なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

くも膜下出血

2018年09月16日 | Weblog

 今日は日直で病院に出ている。小児科は2名だけと少なかったが、朝から内科の受診が続いた。

 術後(子宮筋腫摘出)の癒着性イレウスの72歳女性と、急性虫垂炎の63歳女性は外科入院でお願いした。内科入院は食欲不振の66歳男性と肺炎の91歳男性だった。

 食欲不振の男性は10日続く便秘を訴えて昨日も受診していた。ここ数日食事がとれない。昨日は外部の先生(バイト)で、点滴だけしていた。大腸癌疑いで腹部造影CTを行ったが、明らかな大腸癌はなく、それほど便の貯留はなかった。胃前庭部の粘膜肥厚・不整があるようにも見えるが、CTではわからない。希望もあり、入院で点滴をして、連休明けに胃内視鏡検査を予定した。

 98歳女性が心肺停止で救急搬入された。家族といっしょに寿司店に行っていたが、食欲がないと言っていたそうだ。茶碗蒸しを食べていて、急に嘔吐して転倒した。意識は昏睡状態で、救急隊到着時は自発呼吸が弱く、アンビュバッグで人工呼吸が開始された。病院到着直前に心停止になった。

 気管挿管をして心肺蘇生術を継続した。アドレナリン静注でほんの少しだけ脈拍が触知できたが、すぐに心停止に戻った。その後は反応しなかった。付いてきていた息子さんに蘇生は難しい旨をお話した。娘さんたちが到着するまでということで、約40分継続(搬入の救急隊員に病院実習に来ていた救急隊員も加わった)していたが、家族が集まったところで死亡確認となった。

 家族から脳動脈瘤があったという話が出た。確かに以前の頭部MRIで左内頚動脈に大きな脳動脈瘤があった。AIとして頭部CT検査をすると、まさしく動脈瘤破裂によるくも膜下出血だった。

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