何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

【ジェネリック】 気分的に馴染めない・・・

2009-12-22 23:16:45 | ジェネリック de リ・スタート!
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┃ ★ ジェネリック de リ・スタート!
┃  -治療レベルを下げずに、支払いはリーズナブルに-
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┃       2009.11.8 Sun.   通巻34号
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 みたキタ企画、薬剤師のsukeです。

 このメールマガジンは、ジェネリック医薬品(後発医薬品)が
適切に使用されることを目的とするものです。

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 昨今、遺体から睡眠剤が検出されるという、不審死の報道がありました。

 不眠症の訴えがあれば、多くの医師は睡眠剤を処方するでしょうし、
故意にそれが犯罪に使われたのだとしたら、医療サイドでは加害者への
処方を防止するすべがないように思われます。

 不眠症は、訴えとともに何らかの検査に基づいて確定するのではなく、
もっぱら訴えによって診察が進められます。何かを尋ねても、それらしい
返答がなされたら、おそらく処方がなされます。つまり、薬剤の入手は容易
ということです。

 睡眠剤でなくても、薬剤が加害の道具にされることに対し、確かな診断の
もとに処方されていれば、薬局では交付しないわけにはいきません。

 その結果、適応外使用ならぬ“悪事”に使用されてしまうのだとしたら、
薬剤師として複雑であり、残念です。
 
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 何ともないけれど、気分的にジェネリックに馴染めない・・・
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 先日、約2カ月近い長期処方が行われている患者さんがジェネリックに
変更することになり、まずある1種類の薬剤から変更しようと、そのうち
7日分だけ「分割調剤」(1週間程度の短期間、“お試し”的に服用し、
様子を見る調剤方法)が行われました。

 ところが1週間近く経ってお電話をしたところ、別段異状もなく、体調も
これといってそれまでと変わりないのであるが、“気持ちの問題”で
先発品に戻してもらえないか、というお話を頂戴しました。

 そう仰られるのであれば、そのご意見は尊重しますが、“気持ちの問題”
というのはどういうことでしょう。

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 変えてはみたものの、そのうちに体調が悪化してしまうのではないかと、
びくびくしながら過ごしておられたのでしょうか。そうなってからでは大変と
ばかり、何も見られていないうちに元へ戻そうとされたのかもしれません。

 もしそうだとしたら、ジェネリックに変えることで効き目が変わる、
先発品にはない作用が見られることがある、といった先入観でもあった
のでしょうか。

 プラセボ効果のように、ジェネリックであることだけでいたずらに不安感
を増大させてしまっているのだとしたら、少々やりきれない思いがします。

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 プラセボ効果まで考慮するのであれば、変更しても心配することはないと、
言いづらくなってしまいます。

 100%と言わないまでも、ほぼそれに近い表現で自信を持ってお勧め
することが、ジェネリックの変更時には重要です。

 「何か想像もできないことが起こるかもしれない」「飲んでみなければ
わからない」などといったニュアンスを強く感じさせるように言われたら、
誰だって変更しても薄気味悪く思うことでしょう。

 医薬品の場合、薬剤師自身が飲んでみて、その感触をお伝えすることが
できないという状況があり、ならば既に服用している他の患者さんの様子を
お知らせすることが、後から服用する患者さんにとって心強いのではないか
と思います。

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 ジェネリックへ変更する際に、全く問題ないと“断言”するのは誤解を
生むおそれがありますが、

◆体調に合わないことがあるかもしれないが、それはごくわずかな確率に
すぎない
◆仮に何らかの体調変化があっても、日頃見られる体調変化にすぎない
可能性も十分にある
◆それはジェネリックのみならず、新薬を使い始めるときでも同様のことが
いえる(新薬を使い始める際には体調変化を気にせず、ジェネリックを使う
時に気に強く気にかけるのは理屈に合わない)
◆ジェネリックを使用することで支払いが安くなるのは、製剤の品質が劣る
ことによるものではなく、単に開発や製造に至るまでのコストを必要としない
分、価格が安く設定されているにすぎない

 これらを重ねて説明し、けっしてジェネリックを使用することで支払いが
安くなることは「安かろう、悪かろう」ではないことを、耳にタコができるほど
伝え続けていくことが必要なのではないか、それが妙な先入観を払拭する
ことにつながるのではないかと改めて感じた次第です。


