なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

高齢者の血便

2012年08月12日 | Weblog

 93歳女性。朝に血便が出現して、連れて来られた。発熱、腹痛はない。血液検査では炎症反応の上昇(白血球11000、CRP16)を認めたが、貧血はない。直腸指診で赤い血液が付着した。直腸内に腫瘍はなかった。腹部造影CTで下行結腸からS状結腸の腸管壁が全周性に肥厚していたが、腫瘍はなかった。虚血性腸炎のようだ。CTで5cmの腹部大動脈瘤もあった。

 夫はずっと前に死亡していて、子供はない。生活に介護を要するようになって、最近弟夫婦の家に同居していた。弟一家といっても、代替わりしていて、姪夫婦が世話をしている。高齢者3人の介護になるので大変らしい。施設にも申し込んでいるが、年金で払える施設は申し込みが殺到していて入所の見込みはまったくないという。虚血性腸炎は腸管が壊死に陥ったりしなければ、1~2週間で退院できそうだが、病院に預けられれば、その間は介護を休めるので喜んでいた。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 間質性肺炎をどうするか | トップ | うつで入院 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事