ラクダも呆れる．．．

サイトの記事にしましたが、鳥取砂丘のシャトルバスを市が誘導して反対車線を走行させたことを県警が問題視しています。
偶然にもそのバスに乗っていた、というか、砂丘道路が渋滞して収拾がつかなくなって逆走を始めたまさに最初の便に乗ったのですが、渋滞を防ぐためにパークアンドライドを実施したのに肝心のバスは来ない、積み残す、そして辿り着けないと言うまさに悪循環で、市の観光部、特に現場にいた観光コンベンション推進課は、観光客の恨み節が高まる中で針の莚だったはずです。

そうした中でのこの措置、きちんと誘導員を確保してと、お役所とは思えない臨機応変な対応はバス車内の空気を一気に和らげましたし、帰りのＰ＆Ｒの運用は逆走を活かして予定通りに運行し、積み残しもほとんどない状態と、鳥取駅方面への路線バスが無ダイヤ状態だったことに比べると最悪のコンディションの中、ベストを尽くしたと言えます。

それが罪に問われるというのですから開いた口が塞がりません。
安全に問題があった、乗客を危険に晒したというのならまだしも、ほぼ完璧な誘導整理のうえでの対応ですから非の打ちようもない話です。ですから県警の主張は「市に権限が無い」というお役所仕事というか、縦割りと言うか、手続面で問題だとしても、やった仕事は完璧なんですからもう少し言い様と言う物があるはずです。

これでは観光客に対する嫌がらせとも言えます。うがった見方をすれば、「俺らに挨拶無しに勝手なことをしやがって」というヤ●ザの論理です。だいたい、渋滞時の逆走は観光地でもラッシュ時でも規模の大小はありますが良く見られるわけですが、その総てが警察の許可を取得しているとは到底思えませんし、それが咎められた話も聞きません。
県警は、精一杯の対応をした市を咎めるヒマがあったら、砂丘道路の駐車場待ちと称して本線上に居座って交通をマヒさせている車両を取り締まるなりすべきです。この渋滞、午後にはR9鳥取バイパスの上り本線にまでつながっており、砂丘のみならず高速道路の無い鳥取市最大の幹線道路にまで影響を及ぼしていましたし、砂丘経由で東部の福部、岩美、湯村温泉とを結ぶバスの運行にも影響を与えました。

砂丘道路沿道では防砂で植栽した松林に乗り入れて違法駐車する手合いも少なからずいましたが、取り締まりどころか県警が出張っている姿すら見ていません。
砂丘会館前、Ｐ＆Ｒの駐車場、そして渋滞が伸びたR9鳥取バイパスと、誘導、案内に務めていたのは市側の人員です。

サイトの記事も含めて激越に批判してきましたが、あの場に実際に居合わせた人間として、市側を咎めると言うことは夢想だにしないことです。
いわんや、私のように交通問題をかじった人間から見ると、せっかくのＰ＆Ｒがこうやって殺されてしまうと言うのは、言い様の無い不快感と怒りすら覚えます。
なんとか機能しても不満が出ていた今回のＰ＆Ｒ、こんな馬鹿な話を聞かされた日には、世間へ普及などしないでしょう。

今回は市側の措置でなんとか順調に観光できたと言うのに、鳥取砂丘の観光などもう二度と御免です。