水曜日の当直の時、大汗をかいて服がびしょびしょになった患者さんが救急搬入された。
統合失調症で精神科病院に通院している62歳男性は、その日の朝から倦怠感・食欲不振があった。夕方になって体動困難になって救急要請した。両親が亡くなった広い実家(8室)にひとりで生活していて、エアコンはあるらしい。
搬入時血圧が92/71mmHgと低下して、脈拍は110台/分だった。発汗多量でTシャツがびしょびしょになっている。意識は清明で会話は可能だった。
脱水症になっているようで、輸液(乳酸リンゲル)を早めに入れると、血圧100ちょっとになってきた。検査では血清カリウムが2.9と低下して、CKが500と軽度に上昇している。
胸部X線・心電図は異常がなく、血液検査他の項目は問題なく炎症反応は陰性だった。点滴をKの入った3号輸液で継続したが、乳酸リンゲルにカリウム製剤を混合する方が良かったかもしれない。
入院して点滴を継続すると、翌朝にはトイレ歩行となり、朝食も全量摂取できていた。血清K、CKも軽快してきていた。一人暮らしなので週明け(3連休になる)まで入院で経過をみることにした。向精神薬の副作用ではないようだ。
午前0時半ごろに、74歳女性が救急搬入された。午後10時までエアコンをつけていたが、寝る時はエアコンを止めていた。扇風機だけにして、窓を開けて自然の風が入るようにしているという。
搬入時は発汗多量で服(パジャマ)も髪の毛もびしょびしょだった。看護師さんがストレッチャー上で病衣に着替えさせた。特に疼痛もなく、普通に会話もできる。朝まで点滴で経過をみることにした。
朝には良くなっていて、トイレに歩行できる。搬入について来ていた息子さんには、朝まで病院で預かって連絡すると伝えていた。
息子さんに来てもらって、病院の売店で軽食を買ってきてもらうと普通に飲食できたので、帰宅とした。
一番ひどい時よりはましかもしれないが、まだまだ暑いのだった。
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