アマゾンで注文した「ねころんで読めるてんかん診療」MCメディカ出版が届いていた。著者の中里信和先生は当院院長の同級生。一般医向けの講演会を聴きに行ったことがある。外見は脳外科医というイメージではなく(どんなイメージだ)、もの柔らかい印象があった。
神経内科医でもてんかんについては、専門家ではないのでという言い方をされたりする。まして神経内科医ではない医師にとっては、わかりにくい分野だ。それでもてんかん発作を実際に診ているのは、専門医ではない医師になる。救急医療の本は、発作を抑えるところまでしか書いていない。個人的には、初心者向けのてんかんの本を少し持っているが、なかなかピンとこない。この本で勉強しよう。
昨夜の当直医は外科医だった。内科外来に通院していた多発性骨髄腫の女性が大腿骨骨折(骨幹部骨折)で救急搬入されていた。この患者さんは腫瘍に対する治療は限界になり、貧血に対する輸血を断続的にしていた。内科新患に来ている大学腫瘍内科からの応援医師が診ていた。病的骨折の可能性もあるが、手術するしかないようだ。
昨夜、内科外来に糖尿病で通院している87歳女性(実際はその家族が)が発熱で受診したいと電話したそうだ。診察は難しいと言われたというので、多分上記の患者さんと恥骨骨折の患者さんが続けて搬入された時だったらしい(普通は診るから)。他院を受診して、尿路感染症(急性腎盂腎炎)と診断されて、クラビット500mg内服を2日分処方された。今日当院を受診するようにと言われ、紹介状を持って受診した。1週間微熱が続いて、排尿時の違和感があったという。いきなり腎盂腎炎というよりは、膀胱炎からの移行らしい。クラビットが効いたらしく、今日は解熱していた。白血球数10200、CRP16で、尿沈渣で白血球100個/HPF以上だった。いつもよりは少ないが食べられるという。
87歳という年齢もあり、家族も入院希望なので、入院治療とした。身長143cmで体重が71Kgなので、BMI35になる。処方はジャヌビアとアマリールで、ずっとHbA1cが8%台だったが、最近は9%になった。息子たちにファミリーレストランなどに連れて行ってもらったと、うれしそうに外来で話す人だった。自称だが、周りから食べろ食べろと言われていることになっている。この年齢までずっと血糖コントロール不良なのに、これまで心筋梗塞にも脳梗塞にはならずに過ごしてきた。せめて8%は切りたいが、ニコニコと笑っている丸々とした身体を見ると、あまりきつくも言えない。楽観的な愛されるキャラクターで、さっそく看護助手さんたちと打ち解けていた。入院中、2~3Kgはやせてもらおう。
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