何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

注意喚起の徹底を図る

2009-02-02 22:30:43 | よくわからないこと
 厚労省 処方増の抗インフル薬、注意喚起徹底を通知 リスファクス 2009.1.30

 厚生労働省医薬食品局安全対策課は29日、「タミフル」の中外製薬など、抗インフルエンザウイルス薬の製造販売企業に対し、注意喚起の徹底を求める課長通知を発出した。インフルエンザの流行が本格化したことを受け、処方増が予想されるため。「リレンザ」のグラクソ・スミスクラインと、「塩酸アマンタジン」(一般名)のノバルティスファーマほか後発品メーカー8社に対しては、タミフルが効かない耐性ウイルスが国内で流行していることを踏まえて「速やかに関係者に注意喚起の徹底を図る」ことを求めた。
 注意喚起の内容には、因果関係が不明ながら抗インフル薬服用後に異常行動などの精神神経症状を発現した報告例があることや、小児・未成年者に対して、異常行動による転落といった万一の事故を防止する対応が必要なことを挙げた。
----- ----- ----- ----- -----

 この厚労省の通知、メーカーに宛てたものだから、一般の目に触れることを前提にしたものではないが、このような報道がなされることによって、間接的に医療機関に向けて注意喚起をしていることにもなっているのだから、また安全性の確保を目的とするものであればマル秘にしておくほどのこともないと思うので、公開された形で発出されているとよいと思うのだが、現段階ではネットで見ることができないようだ。

 先日、長野県松本市で服用の事実は不明であるが、リレンザを処方された高校生が飛び降りるという報道もあったばかりだ。因果関係はともかく、厚労省の通知を受けて、メーカーからどのような「注意喚起」がなされるのか、GSK社に聞いてみた。

 返答は、通知を受けた行動はとくに何もしない、というものだった。これまでも同剤に対する諸注意は添付文書中に明記されており、改めて伝えるような目新しい内容ではないからだという。

 厚労省が出した通知は、これまでの注意を徹底させるための、医療機関等に注意内容の再確認を求めるようなものではなかったか。新しいものではないから、何もしないというのは厚労省が求めるアクションとは趣きを異にするように思われる。厚労省の通知に対して、強制力や罰則があるのか、意見として聞いておけば、態度としては従わなくても構わないような性質のものなのかは知るところではないが、リレンザと異常行動の因果関係を極めて考えにくいとしているメーカーにおいて、自社の薬剤にマイナスイメージを与えかねない情報の伝達を渋っているようだ。国全体で安全性に取り組むことを放棄しているようで、理解しにくいところがある。

Comment (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 知的プロフェッショナルへの戦略 | TOP | 薬局薬物動態学 »
最新の画像もっと見る

1 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
いつもと重さが違う (お疲れ)
2009-02-06 13:27:07
 このメーカーに向けた課長通知、メーカーの社長宛てのレターの形をとっているらしく、通常の「使用上の注意改訂指示」とは“コトの重さ”が重く感じられる、“取り扱い注意”のようなものだそうだ。
 全体の意味は報道の通りであるが、コピーでいいから内容を読んでみたいと思ったのだが、どうも難しいようだ。
返信する

post a comment

Recent Entries | よくわからないこと