと思うので、公開された形で発出されているとよいと思うのだが、現段階ではネットで見ることができないようだ。

 先日、長野県松本市で服用の事実は不明であるが、リレンザを処方された高校生が飛び降りるという報道もあったばかりだ。因果関係はともかく、厚労省の通知を受けて、メーカーからどのような「注意喚起」がなされるのか、GSK社に聞いてみた。

 返答は、通知を受けた行動はとくに何もしない、というものだった。これまでも同剤に対する諸注意は添付文書中に明記されており、改めて伝えるような目新しい内容ではないからだという。

 厚労省が出した通知は、これまでの注意を徹底させるための、医療機関等に注意内容の再確認を求めるようなものではなかったか。新しいものではないから、何もしないというのは厚労省が求めるアクションとは趣きを異にするように思われる。厚労省の通知に対して、強制力や罰則があるのか、意見として聞いておけば、態度としては従わなくても構わないような性質のものなのかは知るところではないが、リレンザと異常行動の因果関係を極めて考えにくいとしているメーカーにおいて、自社の薬剤にマイナスイメージを与えかねない情報の伝達を渋っているようだ。国全体で安全性に取り組むことを放棄しているようで、理解しにくいところがある。
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知的プロフェッショナルへの戦略

2009-02-01 22:47:58 | Book Reviews
「知的プロフェッショナルへの戦略 知識社会で成功するビジネスマン 11の心得 田坂広志・著、講談社、2002年3月18日

p.21 「ディープ・ナレッジ」、優れた直観力や洞察力、見事なスキルやセンス、巧みな的にっくやノウハウなど、永年の職業的な体験を通じて獲得した「職業的な知恵」とでも呼ぶべきもの。

p.28 「プロフェッショナル」とは、「置き換え」のできない人材。

p.44 インターネットによる「知識の流通革命」は、「専門的な知識」を商品として仕事をしている人々にとっては、極めて厳しい状況をもたらします。いまの世の中で「知的職業」と思われている人々の多くが、実は、単なる「知識」の伝達と流通で仕事をしているからです。

p.49 これまで世の中で「知的職業」と思われていた人々が、実は、あまり「知的」でない仕事をしていたことに気づかれたでしょうか?
 すなわち、こうした「知的職業」の多くが、実は、単なる「知識の伝達と流通」で仕事をしていたのです。

p.55 「メタ・ナレッジ」とは何か? それは「知識を学習するための知識」「知識を編集するための知識」「知識を創造するための知識」です。
 いわゆる「読書方法」「学習方法」「整理方法」「評価方法」「編集方法」「企画方法」「発想方法」などと呼ばれる「方法」に関する知識です。

p.56 急速に「専門知識の陳腐化」が生じる時代に処するための一つの方法は、この「メタ・ナレッジ」を身につけることです。
 「ナレッジ・ワーカー」が、こうした問題に処するための方法は、「ディープ・ナレッジ」を身につけることです。
 すなわち、最新の情報や最先端の動向といった「専門的な知識」ではなく、スキルやセンス、テクニックやノウハウといった「職業的な知恵」を自分の強みにしていくのです。

p.91 知識社会においては、「収穫逓増」のキャリア戦略を取らなければなりません。それは、端的に言えば、「収穫が加速度的に増えていく」という戦略です。

p.103 「収穫逓増」のキャリア戦略を具体的に実行するには、「仕事の報酬」を見誤らないこと。仕事の報酬とは「マネー・リターン」のことか。それ以外にも、「ナレッジ」(知識)、「リレーション」(関係)、「ブランド」(評判)、「グロース」(成長)という「目に見えない四つの報酬」があるのです。

p.116 転属や転職、独立などにおいて、次の職場や職業を選ぶとき、「給料」や「年俸」などの金銭報酬に目を奪われることなく、
「この職場で、いったい何が学べるのか?」(知識報酬)
「どのような人的ネットワークを気築くことができるのか?」(関係報酬)
「仕事を通じて自分の業界での評価を高められるか?」(評判報酬)
「人間としての成長の目標となるような上司がいるか?」(成長報酬)
といったことに目を向けて、人生の選択をしていくということです。

p.129 「私なりに努力はしているのですが」という言葉には、実は何も語っていない言葉です。なぜなら、いかなる「努力」も、「具体的」にどのような「工夫」をしたかという形で「客観的」に語られなければ、確かめようがないからです。

p.131 「自己投資」として「アフターファイズ」や「ウィークエンド」を使って身につけるべきは、「ナレッジ」(専門知識)ではなく、スキルやセンス、的にっくやノウハウ、さらには直観力や洞察力といった「ディープ・ナレッジ」(深層知識)をこそ身につけなければならないのです。

p.156 「陰の師匠」と呼べる人物を見出し、「私淑」する。「私淑」とは、優れた人物をひそかに尊敬して師と仰ぎ、模範として学ぶことです。

p.162 優れた師匠から、その「技」を摑むためには、単に言葉による教えを請うだkでなく、現実の仕事の場面で、その「技」が実際に発揮されている瞬間を観察し、真似し、体得する・・・、さらに「技」だけでなく、「背景」を見なければならない。

p.164 師匠から「技」を学ぶとき、その「技」の背景にある、その師匠の「個性的能力」をしっかりと理解する必要がある。
 「師匠」という人物の様々な個性的能力を全体として理解し、師匠の個性の「全体像」を理解する。それは「技」の本質である「バランス」を理解する必要がある。だから「猿真似」では摑めない。

p.183 「後悔」や「懺悔」からは学べない。「反省」が必要。反省がないのでは、高い代償を払って得た貴重な「失敗の経験」から、何も学べない。

p.194 知的プロフェッショナルの世界で「リレーション」が広がるというのは、「智恵の貸し借り」が成立する関係が生まれることに他なりません。

p.208-9 プロフェッショナルの世界で「ブランド」が形成されるためには、他のプロフェッショナルとは異なる「独自のスタイル」が必要なのです。独自のスタイルや個性は、「思想」や「美学」が映しだされたもの。「何のために、この仕事に取り組んでいるのか?」や「いかにして、この仕事を成し遂げるのか?」といったことに対する思想や美学。
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