★みなさんはどう思われますか。

★また薬剤師のかたは、ジェネリックの安心感をどのように伝えていますか。

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 ご意見、ご感想等がございましたらお知らせください。

 取り上げてほしい話題、感想等、些細なことでも構いません。

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プロの残業術。

2009-12-22 16:54:57 | Book Reviews
「プロの残業術 一流のビジネスマンは、時間外にいったい何をしているのか?長野慶大・著、草思社、2009年9月1日

p.5 残業は「おバカさんの居残り」ではない

p.7 これ(ゆとり教育)が失敗だったのは、結局、ゆとりとは役所や学校に押しつけられて手に入るものではないからだろう。自らが欲して手に入れたものではないので、そこに価値を見出すことができないのだ。

p.8 「みんな」ではなく、「個人」がそれぞれのライフスタイルとして選び取るのなら、ノー残業にも意味があるだろう。

p.9-10 ゆとりの押し売り
 役所が押しつけてくるゆとりには弊害がない――そんなこと、だれが言えるのか? 「ゆとり企業社会」の押し売りの犠牲になるのはあなた自身である。
 一つ目の理由は、「ゆとり企業社会」などは幻想でしかないからだ。人が職場で苦しむのはストレスであって時間ではない。
 二つ目の理由は、ビジネスの現場は、個々人に「ゆとり」があるかないかなどはまったく無関係に進行しているからだ。

p.11 定時を過ぎたら「自分のための仕事」をする

p.12 コンサルタントとして経営職にコーチングする際は、「まず残業を廃止する文化をつくり、パーキンソンの法則に基づいて効率化と不要な仕事の洗い出しを進めるべきだ」と主張している。ひとことで言えば、良い残業をして、悪い残業をすない提案ということになる。

p.25 腕のいいシェフになりたければ、その秘訣は「効率のよい卵のとき方を考える」ことでもなければ「効率のよい肉の捌き方を思いつく」ことでもなく、だれよりも長い時間調理場に立つよりほかに方法はないのだ。

p.27 楽しんでする「自分のための残業」=「私的残業」

p.36 本当に意味のある仕事をして自分を成長させるためには、忍耐を強いられる残業を続けていてはいけないのだ。いや、忍耐から離れるだけでなく、楽しみに向かうことが重要だ。
 残業は自分のためにやるのだから、楽しくなければいけない。その楽しさを感じるためには、自分がもっとやりたいと思うような姿勢になれるかどうかということが大切になってくる。

p.39-40 われわれビジネスマンが自らの成長のために私的残業をするとき、その成功は自分自身でどれだけ楽しい仕掛けをつくれるかにかかっていると言える。

p.50 「労務時間を短くすればストレスがなくなる」というような単純な職場はほぼないと言って間違いない。逆に、ノー残業を進めるがゆえに仕事の積み残しが増え、それがストレスになってあなたを襲うこともあるので、それを警告しておきたい。

p.53 底だまりは、プロであるほどストレスになるというのが私の持論だ。
 優先順位に関係なく、抱え込んだTo Doリストの項目を消していくことはストレスマネジメント上とても大事なことだ。だから残業で底だまりのストレスを解消する、あるいは底だまり自体つくらないようにしていくのだ。

p.57 この国の残業論は、ノー残業で人件費を削ったある一握りの経営者が吹聴した成功体験が大いに受け、いつしか「賢い人は早く帰る」というヘンな固定観念が広まってしまったというものだ。

p.58 仕事の成功の基準はタイムカードではなく成果なのだ。くだらない「茶坊主残業」を人に強制するのも罪ならば、企業人の自然なやる気を「おバカさんの居残り」とせせら笑うのも社会悪だ。
 
p.68-9 とくにプロが考えるプロセスが重要になる仕事の場合、同じ人間が年間二千時間働いた場合と二千二百時間働いた場合とでは、その成長は決して同じものにはならない。それは表面的にいは見えにくい部分の質のきめ細かさや質の高さに関連している。

