今日は日直で病院に出ている。出だしは少なかったが昼前から夕方まで受診が続いた。嘔吐・下痢・腹痛(・発熱)の患者さんが多く、おそらくはウイルス性胃腸炎と思われる。処方のみの方、外来点滴と処方の方、結局短期入院になった方(2名)と程度によっていろいろだった。
金曜日に56歳男性が嘔吐と心窩部痛で救急搬入された。糖尿病・糖尿病腎症・ネフローゼ症候群で外来に通院している。しているはずだが、先月の予約日には来院してなった。インスリン(強化療法)はなくなっている計算になるが、訊くとまだあるという。あまり問いただすと、怒り出すので強くは言わなかった(けっこう気難しい)。相当な高血糖かと思うと、384mg/dlとそれほどでもなかった。アシドーシスではない。高血糖高浸透圧症候群に準じて治療を開始して、血糖は200mg/dl前後で推移している。
今日もまだ嘔気があって食事はできないという。前々回の入院(前回はネフローゼの浮腫で入院)の時も今回とまったく同じ症状だった。上部消化管内視鏡検査をすると、嘔吐による逆流性食道炎の所見が軽度にあるだけだった。それまでけっこう嘔気を訴えていたのが、内視鏡が終わると案外食べ始めたのだった。今回は内視鏡をしないことも考えていたが、年末最終日でもあり、明日やってみることにした。
この方は首都圏でしていた仕事をリストラされて地元に戻ってきた。HbA1c13%から始まり、治療すると改善したが、仕事の場所が遠くになると中断するというのを繰り返した。年齢的に、仕事を選んでいられないのだろう。8年経過して初診時の顕性尿蛋白・血清クレアチニン0.9mg/dlから血清クレアチニン2mg/dl台でネフローゼを呈するようになった。近い将来の透析導入が見えているが、少しでも遅らせたいと思っている。すこし貧血があるので割り引いて考える必要があるが、入院時のHbA1cは7.3%だった。
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