鉄道会社にとってはダイヤは商品であり、安全確保など運行の基本です。
利用者にとってもダイヤは単なる列車の運行目安ではなく、生活を左右するといったら大げさですが、その改廃は影響が大きいわけで、鉄道(や交通機関)が社会インフラの一翼であることを示しているといえます。
ところがここに来てこのダイヤの扱いが杜撰としか言いようが無いケースが目に付きます。
まずは11月1日から多発するトラブル対応で特急の減速に踏み切ったJR北海道。都市間の所要時間が軒並み数十分伸びるというデメリットが喧伝されている中で、旭川などの拠点駅で特急との接続が崩れ、1本後の列車になってしまったケースが出ているのです。
札幌都市圏であれば毎時何本も出ていますし、接続を取るべき支線というネットワーク自体が崩壊しているのが現状ですが、旭川のように拠点性を保っているところでは、1時間から2時間に1本の列車があるわけで、接続があれば札幌との行き来というトータルでの利便性で使われるのです。
そこで接続を切ってトータルの所要時間が減速分に加えてさらに1時間単位で伸びるのでは話にならないわけです。
どうも今回の改正では特急のダイヤだけをいじった感じもするわけで、よしんば接続を総て満足させることは出来なくても、上下どちらかは維持するといった工夫があったのかどうか。報道されている旭川における富良野線の場合、何ケースかは数分の平行移動で接続を確保できそうにも見えます。
ある部分を変更したために接続が取れなくなる、もしくは接続を維持するために変更が出来ない、というような時に、JR西日本や東日本ではその影響や出来ない理由につきサイトなどで説明する(もしくは現地の駅に「お客様の声」と言う形で掲出する)ケースが増えており、見た目サーボスダウンにならざるを得ない理由を説明することで、会社側もきちんと見ていての結果です、というリスクヘッジにもなっています。
そしてもう一つのケースは秋田新幹線と田沢湖線のケースです。
夏の豪雨の影響で減速運転をしていることを失念して「こまち」増発のスジを引いたため、雫石$ヤ渕間で定期普通列車とスジが被さり、普通列車が同区間で運休したというのです。
これは俄かには信じられないチョンボであり、ベテランのスジ屋が鉛筆で引いている時代ならいざ知らず、コンピューターで引いているはずです。ミニとはいえまがいなりにも「新幹線」の区間ですし。
そこで交換不能なのか、閉塞に2個列車が入るのかは不明ですが、本来ありえないダイヤがなぜ「成立」したのか。水害対応での減速は手修正というのであれば、システム的な管理の穴ですし、システム的な穴という可能性もあります。
こちらは突発運休を余儀なくされたことで迷惑した乗客の問題というよりも、安全を担保するダイヤグラムが意味を成さなかったという点で、鉄道というシステムの根本に問題があったのです。
以前篠ノ井線で、交換できないパターンで上下列車が交換駅に向けて進入してしまい、退避列車を含む3個列車が三すくみ状態になったことがありましたが、これも本来システムで統括されているはずなのに、ありえない構成が成立するバグといえます。
北海道のケースは細かいケア不足の話ですが、秋田新幹線の話は実は笑い事ではありません。
篠ノ井線の時にも「鉄道評論家」を名乗り、メディアでの露出も高い評論家が「信号所の信号で止まるのだから何が問題ですか?」と問題の所在に気づかない状況でしたが、今回も地方の話題もの程度の扱いでスルーしているあたり、メディアや「専門家」の質が問われます。
利用者にとってもダイヤは単なる列車の運行目安ではなく、生活を左右するといったら大げさですが、その改廃は影響が大きいわけで、鉄道(や交通機関)が社会インフラの一翼であることを示しているといえます。
ところがここに来てこのダイヤの扱いが杜撰としか言いようが無いケースが目に付きます。
まずは11月1日から多発するトラブル対応で特急の減速に踏み切ったJR北海道。都市間の所要時間が軒並み数十分伸びるというデメリットが喧伝されている中で、旭川などの拠点駅で特急との接続が崩れ、1本後の列車になってしまったケースが出ているのです。
札幌都市圏であれば毎時何本も出ていますし、接続を取るべき支線というネットワーク自体が崩壊しているのが現状ですが、旭川のように拠点性を保っているところでは、1時間から2時間に1本の列車があるわけで、接続があれば札幌との行き来というトータルでの利便性で使われるのです。
そこで接続を切ってトータルの所要時間が減速分に加えてさらに1時間単位で伸びるのでは話にならないわけです。
どうも今回の改正では特急のダイヤだけをいじった感じもするわけで、よしんば接続を総て満足させることは出来なくても、上下どちらかは維持するといった工夫があったのかどうか。報道されている旭川における富良野線の場合、何ケースかは数分の平行移動で接続を確保できそうにも見えます。
ある部分を変更したために接続が取れなくなる、もしくは接続を維持するために変更が出来ない、というような時に、JR西日本や東日本ではその影響や出来ない理由につきサイトなどで説明する(もしくは現地の駅に「お客様の声」と言う形で掲出する)ケースが増えており、見た目サーボスダウンにならざるを得ない理由を説明することで、会社側もきちんと見ていての結果です、というリスクヘッジにもなっています。
そしてもう一つのケースは秋田新幹線と田沢湖線のケースです。
夏の豪雨の影響で減速運転をしていることを失念して「こまち」増発のスジを引いたため、雫石$ヤ渕間で定期普通列車とスジが被さり、普通列車が同区間で運休したというのです。
これは俄かには信じられないチョンボであり、ベテランのスジ屋が鉛筆で引いている時代ならいざ知らず、コンピューターで引いているはずです。ミニとはいえまがいなりにも「新幹線」の区間ですし。
そこで交換不能なのか、閉塞に2個列車が入るのかは不明ですが、本来ありえないダイヤがなぜ「成立」したのか。水害対応での減速は手修正というのであれば、システム的な管理の穴ですし、システム的な穴という可能性もあります。
こちらは突発運休を余儀なくされたことで迷惑した乗客の問題というよりも、安全を担保するダイヤグラムが意味を成さなかったという点で、鉄道というシステムの根本に問題があったのです。
以前篠ノ井線で、交換できないパターンで上下列車が交換駅に向けて進入してしまい、退避列車を含む3個列車が三すくみ状態になったことがありましたが、これも本来システムで統括されているはずなのに、ありえない構成が成立するバグといえます。
北海道のケースは細かいケア不足の話ですが、秋田新幹線の話は実は笑い事ではありません。
篠ノ井線の時にも「鉄道評論家」を名乗り、メディアでの露出も高い評論家が「信号所の信号で止まるのだから何が問題ですか?」と問題の所在に気づかない状況でしたが、今回も地方の話題もの程度の扱いでスルーしているあたり、メディアや「専門家」の質が問われます。