今日は内科再来の予約数が多く、予め次回予約日の検査などを入力して、診察時間を短くできるよう準備していた。やっとあと2名というところで、外科の先生から紹介があった。深部静脈血栓症で通院している82歳男性(ワーファリン内服)だった。
4~5日前から体調不良が続いていて、その内容は食欲不振・微熱・息切れだった。奥さんが病院受診を勧めたが、いやがっていたそうだ。今日が外科外来予約日だったので、予約日まで待っていたのだろう。外科で血液検査を行うと、白血球数は正常域だが、CRPが9だった。酸素飽和度も86~88%(室内気)と下がっていた。もともとがDVTなので、胸腹部造影CTが行われた。肺血栓塞栓症は否定的で、両側肺にスリガラス様陰影がびまん性にあった。
外来を済ませて、胸部CTを見ると、確かに両側肺野にびまん性に間質性陰影が広がっている。浸潤影はなかった。DVTの検索として、8月にCTが施行されていた。比べてみたが、肺野条件での記録がなかった。放射線科の技師さんに肺野条件で描出できないか聞いたが、もう残っていないので、縦隔条件をいじって肺野条件っぽく出してもらった。間質性陰影はないようだ。
聴診すると両側下肺にVelcroラ音が聴取される。検査ではLDHが上昇していた(他の肝機能は正常域)。ご本人は案外元気というか苦痛を訴えず、奥さんに訊かないと良くわからない。
急性間質性肺炎と判断した。間質性肺炎は呼吸器科のある病院に紹介しているので、さっそく地域の基幹病院呼吸器科の先生に連絡した。すぐに診てもらえることになり、紹介状と画像を入れたCDを持たせて紹介とした。
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