p.70-1 「考える時間」を効率化できる人はいない。
 プラスアルファの時間をかけた提案は、それなりの時間しかかけていない提案より必ずいいものになる。その時間を省略して「残業ゼロ」を目標にするとは、これを手抜きと世間では呼ぶのである。

p.89 目標は数をこなすことではなく、成果を上げることだ。そのためには時間をかけて、一つ一つの仕事の制度を上げたほうがいいことがわかるだろう。

p.124-5 アメリカに来て気づいたことだが、本当の本当の熟考というものは、個室環境なくして生まれないものだ。(個室は)何も偉いから与えられるというわけではなく、やはりそれなりの思考の質を求めるがゆえのことだといまでは理解している。

p.128 あなたは四六時中オフィスにいることが求められているわけではなく、結果を出すことが求められている。であれば、有効な「あなたのオリジナル施策」を出すためのあなただけの日中の作戦本部を見つけておくべきだ。
 あなたにとって環境がフィットして、マスターともなじみになれ、しかも会社のだれとも鉢合わせをしない場所を死に物狂いで探すべきだ。

p.132 ノー残業会社が「いかに今日も六時に帰るか」を目的にしていて、あなたが戦争のような慌しさの中で仕事をしていたら、部下はあなたに対して悪い情報を報告してこない。

p.138-9 「たった一日でも考えることをやめると、問題意識が即座に低下します。(略)土曜日に思考をストップしたら、週初は仕事にならないはずです。
 生身の肉体をもった人間の話なので、際限なく残業するわけにはいかないし、過労になると能率が落ちる。しかし仕事に対する意識は、できるものならオンとかオフとか、スイッチの切り替えをしないほうがいい。

p.145-6 繰り返すように、われわれは、幻想としての「ゆとり企業社会」に惑わされてはいけない。若かった私は、世の会社に「完全週休二日制」が広まりだしたとき、これで世の中のストレスが確実に減るだろうとバカなことを思ったものだ。
 しかし状況は逆で、私の目に映る世のビジネスマンたちは、週休二日になって以降のほうがストレスをためているように見えた。よく考えると、会社の休みが杖他ところで、ホワイトカラーの評価軸が成果であることに変わりはないのだから当たり前だった。

p.148-9 われわれの生きる世界は過酷な競争の中にあり、みんな同じ条件のもとで知恵を絞りあって互いを出し抜こうとしている。
 残業ゼロの職場でのもう一つのリスクは、極端に日常業務遵守方になってしまうことである。つまり、「めいっぱいがんばってちょうど五時になるようにあなたの器をパンパンに詰め込んでくる職場」では「イレギュラーな仕事」がしにくい。残業をしないことが美徳とされる文化の中では、イレギュラー案件はまさに「悪の根源」視される。
 ベンダーを泣かし、きつい納期を無理強いするなどして自分たちの効率を確保することが自己目的化している職場では、イレギュラー案件は絶対に採り上げられない。

p.153 趣味の合わないカラオケを聴いているふりをして気持ちのこもらないタンバリンを叩くより、ふだん心血を注いでいる仕事をどうしたらもっと面白い仕事にできるかというテーマで語り合うほうが脳みそは楽しく刺激されるだろう。

p.155 職場酒はある意味、まわりを巻き込んでの麻薬パーティーのようなもので、すべての問題を包み込んで「まあ、いっか」といった感覚にさせてしまう。そして業績も「まあ、いっか」で落ち着く。

p.180 だれが何をやっているかをつねに把握し、仕事にかかる時間の見積もりをつねに聞くことだ。そして見積もりで想定された「予定時刻」が来たら帰れというべきだ。そこで、「いや、どうしてもまだ・・・」と部下が言うならさらに続けさせる判断をしてもいいし、見積もりを間違えた罰として予定通り家に帰すという判断をしてもいい。つまり、どんな残業も管理されなければならない。

p.183 労働時間の短縮は、誰かが病気になって熱を下げるだめに薬を飲もうとするのに似ています。熱を冷ますだけで病気の根源を治療しないなら、病はさらにひどくなる。

p.188 私的残業とは自分の成長のためにする残業であり、自分の成長を通して間接的に会社に役に立っていく残業だ。日中は直接会社の役に立ち、アフターファイブは間接に役にたつ。
Comments (2)
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