庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

安全保障の大元のエネルギー自給率を高める国策にせよ。

2015-09-26 | バイオ燃料・バイオマス

日本のエネルギー自給率の低さは論じても意味が無い、と思われる人が多い。

しかし、今年の国政もマスメヂィアの主要関心は、【集団的自衛権の行使】、つまり、自衛隊の海外派兵を是とするかで、おおもめに展開した。

最後は、ホルムズ海峡の封鎖のリスクも遠のいて、自衛隊の機雷撤去のための派兵は想定しないとなって、【大山鳴動してネズミ一匹】でウヤムヤとなった。

それと言うのも、原因のおお元は、石油、天然ガスなどのエネルギー源を、世界の不安定地域に依存している、【エネルギー自給率の低さ】が根源にある。

 

そこで本論に戻ると、電力以外の「化石燃料の代替策」が、日本政府には皆無であることが、現在の大きな問題であると再認識すべきである。

その具体的な解決策は、日本の排他的経済水域[EEZ]において、資源を開拓して、国難を乗り越えるだけの「エネルギー自給率の安全保障」である。

日本の[EEZ]の開発というと、すぐに「海底資源開発」の話となって、「メタンハイドレード」のさっ屈に成功した、などの地下資源になってしまう。

そこまで行くのは、50年以上先の話で、まず10年~50年で戦略的に思考を巡らせば、『日本沿岸における海藻栽培資源で石油代替燃料を開発』が先である。

 

5年前に「大型海藻からの油脂で石油代替燃料を・・」との趣旨で、「コンブの大量栽培」の課題を提示した。(2010年8月17日~19日)【海洋産業問題】。

しかし当時は、石油系エネルギーからの離脱は、先送り扱いで、温暖化対策として「原子力エネルギー依存の強化」が、国策に掲げられていた。

大きな選択の誤りであったが、まだ、5年程度のロスでしかないから、今からでも最重点の国策にすれば、世界で最先端の石油代替戦略にできるだろう。

アメリカもブラジルも自動車用の一部では、【穀物、サトウキビ】からのエタノール燃料で一定の成果を収めたが、それ以上に発展性は望めない状況だ。

 

日本の独自の研究で、【従属栄養型藻類】の増殖によって、「石油相当のオイルの生成」に成功していることを、ここ数日のブログで紹介した。

安保法制論争の荒波で、将来性のある基幹技術開発が、波間に翻弄されて沈まないことを祈るばかりである。

この様な研究開発を大きく採りあげて、地域社会と日本全体の経済活力を盛り上げる方が、はるかに大事な課題であるのに、マスメディアは流行ばかりだ。

実験段階で成功の実績ならば、次は小規模で良いから、「事業化に向けた「フィージビリティ・スタディ(事業性調査)」の段階に進むべきである。(続)


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